雨のため順延された葵祭が、今日無事に開催された。下鴨・上賀茂両社の例祭の一部であり、平安の昔からの歴史ある路頭の儀。とは言っても、もし今日(16日)も雨なら、中止の予定だった。
雨による順延は1997年以来15年ぶりらしい。中止になった記憶もあるので調べてみると1995年だった。2000年、2002年、2003年は下鴨神社から上賀茂神社への巡行が雨で中止になったというが、知らなかった。(以上ウィキペディア参照)
11時20分頃、下鴨茶寮から南の道は車両通行止めになっていた。行列の下鴨神社到着予定時刻は11時40分。
行列は、河原町通を左側通行で北へ。西側歩道は人でいっぱい。南行きはいつものようにバスや自家用車が走り、東側歩道は、自転車でも通行できる程度の混み具合。
傘鉾は、剣鉾と同様、差袋で支えられていた。剣鉾の差袋は差し手の腕の長さほどだったが、葵祭の傘鉾の差袋は、ほとんど足首まであった。大きくてバランスを取りにくいからだろうか。
北大路通では、南側歩道で行列を見ていた。勅使の乗る馬は、頭にまで飾りが。
斎王代の腰輿が近づく。せっかく選ばれたのだから、晴れて良かったな、と他人事ながら思う。
牛車が最も華やか。そして、これが最も平安時代らしい。河原町通で見た行列は、牛車の後にも続いていたが、北大路通では、牛車が行列のしんがりを務めていた。はて。
ところで、朝日新聞16日付夕刊には、「京都御所を出発する葵祭の行列」とキャプションがついて、御所の屋根と木々の緑をバックに、藤で飾られた牛車が進んでくる写真が掲載されている。数年前に御所で祭を見物したときも、この位置に新聞社の脚立がいくつも並んでいたのを覚えている。建物と緑、重厚な牛車は、確かに絵になる。それにしても。5月8日付「第2京都」面の「週刊まちぶら京滋版」写真(昨年の葵祭)と同じ構図の写真を掲載するとは、芸がない。
その「週刊まちぶら」の葵祭特集では、「行列に参加する男性約450人の平安装束」を担当する木村新造装束店を取材している。「祭りが終われば、約2ヶ月をかけて装束を手入れし、京都御所に保管。痛んだ装束があれば、過去の資料をもとに新調する」とある。
雨に降られようものなら、装束の手入れが大変だ。手間も金額も。少し暑かったけど、晴れて良かった。
ついでに。小雨が降っていた昨日の朝、順延かどうか調べていた。早かったのは京都新聞HP。7時19分付でニュースが出ていた。下鴨神社HPのトップページでも、社頭の儀だけ行う旨、掲載されていた。毎日新聞HPでは、10時47分付。京都観光NaviHPにも掲載あり。上賀茂神社HPでは、私の見た限り、お知らせはなかった。