「小論文は作文とはちがう!」と聞いたことがあるのではないでしょうか。その通りなんです。
しかし、作文と共通していることもあります。
それが、「原稿用紙の書き方のルールを守る」という事です。
では実際に原稿用紙の使い方にはどんなものがあるのでしょうか。
一緒に見ていきましょう。
「句読点の場所」
句読点やかっこやカギかっこの終わり)」などは行の初めにもっていかないようにしましょう。
前の行の最終マスのなかに文字と一緒に入れましょう。
「書き出しの仕方」
小論文の書き出しと各段落の最初は1マスを空けるようにしていきましょう。
「 「。」は文字と同じで1マス使う 」
句読点以外にも、「」()なども文字と同じように1マス使うようにしましょう。
「英数字の書き方」
横書きの場合、アルファベットや数字は1マスに2文字入れましょう。
これは意外と忘れがちなので、ぜひ気をつけてみてください。
これらのルールはこれまで学校で習ってきた作文のルールと同じです。
小論文を書く際の最初の1歩だと思って確認していきましょう。
「小論文ならではの注意」
原稿用紙の書き方を復習できたら、次のステップです。
ここからは小論文ならではの注意点について紹介していきます。
「口語体は使わない」
小論文は口語体で書いてはいけません。
テレビでアナウンサーがニュースを読むとき、新聞で書かれている文章などをイメージして書くといいです。
×「してる」→○「している」
×「見れる」→○「見ることができる」
×「~とか」→○「~など」
できるだけ丁寧な言葉を使うように気を付けていきましょう。
「字数制限を必ず守る」
これは絶対に守ってください。
字数制限は1文字でもオーバーすると、
その時点で採点の対象外になる事があります。
つまり、1文字でもオーバーすると、
その時点で「0点」になってしまうのです。
大学のレポートなどはもちろん、
推薦入試の小論文試験の際は特にこれが顕著に現れます。
反対に、「~字以内」と言われた場合、
何文字が書けるとセーフなのでしょうか。
これは一般的に「8割」と言われています。
800字以内であれば640文字、
1200文字であれば960文字を越えていれば
問題ないと言われています。
「客観的な事実を述べる」
小論文では「主観的な意見」ではなく「客観的な事実」や、その客観的な事実に基づいて推測できることを述べていく必要があります。
そのため「個人的な意見だが」と前置きしたり、「私は好きではない」「かわいそう」「なぜそのようなことが起きるのか理解ができない」など、
明らかに自分の主観的、特に感情的な意見を述べるのは控えていきましょう。
また、「もしかしたら間違えているかもしれないが」
「私が癒えたことではないが」などといった前置きも不要です。
自信をもって書いていきましょう!
「わかりやすく、簡潔に」
1文が長いと採点者も読みづらく、実際の文章もいらない表現があったり、内容が重複していたりする場合が多いです。
1文は長くても60文字程度を目安にあまりに長い場合は短くするように心がけていきましょう。
「記号は使わない」
ここでいう記号とは、「!」や「?」のことです。
クエスチョンマーク(?)に関しては、疑問文にする働きがありますが、これはなくても疑問文であることは採点者には伝わります。
×「~でしょうか?」→○「~でしょうか。」
エクスクラメーションマーク(!)に関しては内容を強調したいときに使うことが多いでしょう。
しかし、実際に小論文を採点する人が「BよりもAが正しいといえる!」となっていたからその通りだ、
と思うかというと、そんなことはありません。
むしろ減点されるケースの方が多いです。
それよりもAの方が正しいと言える。なぜなら~」というようにその意見の客観的な理由や、
どのようなデータがあるのかなどを書くことで文章に説得力を持たせていきましょう。
「段落分けをする」
段落分けをすることは作文でも経験があると思います。
小論文ではこれを徹底していきましょう。
例えば、
自分の立場をはっきりさせる
その理由を述べる
理由を補足する論拠やデータを示す
結論を述べる
といった具合です。
特に400字以上の小論文の場合はこれを徹底しましょう。
「言い切りの形で終わる」
小論文では、文末は「~だ。」「~である。」のように言い切り(断定)の形で終わらせましょう。
作文の場合は、「~です。」でもいいのですが、小論文の場合は断定の形の方がいいです。
最も気を付けてほしいのはこの2つを混ぜてしまう事です。減点の対象なってしまいます。
「~だ。」「~である。」と言い切る場合、
「もし違ったらどうしよう・・・」といった思いがよぎることがあります。
そんな時はその意見を裏付ける論拠をしっかりと書くことで自信をつけましょう!
これらが「作文」から「小論文」に変わる際に気を付けたいことです。
1つひとつ意識して読みやすく、説得力のある文章にしていきましょう!