春夏秋冬 花 mikio

季節のサボテン花、多肉植物の栽培と紹介、地域の花々、
巨樹、自然風景の紹介 造園士。

モミジバスズカケノキ 巨樹 43

2018-12-13 | 巨樹
12月上旬の姿を新宿御苑から撮影した、モミジバスズカケの巨樹。
推定樹齢120年 幹周り6.3m 樹高26m 御苑内ではモミジバスズカケの樹木が沢山昔から植栽されてます。
たとえばプラタナス並木も同様です、また背の高さが御苑で1番のスズカケも同様です。 プラタナス並木だけが
剪定作業が行われて樹形がそろい巨大にはなってません。 園内のスズカケの巨樹は多くが布巻をされて、朽ち果てるような
姿を現在見せてるのが、現実です。

晩秋の巨樹であるモミジバスズカケの木、1本立ちの姿の美しさ、枯葉色の絨毯、自分はこの時期が好きです。
樹皮も色濃くなり巨樹の姿を鮮明に見せてくれます。うねる様な幹、枝この時期しか見られません。












      


 


100年前ぐらいに御苑内に植栽されたスズカケで剪定作業と芯止めされてる
鈴掛、プラタナス並木。 100年近く伸び放題の御苑1番の樹高のスズカケ。同年代とは信じられません。 









すべての葉を落とす樹木たちは来年の春先まで休眠をいたします。













モミジバスズカケノキ 巨樹 42

2018-11-10 | 巨樹
新宿御苑内には、驚くほどの巨樹があります、多くがモミジバスズカケノキ
ですが、しかし中には幹に麻布を巻かれ痛々しいほどの姿を見せてる数本がありますが、この1本だけが推定樹齢120年、
樹高26m、幹周りが6.3mの巨樹として、広場の中に圧倒的な迫力で生き続けてます。 

モミジバスズカケノキはスズカケノキとアメリカスズカケノキとの雑種でイギリスで作られプラタナスとは若干違います。
葉の切れ込みが違うことから種類が分かれてますが、切れ込みが個体差があるので判別が難しく造園では一般的に
プラタナスの仲間とお客様に説明をしてます。落ち葉を落とす姿は広範囲、春夏秋冬その姿は美しく変わり
特に青葉のころ、葉を落とし始めるこれからの晩秋は見事です。
















春の季節の芽吹きの頃、樹皮の色も変わります。



 




12月頃のすべてが落葉する季節。1年を通して株の下では
多くの人が敷物を引いて食事をするのが見られます。






大広場の主役はユリノキの巨木を載せます。花の時期、実の時期
すべてが美しく巨木に手を添える人が多く見られる光景は御苑の中では1番です。















     


新宿御苑はこれから紅葉の季節を迎えます。 

イチョウの巨樹 41 首かけの銀杏

2018-10-28 | 巨樹
日比谷公園内にあるイチョウの巨樹は推定樹齢400年、幹周り6.5m、樹高20m、
  
の巨樹は有名な松本楼のカフェテラスの前に堂々と鎮座してます。でも最初からこの場所にあったのではありません。

日比谷公園開設までは今の日比谷交差点の脇にあったイチョウの巨木でした。 明治22年頃道路拡張のため伐採される運命に
あったイチョウを、自分の首にかけても伐採は許さないと日比谷公園の生みの親、本多博士は自分の(首にかけても)移植が難しい
イチョウの大木を450mはなれたこの場所に25日で移動した経緯があります。いつしかこのイチョウを、(首かけのいちょう)と
呼ぶようになりました。 松本楼の前にある姿は都内一の1本立ちのイチョウの巨樹は静かに色づき1年を終わろうとしてます。

全国に巨樹は約3500本あると言われてます。7割近くが社寺仏閣の境内にあり、御神木と崇められてますが
この場所は数少ない公園の巨樹です。 それも見事な樹勢を見せてくれて、生い茂る葉の美しさは四方に小山のように
圧巻の姿を見せてくれてます。













