夕方に出たままの部屋は、開け放たれた窓から入った風で心地よく冷えていた。
携帯を充電しようとする私の背中で、咲人の声がした。
「俺シャワー浴びてくるよ」
(´⊙ω⊙`)
「お、オッケー」
「浴びてこようとしたんだけど、皆使うから混んでて諦めたんだ」
「そ、そうですか」
「じゃ」
と言って咲人は洗面所へ消えていった。
私は床の上にペタンと座っていた。
えーと
シャワー浴びるってことは
そういうこと?
え、でも待って。彼だけ浴びてまっせ?
私はええのか?
ポリポリと考えながら立ち上がった。
軽く匂いを嗅いでみたが、とりあえず上半身はお気に入りの香水の匂いだけした。
時刻は日付が変わらんとしていて、私は眠かった。
ジーンズだけ脱ぎ、ベッドに入った。
ま、今日はアウトドアして来たらしいから、サッパリしたいだけなんだろうな。←んなわけないだろ
寝よ。
と、横になっていると、洗面所のドアが開き光が差した。
風呂上がり感ゼロの、先ほどと全く同じ格好の咲人が出てきた。
「ただいま」
「おかえりー」
一つ違うのは、帽子を取っていること。
考えてみたら、帽子なしの彼を見たのはこれが初めてだ。
帽子を取ったらハゲ、でもなく、メガネを外したらイケメン、でもない咲人はベッドの縁に座った。
(メガネはかけてない)
広いベッドの半分だけ使っていた私の足元に。
「俺、質問があるんだけど」
私が、ん?と見ると、彼もこちらを見つめていた。
「さっきパブにいた時、なんで俺の手握ったの」
ゲッ。
「握りましたっけ?」
「握っただろ。クマさんと話してる時」
えーと
まさかそれがお水のやり方だからとは言えないしなぁ
特に深い意味はないんだよなぁぁぁ
私は身体を起こし、彼の手に手を伸ばした。
彼が応えてくれたので、握った彼の手の甲を優しくさすった。
「で、あなたはこうしたわね」
「うん」
「どうして私の手、さすったの?」
「さすりたかったから。」
「なんで?」
私の小さな手は、すっぽりと咲人の両手に包まれていた。
初対面でも書いた通り、咲人は小柄だ。
でもなんだかんだ言って、結局私より色々大きい。
咲人は窓の外に目をやり、少し笑って話し始めた。
「君が俺の手を握った時、『彼女、俺のこと好きなんだ』と思った。」
「………。」
「で………」
私の方を向いて、クシャっとした笑い皺を見せた。
「『俺も』って思った…。」
私は笑顔で腕を広げた。
すぐに抱きしめに来てくれたので、私は咲人の体温を感じた。
私が尻尾を振りながら頬にキスをしていると、咲人は真面目な声で私の名を呼んだ。
「メイサ、確認しておきたいことがある。
君は俺と付き合う気がある?
俺たちは違う国に住んでるから、全然簡単なことじゃないと思う。本当に。
それでも俺と…?
それとも、ただ楽しみたいだけなの?」
いつも通り面倒臭い喋り方を聞きながら、彼の横顔を見つめていた。
真剣な表情だった。
「君と何かする前に、それについて返事を聞きたい。
聞かなきゃ何もできない。」
へぇ、楽しみたいだけって、そういう発想あるんだ。
大人なんだなぁ。。。
と思いながら彼の頬にキスを続けた。
何もできないと言った彼もそれを止めるそぶりはなく、応えるように私の頬に数回キスをした。
「答えてくれ」
正直に言うと
この時の私の頭に疑問が浮かんでいた。
多分、えっ何でそう思ったの?!とツッコまれそうなことなんだけど…
え?咲人はどっちがいいんだろう?と思っていたのだ。
アホだろ。
だ、だだだだって〜!
好きだから付き合って、とか付き合おう、とか言ってくれないとわかんないんだもん〜!!
