詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

今日ぎんなんをふんだ

2014年10月16日 | 
今日
ぎんなんをふんだよ
自転車で

パチッ
と音がして
クキュッ
とつぶす感触があって
プオーン
と匂った

ヤッ
ぎんなんふんだ
って
思ったね

必死でペダルをこいだよ
回転数をあげて
たくさん地面にタイヤをこすりつけたら
早く匂いが消えるかな

思って

こんな話をしたくて
わたし、結婚したんだな

思った


話さず
書いた
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その土地ならでは、のこと

2014年10月16日 | 雑記
数年前のちょうど今頃の写真です。
香川県の坂出市にある沙弥島(しゃみじま)という
柿本人麻呂が立ち寄り、歌をうたったとされる島
(現在は陸続きになっています)の海岸で撮りました。

島の反対側では瀬戸大橋を臨める、こちらも景色の良い浜辺です。

この日は会社の行事で海岸の清掃に行きました。

ずっと東京暮らしだった私には四国の暮らしがとても新鮮でした。
会社行事で海岸清掃をしたこともそのひとつです。
小豆島に仕事の応援に行くこともありました。
仕事でフェリーに乗るなんて!!
とこれも大感激でした。

以前、鶴瓶の家族に乾杯でも放送していましたが
志々島という島にも仕事で行きました。
樹齢1200年という大楠があります。
島の方が案内してくださったのですが、
屋久島の縄文杉はたくさんの人が訪れるので
少し疲れてしまっているけど
ここにはあまり人も訪れないから
木が元気なのよ、と冗談交じりでおっしゃっていました。
その方は神戸に住んでいたのに、
その木に惹かれてご主人の出身地であるこの島に
移住することにしたとのことでした。
本当になにやら不思議な神々しいような雰囲気のあるすばらしい場所でした。
私も、ずっと佇んでいたい気持ちになりました。

同じ小さな日本の中でも
場所によっていろんな暮らしがあるんだなぁと感じる
楽しい経験をたくさんさせてもらいました。

四国に住むようになってから、
日本の中にもすばらしい景色がたくさんあるのだなぁと思うようになり、
以来、国内旅行が大好きです。
その土地ならではの暮らしがあるというのは
本当に豊かなことだと思います。

南アルプスにトンネルを掘るという話があり、
今月には着工ということですが、
どす黒いものが心の中に広がっていくような気持ちがします。
あるサイトでは、「南アルプスの貫通という大きな夢」
と記載がありましたが、私には「ものすごく大きな幻滅」です。
一度したら取り返しのつかないこと、に、もっと慎重になってほしい。
日本は「あなた(誰?大企業?)のものじゃないよ!」と、言いたくなります。
いろんな利害がからんでいるのでしょうけど・・・。

きっとボクシングじゃないですけど、防衛戦のほうが難しい。
何かを変えていくことの方が、守ることよりたやすいのでは、と思う
(変えることはそのときだけのことですが、
守ることは、ずっと、続けなければいけないことだから)
いろんなことが一部の人の意志でどんどん変えられていくことの恐ろしさを思う
今日この頃です。
長い長い長~~~~~い目で日本のことを考えてほしいですね!!!
いや、考えてほしいじゃなくて、自分も考えないといけないんですよね。

話がどんどんそれていきますが・・・。
ここまで書いてきて載せる写真は、
いかにも日本のすばらしさを表しています、
みたいな文脈になってしまい、
やけにハードルがあがってしまいましたが、
ただ空がいいよね、みたいな写真なのでした。。。

空はいつまできれいだろうか・・・。







ちょっとさみしい写真になってしまったので、
追加でやっぱり大好きな豊島の写真を。
こちらも産廃問題で話題になった島ですが、
美しい島です。電動(!)自転車を借りて回ると最高です。
これまた好きな豊島美術館が写っていますが、
ふと、これだって反対する人はいたかもしれないと思いました。
あっちはよくて、こっちはいい、というのはおかしいですね。
線引きは難しい。
人はすでに環境を破壊せずには生きられないようになっているのですよね。
書きながら、自分はどれほど環境を考えた暮らしをしているだろうかと考えました。
ごめんなさい!ぜんぜんできてません・・・。
みんなの日本なのに。

















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逃げていくひと

2014年10月14日 | 
校長先生の声が
ウワンウワンと
マイクの反響になる
体育館の床の照明の反射とか
バレーボールやバスケットボールの
コートを表す白や黄の線の上を
さっきから滑っている
体育座りで
平坦で単調で冗長
ボールやシューズのゴムの匂いと
だだっぴろさの行止まり感
奮い立たせる何もなく

あーあ
ふと目をあげたとき
見つけた
逃げていくひと
わたしのかわりに
逃げていくひと

緑の部屋から
緑の影を引き連れて
逃げていくひと
光のほうへ
出ていくひと
希望のほうへ
向かっていくひと

きっとあの先は
生まれる前の記憶のように美しくて
氷を溶かすメロディーのように優しい
世界なのだろうな

紅葉したもみじが舞う温泉街で
着物で佇む
さびしげだけど
白い平和に満ちた心や
少しくすんでいるけど
色彩豊かな花のこぼれる
ベランダのあるアパートの
地味だけど堅実な暮しや
どこまでいっても
夕暮れのまま暮れない町に
永遠の家族が
いたりあったりするのだろうな

ずっと忘れてて
飛行機から空港まで乗客を運ぶバスの中から
ふとまた見つけた私の非常口
現実から遠ざけて
生きることに近付ける
人から遠ざけて
自分に近付ける
社会から遠ざけて
世界に近付ける
入口のような出口
出口のような入口

