2024年6月末で在留外国人は約359万人だ。
ほとんどが東アジアか東南アジアの人たちだ。
最近は技能実習生という形で東南アジアからの人たちが増えている。
そして彼らが一番最初にぶつかるのは「言葉の壁」だ。
この壁を破る努力は各地でなされているが、地方ほど教師や講師の担い手不足に悩んでいる。
最近書店に行ったときに「世界中で言葉のかけらを」という本が目に留まった。
著者は45歳の山口大学国際総合科学部准教授の山口冴里さん。
中国、セルビア、フランス、ブルガリア、エストニアなどの旅の記録と感想が面白かった。
「武者修行の武士」を思わせるような見知らぬ言語と戦う著者の気迫を感じたからだろうか。
次の著者のあとがきが良い。
日本語の樹に私の知らなかった色を見せてくれた人たち、親しんだ樹の物語を聞かせてくれた言語教師の仲間たち、よそものの私に葉っぱを差し出してくれた人、ありがとう。私はどの樹も好きだった。
樹々のうえの空には、ひとつの同じ月がかかるから、それは私の森であり、あなたの森であり、私たちの森であると感じる。