天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず 老子
天の網の目は一見粗いようだが、決して悪を見過ごすことはない。
悪行には必ず天罰が下る。
東京第一検察審査会は、「桜を見る会」前日に催した前夜祭の収支をめぐり安倍氏を不起訴とした東京地検特捜部の処分について、一部を「不当」と議決した。
この検察審査会の判断は庶民目線に立った極めて妥当なものだ。
検察幹部によれば、「議決書をよく読むと、特捜部の捜査は甘い。相手が首相なので忖度したんじゃないかと読める」
この議決に基づき検察はもう一度再捜査をする必要がある。
検察審査会は次のように締めくくった。
「政治家はもとより総理大臣であった者が、秘書がやったことだと言って関知しないという姿勢は国民感情として納得できない。国民の代表者である自覚を持ち、清廉潔白な政治活動を行い、疑義が生じた際には、きちんと説明責任を果たすべきと考える」
このような凛として背筋の通った意見にまったく賛成である。
今後の展開は検察の再捜査を待つことになるが、これで安倍前首相の政治生命は痛烈なダメージを受けた。
最悪の場合政治資金規正法違反に問われ議員辞職の可能性も残るのだ。