みちのく童話会
東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。
童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。
こんにちは。みちのく童話会スタッフの 岩崎まさえ です。
『東北おいしい物語』では、宮城県の笹かまぼこと牛タンをテーマに
「おとなボタン」を書きました。
宮城県のおいしい物と聞かれたら、隣県の岩手に住む私でも
「笹かまぼこと牛タン」とこたえます。仙台の駅や街中で、
〝笹かまぼこ〟〝牛タン〟の文字をよく見かけます。
ところが、地元の人は家庭で、牛タンはあまり食べないと知りました。
おいしいというより、あこがれの味なんだそうです。
さぁ、たいへん。大人でもなかなか食べない牛タンを、
物語の子どもたちに、どうやって食べさせよう……。
そこで思いついたのが、タイトルにもなった「おとなボタン」です。
このボタンを押したら、子どもでも大人の味がわかるというもの。
大人たちが「おとなの味」と言って、なかなか食べさせてくれない、
牛タンと笹かまぼこも、これを押すと食べることができる
はずでしたが、創作の神様はそう簡単に、させてくれませんでした。
ああだ、こうだと、苦労して、やっと主人公の子どもに
食べさせられたときは、ホッとしました。
さあ、子どもたちが初めて食べた牛タンと
わさびをつけた笹かまぼこの味は、
いったい どんなだったでしょうか。
ぜひ、本でたしかめてくださいね。
ところで、『東北おいしい物語』を担当したスタッフが、
このブログで創作裏話を紹介するとき、必ず表紙をアップしております。
じつは、途中から、微妙に表紙の絵が変わっています。
お気づきでしたか。
変わったところを見つけていただいても、なにも出ませんが、
座敷わらしのような、こんないたずらがお気に召しましたなら、
ぜひぜひ、東北にも おいでくなんせ。