トランプ大統領がボルトン補佐官を解任した。
お互い個性が強いからこうなるのは予測できた話である。
拳を振り上げて「マッチョ」を装えば、最初は結構盛り上がるので支持率なども上がるだろうが、相手が強気に出て長期戦になると段々引っ込みがつかなくなる。
ほどほどのところで収めようとすれば、最強硬を主張している人間の首を切るというのは常套手段だ。
ボルトンという人間は本音も発言も同じだからわかりやすい。
しかしトランプは本音と発言は同じではない。
トランプ大統領のように「ディール」を重んじる人間の強気発言は、トランプゲームのポーカーのようなもので、相手をゲームから降ろすときによく使う手だ。
今のところこのような「脅し」に驚いてすぐゲームから降りたのは日本の安倍晋三くらいだ。
トランプにしてみたら極めて扱いやすい相手であろう。
朝鮮半島の金正恩や文在寅は、2000年以上にわたって中国や日本そして北方の異民族から激しい侵略を受けて来た民族の末裔だ。
簡単に「参った」とは言わない。あの手この手で抜け道を探す。
日本のような海洋国家は大陸国家にあまり深入りしないほうが良い。
日本人の長所でもあるがまた欠点でもあるのは、「問題は解決しなければならない」という強迫観念にとらわれやすい点だ。
今回の日韓問題も、もう少し気長に対応すればよいものを、焦って「即対応せよ」と圧力をかけた。
中国に対しても同じ対応で良いのだ。今のところなんとなくまったり対応しているから上手くいっている。
トランプは自己愛の強い「ナルシスト」だ。
おそらく安倍晋三もそうだろう。
本人が強気に出たが相手も強く出てきた時に、このまま「行きつくところまで行ったらどうなるか」についての覚悟はない。
おそらくこれからも「下手なパホーマンス」を見せ続けられるだろう。結局安定しない。