伊藤佐千夫の小説「野菊の墓」は、1955年木下恵介が監督をして「野菊の如き君なりき」という映画になった。
15歳の少年政夫と2歳年上の従姉民子との純愛物語だ。
だいたい「純愛」などという言葉はもう廃れてしまうのではなかろうか?
このところススキに続いて野菊が咲きはじめた。
今どきの女性に「あなたは野菊のようだ」と言ったら喜んでくれるだろうか?
「馬鹿にしないでよ!」と言われそうだ。
伊藤佐千夫の短歌
「世の中に 光も立てず 星屑の 落ちては消ゆる あはれ星屑」
薔薇の花ばかりが花ではないよ、と言っているような気がします。