しまい、

松本楼の歴史は古く創業は明治36年、日比谷公園開設と時期が同時期
でオープンし明治の若き詩人、芸術家たちの集まる場所、夏目漱石や高村孝太郎、多くの文人たちが集う場所で歴史的な建物。
しかし昭和46年に公園内で沖縄運動が行われてる最中に、すべて放火炎上してしまい、今はその後に立てられた建物です。 昭和46~50までは全国の大学で吹き荒れた学生運動の
時期で沖縄反戦など、新宿騒乱事件 東大安田講堂事件。 凄い時代でした。我が母校も例外ではありませんでした。日比谷公園内には日比谷公会堂
が有り、この場所で多くの学生や労働者は集会活動報告をして長い闘争を繰り返してました。現在は公会堂は長期休館してます。機動隊と学生のデモ、今では信じられない光景です。

松下楼は後に10円チャリテーカレーで新規に立てられた建物を応援をしてくれた人々に感謝の気持ちを伝えました。
私たち仲間も昔ですがこのカレーを頂きました。日比谷公園は忘れることの出来ない公園です。




今の日比谷交差点の中央の左際に、首かけのイチョウがあっと言われてます。







ケヤキの巨樹 40 生き続ける

2018-10-16 | 巨樹
10月9日の府中の撮影です。 府中市宮西町の矢島稲荷の大ケヤキは
推定樹齢800年 幹周り9.5m 樹高17m ケヤキの巨樹は都内でも2番目の幹周りですが見てのとおり、尋常な姿立ちだは
ありません。 天保、安政、昭和の3度の大火に会いそのたびに修復されて、今では周りをブロックに囲まれ環境が良くありませんが
それでも生き続けてます。  個人の土地の駐車場の中央にあり、昔からある矢島邸のお稲荷様の御神木になってます。

ブロック塀が作られた理由は車が巨樹やお稲荷様のお社に接触しないようにと思われます。
樹木は一般に通風も生きる道、今や造園の立場から見る限り環境が悪く、樹皮が割れ始めてます。
また回りには破損物や切り倒された大枝 幹、などが散乱してます。









切断された巨大な幹がケヤキの巨樹の根元に置かれて、根廻を圧迫してます。
このような状態で東京都の天然記念物から外されて、府中の天然記念物になってしまいました。
東京都の天然記念物には環境課から育成の補助金が下りるのですが、府中市の対応は今ではどうなってるのでしょうか?



  

府中街道の脇の小道に入り口があります。この中に巨樹があるとは
数十年前にきたときは迷ってしまい、ウロウロした過去をいつも来る度に思い出します。許可を得て立ち入ってます。



     


幹株が2対に別れ、根元の巨大さが余計にわかります。




庭を出て小さな通りからの眺めで巨大さがわかります。下の写真の左側の幹が
酷く損傷してます。中がケヤキ特有の腐りが発生して空洞化して、それが樹皮の部分まで損傷してます。それでも生き続けてますが、
とても心配です。かつて有名なケヤキの巨樹はこのような状態から姿を消していきました。



 


去年の冬の姿2月です。


  





クスノキノ巨樹 39 上野東照宮

2018-10-10 | 巨樹
東京都上野公園内にある、上野東照宮には樹齢600年、幹周り8m
、樹高25mの楠の木の巨樹が御神木として、東照宮創建以前からこの地を見守り続けてる上野の祖木です。

御神木である大楠は1本立ちの樹木で威風堂々と、圧倒的な迫力で上野の山一の樹木として崇められてます。
この巨樹を見るためには拝観料を納め、中に入らなくてはいけませんが、姿立ち、太さ、樹皮の色、都内では屈指の巨樹と言えます。見る価値は
十分にあります。
透塀内や周りには樹木がありません、石灯籠の近くにこの楠の木が1本あるだけで、余計目立ちます。









巨樹の楠木と上野の山のイチョウの巨木が見えます。


         


上野公園の表参道から入ります。この数年外国の人に大人気の社寺仏閣、驚くほどで
昔を知る人には驚きです。 この場所は人がまばらな時季が多く、今のこの混雑は尋常ではありません。


石造りの一の鳥居
を進み、水舎門、結界が設けられここからは邪悪なものたちは入れません。 すぐ左手は有名なボタン園、今はダリア展です。
さらに進むと両脇が石灯籠、進んで行けば、銅灯籠、そして透塀の閉められてる、唐門です。



     


拝観料を払い中に、透塀の入り口から中に、唐門の極彩色、金色堂のまばゆい位の
姿。  目の保養をさせてもらいました。 



        