いやいやいやこの流れどう考えても彼は付き合いたいんじゃん!って責められそうだけど…
その時はそう思ったんだもの〜滝汗
しかも難しいと思うとか言われたからさ〜滝汗
「……。」
「答えてくれ、メイサ。」
えー、なんか咲人がどう思ってるかわからないのに ←わかれよ 答えるのやだなぁ。
でもここで答えないでバイビーって帰られるのもやだしなぁ。
「答えるの…必要なの?」
私は彼の唇から僅かに離れたところにキスをした。
Yes, of course. と彼が答え終わるか否か、今度は優しく唇に触れた。
一瞬咲人が躊躇ったのがわかった。目を見開いた。
けれど、もう2回ほど優しく触れると、彼も私の唇にキスを降らせ始めた。
「じゃぁ、あとで答えるわ。」
その返事で満足したのか、そんな事はだんだん霞んできてしまったのか。
それとも、『彼女、俺にキスした。俺のこと本当に好きなんだ』と実感したのか。
多分それが一番の理由だったんだと思う。
手を握っただけで、『俺のこと好きなんだ』と思える人なんだから。
大好きな人にキスされたら、すごく嬉しいと思う。
相手も自分のことを好きなんだと思うだろう。
そうしたら、自分も!って思って、もう目の前にある愛しい身体を抱きしめたくなってしまう。
それが差し込む光だけが頼りの部屋で2人きり
心地良いベッドの上だったなら
全部手に入れたいという欲求に抗うことなんか出来ない。
咲人は私の首に触れた。
「こんなに濃く跡がつくと思わなかった」
「朝目が覚めた時も痛かったよ。寝る前もなんかジンジンするなーって思った」
「知らなかったんだよ。君の皮膚がそんなに敏感だなんて」
と、つぶやきながら甘く耳を噛んだ。
私が声を上げると、嬉しそうに何度も繰り返した。
息が上がってジタバタすると、もっと満足げに何かささやいたが、ジタバタしていたのであまり覚えていない。
しかし
「メイサ……」
「うん?」
「俺、日本製の凄くいいものを持ってるんだ。」
はい?
「すごく質が良くて、君のことすごく良くしてくれる。
でもそれを使ってる間、君は声を我慢しなきゃいけないよ。
2分間だけだよ。」
(´⊙ω⊙`)
「どう?使ってみたい?
ていうか………
使って良い?」
ちょっ
えぇっ!?
続きます。
携帯を充電しようとする私の背中で、咲人の声がした。
「俺シャワー浴びてくるよ」
(´⊙ω⊙`)
「お、オッケー」
「浴びてこようとしたんだけど、皆使うから混んでて諦めたんだ」
「そ、そうですか」
「じゃ」
と言って咲人は洗面所へ消えていった。
私は床の上にペタンと座っていた。
えーと
シャワー浴びるってことは
そういうこと?
え、でも待って。彼だけ浴びてまっせ?
私はええのか?
ポリポリと考えながら立ち上がった。
軽く匂いを嗅いでみたが、とりあえず上半身はお気に入りの香水の匂いだけした。
時刻は日付が変わらんとしていて、私は眠かった。
ジーンズだけ脱ぎ、ベッドに入った。
ま、今日はアウトドアして来たらしいから、サッパリしたいだけなんだろうな。←んなわけないだろ
寝よ。
と、横になっていると、洗面所のドアが開き光が差した。
風呂上がり感ゼロの、先ほどと全く同じ格好の咲人が出てきた。
「ただいま」
「おかえりー」
一つ違うのは、帽子を取っていること。
考えてみたら、帽子なしの彼を見たのはこれが初めてだ。
帽子を取ったらハゲ、でもなく、メガネを外したらイケメン、でもない咲人はベッドの縁に座った。
(メガネはかけてない)
広いベッドの半分だけ使っていた私の足元に。
「俺、質問があるんだけど」
私が、ん?と見ると、彼もこちらを見つめていた。
「さっきパブにいた時、なんで俺の手握ったの」
ゲッ。
「握りましたっけ?」
「握っただろ。クマさんと話してる時」
えーと
まさかそれがお水のやり方だからとは言えないしなぁ
特に深い意味はないんだよなぁぁぁ
私は身体を起こし、彼の手に手を伸ばした。
彼が応えてくれたので、握った彼の手の甲を優しくさすった。
「で、あなたはこうしたわね」
「うん」
「どうして私の手、さすったの?」
「さすりたかったから。」
「なんで?」
私の小さな手は、すっぽりと咲人の両手に包まれていた。
初対面でも書いた通り、咲人は小柄だ。
でもなんだかんだ言って、結局私より色々大きい。
咲人は窓の外に目をやり、少し笑って話し始めた。
「君が俺の手を握った時、『彼女、俺のこと好きなんだ』と思った。」
「………。」
「で………」
私の方を向いて、クシャっとした笑い皺を見せた。
「『俺も』って思った…。」
私は笑顔で腕を広げた。
すぐに抱きしめに来てくれたので、私は咲人の体温を感じた。
私が尻尾を振りながら頬にキスをしていると、咲人は真面目な声で私の名を呼んだ。
「メイサ、確認しておきたいことがある。
君は俺と付き合う気がある?
