京都逍遥

◇◆◇京都に暮らす大阪人、京都を歩く

京都五山送り火2010

2010-08-16 23:38:29 | まち歩き

葵祭、祇園祭、時代祭と並んで、京都四大行事の一つである五山送り火。東山如意ヶ嶽(大文字)、松ヶ崎西山・東山(妙法)、衣笠大北山(左大文字)、西賀茂舟山(船形)、嵯峨鳥居本曼荼羅山(鳥居形)で五山。松ヶ崎西山(135m)の「妙」は東山(186m)の「法」に先んじて始まったものと言うし、両山の間には林山も存在するというのに、まとめてしまうのはなぜだろう。低い山が連なって一まとまりに見えるとしても。

京都市観光協会発行の祇園祭パンフレットに、送り火の点火時刻と鑑賞ポイントが記載されていた。

10_028 ここには大文字のビューポイントは、鴨川堤防(丸太町大橋~御薗橋)とある。御薗橋は上賀茂神社前の橋だ。そんな遠くからも見えるのか。もっと近くならよく見えるかもと、高野川の堤防を歩いた。

20年ほど前に観たときの、出町での混雑を思い出す。あの日はただ疲れただけだった。出町より少しく北で、川越しに観た今日は。

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手元がブレて、よく撮れていないが、ちゃんと見えた。先月急逝した友人を思って観た。大文字を見つつ川べりを歩いて、高野橋へ出る。ここから「法」が真正面に見えることは知っていた。「大」はじわじわと点火されたが、「法」は暗い川の向こうの闇の中に一瞬で出現した。

人が流れる。橋を西へ渡る人が「生協の角の道から、妙が見える」と話すのを聞いた。300mほど先の、コープ下鴨のところから見えたのは「法」の文字で、「妙」は隣のガソリンスタンドの角から見えた。店の前で信号待ちをしているように見えた人たちは、信号が変わっても渡らずに、北大路通のずっと西を眺めている。「今年は風向きが悪いな。左大文字、よう見えへんわ」。ずっと西の空を注視すると、わずかに弱い光が見えた。確かに、ここでも見えるようだ。

松ヶ崎道を北へゆく。「妙」が近くなる。北山通に出て西へ歩くと、通り北側の5階建てマンションやビルに「妙」が隠れてしまう。路地の向こうにときどき現れるが、結局、駐車場越しに「妙」を見る。いつもこの山を見て、どうやって妙と読むのだと思っていた。火がついて、やっと納得。

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精霊送りの火。人がそれぞれ、亡くなった知己を思うのだ。ならば、多くの人が見ることができる方がいい。鴨川べりでは数年前に、建物の高さが規制されている。確か、大文字が見えるようにという配慮だったと記憶する。北山通にも高さ規制があっていい。

各保存会の資料をまとめたというHPには、送り火の由来について諸説が掲載され、火床の解説もある。左大文字は、右大文字の半分程度の大きさらしい。

京都五山送り火連合会HP(http://www.gozan-okuribi.com/

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