涙と笑いのHIV奮闘記III

自分とは無関係と思っていた病気の闘病を続けるオヤジの日記。
日に日に進行する物忘れとも戦っています。

初春文楽公演夜の部

2019-01-10 22:00:59 | 文楽

 

 

 

 

先に弁当買っておくべきだった、弁当売り切れ
(こんなに長いことblogやっていて初めてこんな絵文字を使えることを知った) 

第二部。

まず「冥途の飛脚」。淡路町の段、封印切の段、道行相合かご

歌舞伎ではこの近松の作品を改作した「戀飛脚大和往來」が出ることが多いですが、
たまにこの原作が出ることがあります。

恋飛脚の方がドラマチックになっていますが、
原作の方が忠兵衛の浅はかさが際立ってしまっていて自分はこっちの方がドラマとしては好き。

この後食事休憩。
弁当を変えなかったのでココイチカレーでささっと済ませて。

さて、次は「檀浦兜軍記」。

もう今はこの「阿古屋琴責の段」しか出ることがありませんね。

恋人の平景清の居場所を探すために、恋人である五条坂の傾城阿古屋を取り調べます。
当然阿古屋は知らないと言いとおすのですが、白状させようと拷問にかけようとする岩永左衛門に代わって、
庄司重忠が阿古屋に琴、三味線、胡弓を弾かせ、その音色が美しいということで、偽りなしということに。

阿古屋を遣うのが桐竹勘十郎。
それぞれの楽器を演奏する左手がどんどん交換されてゆきます。

またその演奏を聴く岩永が、火鉢に挿された火箸で胡弓を弾く真似をするのがちょっと笑える。

そして実際に琴・三味線・胡弓を演奏するのは鶴澤寛太郎。
先日亡くなった人間国宝鶴澤寛治さんのお孫さんです。

次回の4月公演のちらしができていました。

一部が「仮名手本忠臣蔵」の大序~四段目。
二部が「祇園祭礼信仰記」、「近頃河原の達引」

仮名手本忠臣蔵は通しで上演するようで、

7-8月の夏休み文楽公演で五段目より七段目まで、
11月文楽公演では八段目より十一段目までが出るようです。

自分が文楽を観始めてもう30年以上。
この間通しは平成6年、平成10年、平成16年、平成28年のそれぞれ11月公演に出ていますが、
3回に分けての通しは初めて。

そうそう、平成18年には東京の国立小劇場でも通しが出ましたよね。
立派な特設HPができたのを覚えています。

なんとか検索して出てきました。→ 国立劇場開場50周年記念12月文楽公演

そして6月は文楽鑑賞教室。
今年も学生さんで五月蠅くない「社会人のための文楽入門」、外国人のための「Discover BUNRAKU」もあります。

そして「浪曲名人会」。

今一押しの真山隼人さんの出番には間に合いそうにないけれど。

 

 芝居が終って、いつも通り551蓬莱の豚饅を買いに戎橋まで歩いて。

商店街にはえべっさんの飾りつけ。

 

 そして近鉄奈良駅には初春文楽公演の大きなポスター。


新春文楽公演夜の部の前、一階ロビーで福笹授与式

2019-01-10 16:30:05 | 文楽

今日は十日戎。

今宮戎神社十日戎の宝恵駕行列に、国立文楽劇場が参加します。

戎橋橋詰(松竹座の北東部、いわゆる引っかけ橋)に設けられる戎舞台には、午前10時40分頃豊松清十郎が登場しご挨拶。
その後、文楽人形ともに宝恵駕に乗り込み、国立文楽劇場の一行が今宮戎神社へと向かいます。