俺たちは違う国に住んでるから、全然簡単なことじゃないと思う。本当に。
それでも俺と…?
それとも、ただ楽しみたいだけなの?」
いつも通り面倒臭い喋り方を聞きながら、彼の横顔を見つめていた。
真剣な表情だった。
「君と何かする前に、それについて返事を聞きたい。
聞かなきゃ何もできない。」
へぇ、楽しみたいだけって、そういう発想あるんだ。
大人なんだなぁ。。。
と思いながら彼の頬にキスを続けた。
何もできないと言った彼もそれを止めるそぶりはなく、応えるように私の頬に数回キスをした。
「答えてくれ」
正直に言うと
この時の私の頭に疑問が浮かんでいた。
多分、えっ何でそう思ったの?!とツッコまれそうなことなんだけど…
え?咲人はどっちがいいんだろう?と思っていたのだ。
アホだろ。
だ、だだだだって〜!
好きだから付き合って、とか付き合おう、とか言ってくれないとわかんないんだもん〜!!
いやいやいやこの流れどう考えても彼は付き合いたいんじゃん!って責められそうだけど…
その時はそう思ったんだもの〜滝汗
しかも難しいと思うとか言われたからさ〜滝汗
「……。」
「答えてくれ、メイサ。」
えー、なんか咲人がどう思ってるかわからないのに ←わかれよ 答えるのやだなぁ。
でもここで答えないでバイビーって帰られるのもやだしなぁ。
「答えるの…必要なの?」
私は彼の唇から僅かに離れたところにキスをした。
Yes, of course. と彼が答え終わるか否か、今度は優しく唇に触れた。
一瞬咲人が躊躇ったのがわかった。目を見開いた。
けれど、もう2回ほど優しく触れると、彼も私の唇にキスを降らせ始めた。
「じゃぁ、あとで答えるわ。」
その返事で満足したのか、そんな事はだんだん霞んできてしまったのか。
それとも、『彼女、俺にキスした。俺のこと本当に好きなんだ』と実感したのか。
多分それが一番の理由だったんだと思う。
手を握っただけで、『俺のこと好きなんだ』と思える人なんだから。
大好きな人にキスされたら、すごく嬉しいと思う。
相手も自分のことを好きなんだと思うだろう。
そうしたら、自分も!って思って、もう目の前にある愛しい身体を抱きしめたくなってしまう。
それが差し込む光だけが頼りの部屋で2人きり
心地良いベッドの上だったなら
全部手に入れたいという欲求に抗うことなんか出来ない。
咲人は私の首に触れた。
「こんなに濃く跡がつくと思わなかった」
「朝目が覚めた時も痛かったよ。寝る前もなんかジンジンするなーって思った」
「知らなかったんだよ。君の皮膚がそんなに敏感だなんて」
と、つぶやきながら甘く耳を噛んだ。
私が声を上げると、嬉しそうに何度も繰り返した。
息が上がってジタバタすると、もっと満足げに何かささやいたが、ジタバタしていたのであまり覚えていない。
しかし
「メイサ……」
「うん?」
「俺、日本製の凄くいいものを持ってるんだ。」
はい?
「すごく質が良くて、君のことすごく良くしてくれる。
でもそれを使ってる間、君は声を我慢しなきゃいけないよ。
2分間だけだよ。」
(´⊙ω⊙`)
「どう?使ってみたい?
ていうか………
使って良い?」
ちょっ
えぇっ!?
続きます。
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