詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

スノードーム

2014年10月03日 | 
いま台所で
包丁を持つ手をとめて
宙に浮いている
私にとって
世界は小さなスノードーム
過去や遠い出来事の噂が
白い雪のように舞い続ける
目で見え、耳に聞こえる
このひろがりしか
確かめることができず
時にはそれさえも怪しい
という声が降ってくる

では目を閉じて
感じることは?
もっと広いだろうか?
それだって闇の中の雪に
触れなければ無だ

転がるスノードームがあるばかり
それ以外には何もない
そんなこともあるかもしれない

スノードームの中の小人は
ときどき不安になる
でもいつかは砕けて
小人も雪も外に
溶けていくのだろう
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする