行雲流水の如くに

中国のいら立ちをどう読むべきか?

中国は2015年に「中国製造2025」という国家戦略を発布した。

この段階での中国は、「生産量は非常に大きいが、しかし価値は高くない」という反省があった。

だからイノベーション能力を高め、基盤技術を高める、という方向に舵を切ったのだ。

 

ところがアメリカは中国のこの動きに気付き、2017年ころから中国に圧力をかけ始めた。

トランプによる米中貿易戦争がその表れだが、この流れはトランプ主導なのか、アメリカの中枢部(エスタブリッシュメント)--いわゆる支配階級ーの意向でトランプが演技しているのか定かではないが。

トランプは操り人形のように踊るタイプではないから、アメリカによる中国包囲網は「穴だらけ」。

だいたい同盟関係にあるEUや日本、さらにはファイブ・アイズ(米、英、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド)にまでトランプは喧嘩を売る。

 

しかし受けて立つ中国も万全ではない。

①コロナ過の感染源は中国と言うことで定着した。

それによる威信失墜でかなりの打撃だ。中国人はメンツを重んじるから。

②さらに香港問題だ。

しかし中国は、おそらくなにがなんでも強硬手段に出てくるだろう。

天安門事件の時に中国は孤立したが、今回は強気に出てもそれなりに中国を支持するグループがかなりいるからだ。

だいたい今のようなトランプのやり方では世界がまとまらない。

コロナ過の最中でもアメリカファーストを唱えて独りよがり。

しかしその結果が世界で感染者数も死亡者数も断トツの世界一。

これではついていく国は限られる。安倍晋三は渋々言いなりになるかもしれないが。

 

米中の争いに欧州はどのような立場をとるか?

「シナトラ・ドクトリン」だという。

歌手フランク・シナトラの代表曲は、「マイ・ウエイ」(我が道を行く=勝手にやってくれ)

 

いつものことだが、日本は冷静な利害得失を考えた議論が出来ない。

感情論先行で、どちらかにぶれまくる。

エクアドルのレニン・モレノ大統領は次のように述べた。

「米中の間で、解決してくれませんか。我が国のような小国は板挟みで苦労するだけですから」

これはこれで一つの見識だ。


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