唐門の極彩色、確か5年ぐらい前に唐門の工事が行われたのを覚えてます。数年かけて行われ
2年前に工事が終わったと思われますが?  この日は午後、目いっぱい上野を散策、










2対のケヤキの巨樹 38 大國魂神社

2018-10-07 | 巨樹
東京都府中の大國魂神社は旧甲州街道の脇に有り、一の鳥居の目の前には
樹齢400年、幹周り6.8m 樹高8mの姿で、多くの人々やドライバーさんの目にとまる、これほど見られる巨樹は全国多くはありません。
主幹は折れてますが、春の初めに芽吹き、葉を茂らし、紅葉して、落ち葉として数百年営みを続けてます。 昨日、府中近辺に納品に来た帰り道
いつものように神社の駐車場に留め置き 1年ぶりに参拝をしてみました。 





旧甲州街道をまたいでの撮影です。多くの参拝客や境内の中でこの日は
イベントが行われ行列ができてました。 昼前近くでした。






12月の冬姿。






ケヤキの巨樹特有のコブやゴツゴツ感の根廻、空洞化した内部が見えます。

   


一の鳥居の脇には神社の大駐車場があり、いつものように留め置き、
石畳を歩いて神社に向かいます。



 

武蔵の国、一ノ宮から六ノ宮まで祀る総社、府中大國魂神社、最初は随神門を潜り抜け
さらに中雀門、そして拝殿前に出ます。 この日は多くの参拝客やお宮参り、結婚式の華やかな撮影、拝殿は誰もいない写真で
後で見て正直ビックリでした。









この場所の脇に細い道を抜けると真横から塀はありますが本殿を見られ、その場所に小さな神社が祭られてます。誰も来ません。
巽神社、松尾神社、水神社 


            

大國魂神社も参道が長く旧甲州街道、299号線の反対側にケヤキ並木が伸びてます。


  

長く参拝してますが、まったく変わらぬ光景、旧甲州街道は埼玉からは遠くの
存在ですが、これに通じる府中街道は長年走った道路で自分にとっては懐かしい道です。









クスノキの巨樹 37 大宮氷川神社 夫婦楠

2018-10-05 | 巨樹
大宮氷川神社境内の回廊に囲まれた中には巨木である楠木が7本ばかり
鎮座してますが、御神木である象徴の注連縄や枝垂れ紙を巻きつけてはありません。 正式な御神木とはみなされず、あくまでも
パワースポットの樹木で力をもらえる巨木として鎮座してます。 すべてが楠木の巨木で、ケヤキの樹木ではありません。

では何処に、遠く離れた場所にあります。神社に向かい 3の鳥居を抜けて石畳を歩きながら右手に一際大きな、楠木があります。
これが氷川神社の御神木です。 双頭の巨樹の大楠、樹齢400年、幹周り6m強、樹高は20mを越します。
まっすぐに伸びた幹、主幹も折れづに立ち尽くす姿、寄り添う2本の大楠、周りの樹木を圧倒いたします。















    


石畳の先には神橋がありさらに桜門があります。石畳の右側に注連縄が巻かれ
すぐにわかります。 また踏み台が作られてるので年配の方が上がり御神木に手を添えられてます。いつもの光景です。
夫婦楠、私も手を添えて
夫婦仲良くこれからも過ごしたい。 強く御神木にお願いいたしました。
 

注連縄に枝垂れ紙を垂らすのは結界を作ります。邪悪な者や不浄なものを
一切寄せ付けない、それが役目の注連縄です。御神木は神聖なもので、手をそっと添えて力をもらうのです。



  

いつも思います。計り知れない年月を生き抜いた、巨樹たちは、地域の人に
支えられて、共存で生きてきました。その力をもらいたい物です。  台風接近に備え、また鉢物を移動してます。
今回はあわてずに今日中に済ませます。 今年は何度も繰り返してます。  安行事務所より。







スダジイの巨樹 36 枝の絡み合い

2018-09-26 | 巨樹
 埼玉県川口市安行地区の九重神社の境内には2本のスダジイの巨樹が
御神木として鎮座してます。 この巨樹の特徴は上部で黒い大枝が大蛇のごとく絡みあい、異様な光景を見せてくれます。
樹齢500年、幹周り6.5m 樹高16mの巨樹は地域の人に守られながら、生き続けてます。

