暴力や虐待予防の1日セミナーの冒頭で、自己紹介をするときに過去の暴力インシデントの有無を話してください、と言われました。
私が話したのは、急性期、ホスピス、コミュニティー、そして今は薬物依存で働いてきたけれど、一番最悪のインシデントはホスピスで起こり、誰もが一番危険という今の職場では有無。この現象は経験も関係しているかもしれない。
講師は「経験は大きく影響する」と答えた。
どう思いますか?
確かにセミナーやワークショップでの職場の暴力についての教育を重ねているわけだし、実践も多く踏まえている。暴力へ発展しそうな火種の見極めや対応の速度も早くなる。
そう言うところが、危険と言われる状況でもインシデントを起こさず過ごせる要因だ、と言われれば納得できる。
そう、対策の一番は火種の早期発見。予防策。
経験が多いほど、ここも強くなるということだと思う。看護師になりたての頃、経験がないとか浅いと言われるのが嫌だった。どんなに勉強しても経験には勝てない、と言われている気がしたから。医療職になって34年。そんな若気の至りは遠い昔。経験が今の自分を支えてくれていることを素直に受け止めよう、と思った日でした。
(しかし経験だけでは暴力は防げませんから、ポリシーと研修は必須です)