走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

ナンダってなんだ?

2018年07月10日 | 仕事
NANDA

これが何だかわからない 日本の看護師は皆無と言っていいほど、日本の看護界ではスタンダードとして教わり、現場で使用されている。私が日本で看護師になったのが1990年。もちろんこのナンダブームを覚えている。多くの勉強会、研修会を経て看護診断をつける事が当たり前になった。

さて、このナンダを北米の看護師に聞いたら、一体どれぐらいの看護師がなんぞやを答える事が出来るでしょう?

こんなひねくれた質問を書きたくなるほど、知られていません。だって認識されている看護診断のシステムは13ぐらいあってナンダはその内の1つ。

それにね、看護診断はたった1つのツールであって看護の全てでは無いんですよ。日本では異常なぐらいナンダに力をいれすぎていませんか?

看護診断をつける為に超過勤務をしたり、大学や実習でナンダができるかできないかに焦点を絞っていませんか?

医師やナースプラクティショナー(NP) ば使うのはICD10とDSM5。これは世界共通の診断コードです。でもこれが重要ではなくてこれに至る過程と治療計画が最も重要で、1番頭を使う所です。

NPになるまでカナダでRNとして働いていましたが、看護診断が出てきた場面は一度たりともありませんでした。NPのコースに編入するまでは看護修士の課程にいましたが、看護診断が出てきた事は一度もありませんでした。

北米には患者が置かれている身体や心理社会状況を言語化するフレームワークは診断以外にも多くあります。でもね忘れてはいけないんですよ。患者は自分と同じ人間であって、レッテルを貼られるために医療者の元へ来たのではなくて、健康になりたい、それだけですから。


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