樹勢は極めて旺盛で2本の巨樹の空間はまさに力をもらえるスポット、多くの人が参拝に参ります。













スダジイの巨樹は幹に巨大なコブを作る特徴を有します。



九重神社は巨大な大枝を支える支柱を去年新しく変えました。支えがなければ太枝は折れてしまいます。


   


この地域は多くの社寺仏閣があります。高台の上にある九重神社は
石段を上がり鳥居をくぐり、社殿がある境内に入ります。大昔安行村の9つの村の神社がゴウヒされて九重神社になってます。
祭神はスサノウノミコトです。



   

九重神社をもっとも有名にしたのは 御神木を表した、御朱印です。
豪華絢爛、御朱印ファンは全国から参拝に来ると言われてます。 他にも多くの御朱印がそろってます。参拝の証ですね。
安行事務所。紹介です、お許しを。















イチョウの巨樹  35 驚きの根廻

2018-09-19 | 巨樹
埼玉県東松山の巌殿山修善院、正法寺、通称、岩殿観音の境内には驚きの
イチョウの巨樹が鎮座してます。樹齢700年、幹周り11、1m、樹高20m、最大の特徴はその巨大な根廻にあります。多くの巨樹の
イチョウを見てきましたが、これほどの根廻を持つイチョウは見たことがありません。 数百年かけて表土が流れ、根がむき出しに
なったと、思われます。 根の広さは20mを越しこの巨樹を支えてきました。



真正面と裏側からの2面。







角度を変えての眺め、

      





納品の帰りに今年初めてこの地に立ち寄りました。久しぶりに
古い町並みの奥、石段150段から上がってみました。駐車場は石段脇にあります。仁王門をくぐり遥か遠く石段を眺め、
はじめて来た若いころを思い出しました。 


       

巌殿観音と呼ばれるのは回りが岩の断崖に囲まれてる、その由来です。


    


驚くのはこの光景です。古い根の上に巨大な根が覆う、月日は何年かは
推定できませんが 生きる巨樹の生命力の神秘と思われます。



    



五色の垂れ幕を垂らす観音堂、その脇にイチョウの巨樹があります。



境内に入り込む山道もあります。

   



正法寺は、源頼朝の命により復興した古刹で観音堂は717~724の創立と伝えられ、
正法寺と称し、鎌倉時代の坂東十番の札所となったと言われてます。 県の指定、市の指定、歴史的な資料が多く残されてます。
きらびやかさはありませんが、静かな境内、古刹の中で驚きの巨樹の姿は、訪れる人を魅了して、御神木として
崇められ、柵などありませんから、うねる様に蛇のごとく絡みあう根に、自由に手を触れられますが、勇気が要ります。 











ケヤキの巨樹 34 樹齢500年

2018-09-12 | 巨樹
調神社境内の外、浦和県道と脇道の交差する場所に樹齢500年、幹周り7.4m 樹高28m
のひときわ目立つケヤキの巨樹の姿を見ることができます。 何と数十年見てきた幹コブが落下してます。 幹にひどい傷跡が見えてます。
去年見たときは幹コブに、結束バンドが占められ、落ちないようにさらに黒シートをかぶせ、雨を防いでましたが、驚きました。



幹コブが落下して幹に大きな傷跡を残しました。
下の写真が去年の撮影で、大きさが1m以上もあり巨大なコブで、下の人面コブが苦しそうな表情を見せてます。
ケヤキの巨樹には、多くの幹コブが発生いたします。地中のバクテリアが幹に入り、繁殖するにつれてコブを作り
巨大化してケヤキと同化して大きくなります。 本来は根元に繁殖しますが年数をかけて、上部に上がってゆきます。
そして2次コブを作り上げるのです。











ケヤキの多くがコブを発生いたします。特有のコブで防ぎ様が難しいと言われてます。その場所から腐ります。
樹医曰く、表面を剥ぎ取り、接着塗りをする、この方法もあると言われてます。今までは黒の保護シートが覆われて見られなかった幹の
側面が見られ、これほど大きな腐りがあったとは驚きました。下の写真。 



     




埼玉県庁には、緑自然課があり、早急に対処を試みると聞いてます。