すごかった。高島屋京都店で開催中(3/3~14)の、江戸時代の上流階級のきもの展覧会。
その柄行きの斬新さ、刺繍の緻密さ、豪華さ。刺繍+絞りなど、技法の混在。現在、まちなかで目にする呉服屋さんのきものとは、全く違う。麻か木綿に見える生地にもびっしりと刺繍が施され、汗をかくであろう季節にも、こんな贅沢なきものを着ていたのかと、ため息が出る。能装束といってもいいほどの絢爛豪華なきものたち。
いったい何人が、何ヶ月かかって、この一枚のきものに刺繍したのだろう、どんな人が着たのだろう・・・・・・大奥は、どれほどきらびやかだったのだろう。
やけに小さい小袖などを見ると、当時の日本人女性の体格も想像できる。
「江戸のアヴァンギャルド」「浮世のエレガンス」「装いのセレブレーション」のテーマ展示は、女子美術大学美術館所蔵のもの、「風姿のスペクタクル」のテーマ展示は、髙島屋資料館所蔵品。かんざし・櫛・化粧道具・矢立・髷などは、澤乃井櫛かんざし美術館所蔵だった。
京都展を皮切りに、大阪展(3/31~4/11)、東京展(4/27~5/9)、しばらく後に横浜展(9/22~10/3)が開催される。関西の二展、関東の二展はそれぞれ対になっており、きものの展示内容が異なる。大阪展にも足を伸ばして、満腹したい。
後で気がついたのだが、京都市役所発行の『伝統産業の日2011』ガイドブックによれば、きものを着て行くと、入場料(800円)が無料だった。バスも地下鉄も。この冊子は情報量があまりに多く、読みこなしていないと使えない。出かける前に要チェック。