miyabuの雑記帳

ボケ老人の無責任なお話

玄侑宗久・いろは歌解説

2012-04-21 | Weblog
玄侑宗久という僧侶がいます。小説家としての知名度の高い人です。作風も僧侶を感じさせる作品が多いのですが、私は玄侑さんの作品が好きで愛読しています。4月から第3土曜日に「うゐの奥山」と言う題で、玄侑さんの随想が、中日新聞に掲載されるようです。その第一回を拝見しました。「いろは歌」とは、夜叉説半げ(やしゃせつはんげ)という、死を説いた短いお経を、おなじ音を二度使わず、七・五調に訳したものだそうです。

    色は匂へと  散りぬるを   我か世誰そ  常ならむ

      有為の奥山  けふ越えて  浅き夢見し  酔ひもせす

訳者は不明のようですが、いずれ平安時代の高僧でしょう。玄侑さんは、歌の解説をかね、100歳を超えた、日野原医師との対談で、先生が5年先まで、講演の予約が入っているとの話に、笑ってしまったことを反省し、自分だって2年先まで講演の予約が入っている、なんの補償もないのは、同じであり、奥山を越すのは、老若を問わず、横一線ですと随想しています。