ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第66回。
毎週のゲームソフトの販売本数を予想し、ポイントを競うYSO3の参加型企画「Y1」もよそしく!
→ファミ通TOP30(ファミ通.com掲載データはログが残らないため、YSO3のメインBBSにコピペ)
※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※年間販売本数データ等はGEIMIN.NET様よりお借りし、独自集計。
※アニメディスクの販売枚数はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki様よりお借りしています。
■「バイオハザード6」はシリーズで3番目の初週本数を記録、PS3ソフト全体では2番目の勢い
今回の首位はPS3「バイオハザード6」(64.4万本)。7位のXbox360版も合計すると67.2万本となった。ここでいつものようにシリーズ実績を眺めてみる。
今作「6」は「4」や「5」の累計本数を上回る、シリーズ3番目の初週本数となった。(「4」のPS2版はGC版と同時発売ではなかったが、GC版発売時にはPS2版がすでに発表されていたこともあり、本数を合算している。)
また、PS3ソフト全体でも、今作は「ファイナルファンタジーXIII」に次ぐ2番目の初週本数だった。
■「バイオハザード6」が前作の累計本数を大きく上回る初動となったワケは?
「バイオハザード」シリーズは「4」や「5」で販売本数を落としていたが、なぜ「6」で本数を増やすことができたのか。さまざまな理由がありそうだが、ここでは「5」と「6」の間に発売されていた「バイオハザード5 オルタナティブ エディション」に注目してみた。
「オルタナティブ エディション」は本編に追加要素を加えた、いわゆるパワーアップ版。(本編購入者は「オルタナティブ エディション」の追加要素を有料でダウンロードできた。)また、価格は本編の半分程度であり、廉価版としての側面もあった。
「バイオハザード5」のPS3版は「オルタナティブ エディション」も含めると累計80万本以上を販売していた。本編で取り込み切れていなかった新規およびこれまでのシリーズ作のユーザーを、お買い得感のある「オルタナティブ エディション」の発売で確保し、前作のユーザー数を伸ばしていたことが、今作「バイオハザード6」の初動の勢いに繋がったのではなかろうか。
同様の手法は、同じ「バイオハザード」シリーズでも使われていた。
「バイオハザード」一作目はロングセールスとなったが、勢いが収束した頃に「オルタナティブ エディション」のようにパワーアップ版であり、廉価版の側面もあった「ディレクターズカット」を投入。本編と合計して累計170万本以上を販売していた。ユーザーを拡大させた結果が、「2」の140万本近い初動に繋がったとみられる。
また、同じカプコンの「モンスターハンターポータブル」シリーズでもこのような手法があった。「モンスターハンターポータブル 2nd」は、後に発売されたパワーアップ版「~G」やその廉価版で合計の本数を大きく伸ばし、ユーザー層の大幅な拡大に成功し、完全新作となる「~3rd」が初週のみで200万本超に達したのは記憶に新しい。
「~3rd」は発売直後から長期にわたり品薄となり、累計は450万本以上に達したことを考えると、初回需要は200万本を大きく上回っていたのは間違いのないところだ。
パワーアップ版や廉価版の発売でユーザー層を拡大させ、次回作の初回需要を最大化させる手法は、シリーズ作品の販売本数を拡大および回復させる手段として今後も有効だろう。
■国内では安定した販売を続ける「ウイニングイレブン」シリーズ
今回2位にランクインした「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2013」(23.4万本)もシリーズ実績を掲載してみた。(PS2版の需要がほぼなくなった「2010」以降のみ)
海外では「FIFA」シリーズに圧倒されつつある「ウイニングイレブン」シリーズだが、国内においては安定した販売を続けている。
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※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
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■「バイオハザード6」はシリーズで3番目の初週本数を記録、PS3ソフト全体では2番目の勢い
今回の首位はPS3「バイオハザード6」(64.4万本)。7位のXbox360版も合計すると67.2万本となった。ここでいつものようにシリーズ実績を眺めてみる。
今作「6」は「4」や「5」の累計本数を上回る、シリーズ3番目の初週本数となった。(「4」のPS2版はGC版と同時発売ではなかったが、GC版発売時にはPS2版がすでに発表されていたこともあり、本数を合算している。)
また、PS3ソフト全体でも、今作は「ファイナルファンタジーXIII」に次ぐ2番目の初週本数だった。
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「バイオハザード」シリーズは「4」や「5」で販売本数を落としていたが、なぜ「6」で本数を増やすことができたのか。さまざまな理由がありそうだが、ここでは「5」と「6」の間に発売されていた「バイオハザード5 オルタナティブ エディション」に注目してみた。
「オルタナティブ エディション」は本編に追加要素を加えた、いわゆるパワーアップ版。(本編購入者は「オルタナティブ エディション」の追加要素を有料でダウンロードできた。)また、価格は本編の半分程度であり、廉価版としての側面もあった。
「バイオハザード5」のPS3版は「オルタナティブ エディション」も含めると累計80万本以上を販売していた。本編で取り込み切れていなかった新規およびこれまでのシリーズ作のユーザーを、お買い得感のある「オルタナティブ エディション」の発売で確保し、前作のユーザー数を伸ばしていたことが、今作「バイオハザード6」の初動の勢いに繋がったのではなかろうか。
同様の手法は、同じ「バイオハザード」シリーズでも使われていた。
「バイオハザード」一作目はロングセールスとなったが、勢いが収束した頃に「オルタナティブ エディション」のようにパワーアップ版であり、廉価版の側面もあった「ディレクターズカット」を投入。本編と合計して累計170万本以上を販売していた。ユーザーを拡大させた結果が、「2」の140万本近い初動に繋がったとみられる。
また、同じカプコンの「モンスターハンターポータブル」シリーズでもこのような手法があった。「モンスターハンターポータブル 2nd」は、後に発売されたパワーアップ版「~G」やその廉価版で合計の本数を大きく伸ばし、ユーザー層の大幅な拡大に成功し、完全新作となる「~3rd」が初週のみで200万本超に達したのは記憶に新しい。
「~3rd」は発売直後から長期にわたり品薄となり、累計は450万本以上に達したことを考えると、初回需要は200万本を大きく上回っていたのは間違いのないところだ。
パワーアップ版や廉価版の発売でユーザー層を拡大させ、次回作の初回需要を最大化させる手法は、シリーズ作品の販売本数を拡大および回復させる手段として今後も有効だろう。
■国内では安定した販売を続ける「ウイニングイレブン」シリーズ
今回2位にランクインした「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2013」(23.4万本)もシリーズ実績を掲載してみた。(PS2版の需要がほぼなくなった「2010」以降のみ)
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