京都府広報誌1月号に、Woodyコンテスト入賞作品展の告知があった。1/27(月)~31(金)の期間中に行くつもりで置いていた広報誌。片付けの最中、最終日の31日にたまたま見つけて出かけることができた。場所は京都府庁旧本館としか記載されておらず、行けばわかるだろうと行ってみたが、入口に案内の貼紙もなく、一周したが、わからない。結局正面階段を2階へ上がり、左手すぐの部屋から続くところが会場であった。
Woodyコンテストは京都府主催で平成29年に始まったらしく、木造住宅部門〈一般の部〉〈学生の部〉、木製家具部門に分かれ、毎回、発表されるテーマに沿った作品のアイデアを募集しているようだ。第8回となる2024年のテーマは、木造住宅部門で「北山丸太を活かした建築」、木製家具部門で「バナキュラーチェア/風土の椅子」であった。
木造住宅部門入賞作品はパネル展示のみで少し寂しいが、木製家具部門は会場中央に実物が展示されていた。
間取り図を見るのは楽しい。広い敷地を必要とするもの、現実的に建築可能そうなもの、意欲的な夢のあるもの。気に入ったものもあった。
☆木製家具部門
入口付近には、これまでの入賞作品集が置いてあり、冊子見本を見ることができる。また、ここ3回分の冊子は持ち帰ることもできた。
帰宅後冊子を読むと、中央に展示されていた椅子は、どれも今回の入賞作品ではないことがわかった。上の写真「☆木製家具部門」にある左側の肘掛け椅子は、第6回の最優秀賞‟KITAYAMA”である。第6回の冊子によれば、「『KITATAMA』は主催者が制作して、無印良品 京都山科のMUJI SUPPORTでさまざまな暮らしの相談に応えるカウンセリングコーナーの椅子として使用されます」ということだ。
同右側のフォールディングチェア風の形状のものは第7回の最優秀賞‟Shikkuri”である。第7回の冊子によれば、「試作を重ね強度試験を経て京都駅ビル4階南広場『みんなの広場ーうっどすくえあー』に設置され、ワークショップや様々なイベントに利用される椅子となります」という。
さて、今回第8回の最優秀作品‟Lattice”は、「主催者が実製作して京都生協コープ二条駅2階フリースペースKYOTO Co-Labに設置されこの場を象徴する風土の椅子として利用していただきます」とある。まだ完成していないのだろう。
それぞれの場所に行ったとき、作品を見て「ああそうだった、入賞作品だ」と思い出すことだろう。
京都府のスギ・ヒノキの人工林の約7割が50年ものだという。それが「利用期を迎えて」いることから、「『木の文化』の継承」のため、「木材の新たな利活用方法を開拓」しようと始まったコンテスト。花粉症の身としては、使えるものは伐採して利用し、無花粉スギに植え替えてもらいたいので、これはいい取り組みだと思う。ただ、「新たな利活用方法」というなら、住宅・家具部門だけではなく、その他部門もあっていいのにと感じた。年輪の美しいスギも、香りのあるヒノキも、材木を扱う人なら、きっとさまざまなアイディアがあるだろう。範囲が広くなると、審査が難しいだろうか。