そして第部開演後(午後3時30分頃)には、国立文楽劇場1階ロビーにて福笹授与式が行われます。

今宮戎神社の巫女さんによる神楽舞の後、
初春文楽公演の出演者吉田和生さんの遣う文楽人形、劇場関係者に、福娘の皆さんから福笹が授与されます。

福娘の到着前の1階ロビー。

到着を待つ吉田和生さんと吉田和登さん。

到着前に巫女さんの神楽舞

鈴をシャンシャンと頭の上で鳴らしてもらえました。

鈴を振り鳴らすことで、災難や縁起のわるい出来事などを祓ってくれ、
神々の恵みを受け、明日より清明に生活できますよう神々の力添えを授かるそうです。

その後福娘が到着。

人形の右遣いは吉田和生さん、左遣いは吉田和馬さん、足遣いは吉田和登さん。
人形に福娘から福笹が授与されました。

関係者の皆さんにも福笹。

 その他に、

「米糀からつくった 糀甘酒」が先着500名の方に配られましたよ。


初春文楽公演昼の部

2019-01-10 15:30:44 | 観光地

昼の部の席は出語り床の正面。

「伽羅先代萩」で浄瑠璃の竹本織太夫、竹本千歳太夫を近くで聴きたかったから。
咲大夫さんは病気のため、織太夫は竹の間の段に加えて急遽政岡忠義の段も語ることになっていました。
千歳太夫さんはその間の御殿の段を語ります。

先代萩は文楽でも歌舞伎でも何度も観ますが、
政岡忠義の段は、何故か文楽で観ると必ず涙が出てきます。

そして織太夫、千歳太夫お二人の語りにグイグイ引き込まれます。
表情、口の動き、仕草。

もともとファンでしたが、ますます熱烈なファンになります。

この後に食事休憩。

朝に買っておいた弁当。

二部の弁当は幕の内を狙うぞ!

このあとは「壺阪観音霊験記」。
なにせ奈良の壺阪を舞台にした演目。

妻は夫をいたわりつ、夫は妻に慕いつつ」という一節で浪曲でも有名な話ですね。

悪者は誰も出てこないし、簡単な筋で、単純に楽しめる演目。
自分が初めて文楽を観た時に出ていた演目なので、余計に親しめる演目です。

壷阪寺にはお里と沢一の像や、沢一・お里が身を投げた崖もあります。


初春文楽公演にでかけてきました

2019-01-10 10:30:43 | 文楽

あれ、初春文楽公演の幟は無いんや。

劇場正面。
例年通り、左右の柱に門松、餅花、今回の公演の写真。

劇場に足を踏み入れると、正月気分たっぷり。

鏡餅。うらじろ以外はプラスチック製の模型です。

これもうらじろ以外はプラスチックのにらみ鯛。

今回に出る「壺阪観音霊験記」にちなんでか、壷阪寺の勝範師の揮毫による「亥」。

 

一階の資料展示室の「文楽入門」をまず観ます。

企画コーナーで「初春文楽公演の演目にちなんで」という展示。

 

「文楽人形版画集」から長谷川小信の「二人禿」

 

錦絵「伽羅先代萩」 長谷川宗廣画
栄御前 浅尾玉六  乳母政岡 澤村宗十郎

 

「文楽記念帖」 先代萩 御殿 斎藤清二郎画

 

 

「豊澤談平筆教訓歌」
ふしはをろか そめいろ山を 台にして
登りてすすめ いと竹の道

豊沢團平は幕末・明治期の三味線の名人。
「壺阪観音霊験記」や「良弁杉由来」を作曲された人です。

 

丸本「忠兵衛 梅川 冥途の飛脚」

忠兵衛の衣装

 

阿古屋。

 

 

劇場1階の様子。

プラスチック製ですが、紅白の餅花が至る所に。

芝居絵。

劇場は二階になっているので、エスカレーターで二階へ。

そのエスカレーターの上から吊られている今回の演目の写真。

一階でも帰るのですが、二階でプログラムを購入。
表紙のデザインは阿古屋の衣装。
これは平成二十六年に仕上げられた衣装で、国立文楽劇場では初登場のようです。

藤色繻子に破れ七宝、赤縮緬平金散し胴貫。

記念スタンプは、乳人政岡と千松、亀屋忠兵衛と遊女梅川です。

二階にも餅花。

餅花と文楽人形。

以前は初春文楽公演の時だけ、一階の文楽茶寮で休憩時間に昼食を取っていたのですが、ずいぶん前に閉店。
二階にあってひところ閉店となっていたお弁当売店が「文らく茶屋福屋」として再開しているということなので、
売店に行ってみると、期待の幕の内弁当は無かったけれど、いろいろなおかずの入った弁当があってそれを購入。

開演15分前には幕開き三番叟が始まるので早めに劇場内へ。

正面に1階に飾られていた「亥」の字の書かれた凧、そしてにらみ鯛。

緞帳は海北友松の「浜松図屏風」を基に作成された蒼流悠松図。

向かって右側に出語り床。

にらみ鯛。

出語り床。

注連縄と鏡餅。