ちゃんと確認しておかないと
非常の際に慌てぬように

出てしまってもいけない
入ってしまってもいけない
逃げ出すかのように
向かっているかのように
こちらも向こうも見えていて
光の満ちたあっち側へと
導いていくひと
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秋祭り

2014年10月10日 | 
下半身が月の石と化し
横になって本を読んでいるうち
ねむりこんだ

目が覚めると
どの便にも乗り遅れた午後の2時半
空腹を感じ
がっかりの海にも
あきらめの海にも
触れないように
用心しながら
太陽の運行という
平均台にとりあえずよじ登り
パンを焼いてかじり
温かいコーヒーの濁流

一定の感覚をおいた
声援のような叫びと笛の音
このあたりに学校などあったかな
えぐれたトーストを片手にしばし考えていると
声はそこのけそこのけ
とブルドーザーのように
部屋の中まで押し寄せてきた

追い立てられるようにして食卓を離れ
ベランダをのぞくがよく見えない
玄関にまわると向こうの通りを
神輿を担ぐ行列が行く
普段は二、三の他人とすれ違うばかりの道を
今は大勢の人が同じひとつのうねりに
よろこんで身を投げ出している

天体の軌道以外の
今日のすべてに乗り遅れた私も
その波には乗らなくては
と慌てて身支度をする
洋服をあれこれ手に取って
選びあぐねている間に
囃子声は遠ざかっていく
焦りも一緒に遠ざかっていったのだろうか

また新しいうねりが押し寄せてきて
内側からゆさゆさ揺さぶられていることに気がついて
いつのまにか本棚の前に座り込んで
本を読み耽っていたことを知りびっくりする
自分がびっくりしたことにまたびっくりする
まるで樹木のように
再び急き立てられて
本を棚に戻し
心と体がもつれるくらいに急いで支度をする
ようやく準備ができ、外に出てみると
あたりはすっかり静かになっていた
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図書館の進化

2014年10月07日 | 雑記
先日ひさしぶりに(そしてまだたったの2回目)
隣駅にある区立中央図書館に行きました。
ここの中央図書館はきれいで明るくて気持ちがいいです。
閲覧室で40、50代の男性が難しそうな本とノートを拡げて
勉強している姿を見たりすると
私も勉強をしたくなります。

図書館には自動貸出機というものがあり、
自分の貸出カードの番号をバーコードで読みとらせたあと
本を5,6冊いっぺんに重ねて置いて、冊数を入力すると
すべての書名がパッと出てきます。

この機械を使う度、
人間の知恵というのはすごいものだなー!
貧富だけでなく、能力の格差もいまやすごいことになってきている!
と、毎回、強く感心と危機感を覚えます。

その話を夜、夫にすると
「スマホだってすごいでしょ?
電車に乗るときだってスイカでピッとかやってるじゃん。」
と言われました。

それもそうだな・・・。
いつもすごいものに囲まれているよな・・・。

なのになぜ図書館にいるときだけやけに感動するのか・・・。
考えてみると、

図書館は子どもの頃から利用しているし、
そこで自分がすることはずっと変わらない、
というわけで、レトロでアナログなイメージがあって・・・
そこに文明の利器?を見つけると、
「江戸の町に突然自動車が現れた!」
というような感覚になってしまうのでしょう。

それにしてもなぜ何冊も重ねた本の
バーコードを一気に読みとれるのでしょうか?
夫に「中にチップが入っているんじゃない?」と言われ、
私が手に持っていた図書館の本の裏表紙をめくって見ると
果して!それらしきものが貼ってありました!

ネットで調べてみたら、
ICチップの入ったICタグというものだそうです。
(ICチップの仕組みもよくわからないのに、
なんとなくわかった気持ちになってしまう)
ちなみにこれがあると返却のときも
自動返却仕分機によって本が可動ベルトで運ばれて、
決まった箱に分類されるそうです。

これも同じ日に図書館で発見して、
ベルトに本を乗せた!とこっそり興奮していました。
(区内ならどこに本を返してもいいので、
近所で借りた本をここに返却しました)
自分もしょっちゅう可動ベルトに乗っているのに・・・。
これはやはり図書館というイメージと実際のギャップですね。

ちなみに今回参考にさせて頂いたサイトは
株式会社タックポートさんという会社のもので、
私はてっきり、いろんな分野のシステムばかりを
専門に作っている会社かと思ったのですが、HPトップに
「横浜で起業して24年。横浜と図書館を愛する情報システム会社です。」
「公私ともども図書館が大好き」とありました。
なんだかとても親近感が湧きます。

目的の本はある程度決まっていて
それだけを借りるつもりだったのですが、
どうしてもあれこれ気になってしまって
2週間の返却期限では私には絶対読み切れない数を
つい借りてしまいます・・・。毎度のことながら。

ちなみにここ最近の自分の貸出資料一覧を見てみたら
すべて冊数が6冊だったので驚きました。
意識していないのに、「このくらいかな・・・」
と思う感覚は妙に正確、というか一定なのですね・・・。
しかも、読み切れないのに。
腹時計のような感じでしょうか。

無駄遣いはしないようにと思っても
ついつい本は買ってしまうのでしたが、
現在は無職の為、積極的に図書館を利用の日々です。
帰りに図書館の中をぐるっと回って
いろんな人がそれぞれ本に没頭している姿を見ると
嬉しくなって、平和な気持ちになれます。

ところで、今日、別の一冊を読んでいて
ふと裏表紙をめくってみたら、
ICタグがありませんでした!
どういうことでしょう?!
謎、深まる。
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