今日の昼の部の演目は
一、お秀清七 九十九折
上の巻 木谷屋の中の間の場
四條磧の場
下の巻 芸者雛勇宅の場
幕末の京都、諸家御用達の木谷屋は、勤皇派に金を融通した罪を犯しますが、手代の清七がその罪を被り身を隠していました。清七の忠義に感激した主人の仙右衛門は娘のお秀を嫁がせると約束するも、5年後、いざ清七が京に帰ると所司代の吉井作左衛門の甥である新造が婿養子になっています。木谷屋は事件収拾を吉井家に協力してもらう条件として養子を迎えていたのです。清七が帰参すると都合が悪い仙右衛門は、清七に手切れ金として300両を渡して頭を下げます。失意の清七が酒に酔い四條磧(しじょうがわら)を歩いていると、お秀と瓜二つの芸者、雛勇と出会い…。
お金に翻弄される悲恋を描いた物語をご堪能ください。
う~ん、なにか後味の悪い演目でした。
さて、この演目が終わると30分の幕間。
お弁当は髙島屋で買ってきたお弁当です。
次の演目は
二、大津絵道成寺
愛之助五変化
近江の三井寺で行われている鐘供養で外方が酒宴を始めると、藤娘が鐘を拝ませてほしいと頼みに来ます。藤娘は舞を求められ披露しますがいつの間にか消え、鷹匠、座頭、船頭がかわるがわるやってきます。各々が去ると藤娘が再び姿を見せますが、鐘の中に身を消してしまいます。弁慶が祈ると、藤娘が入ったはずの鐘の中からは鬼が現れ、駆け付けた矢の根の五郎が祈り伏せるのでした。
江戸時代、庶民の間で流行した大津絵に描かれた人物5役を、一人の役者が踊り分ける演出がみどころの賑やかな舞踊です。
京鹿子娘道成寺がベースとなった舞踊ですね。
聞いたか坊主ではなかったり、傘踊りがなかったり、鞨鼓がなかったりかなり違いました。
手ぬぐい蒔きも所化の分がなくて、藤娘が振り向きざまに投げるだけ。
なかなかたのしい舞踊でした。
舞踊の時に、舞台、そして花道に所作台を敷くのですが、
幕間に花道の所作台を回収です。
スッポンの部分の所作台が最後に回収されます。
三、艶容女舞衣 酒屋
大坂で酒屋を営む茜屋半兵衛の息子半七は、お園という妻がありながらも家に寄り付かず、女舞の芸人三勝との間にお通という子どもまでもうけています。見かねた半兵衛は半七を勘当し、お園も父の宗岸に実家へと連れ戻されてしまいます。しかし悲しむ娘を見た宗岸は思い直し、お園を連れて茜屋を訪れ、復縁を頼みます。半兵衛は勘当した息子に嫁などいないと跳ね返しますが、実は、人殺しの罪を犯した半七の命を1日でも長く延ばすために、半兵衛自らが代わりに縄目にかかっていたのでした。するとそこへ…。
それぞれの親心と、お園の一途な思いが胸を打つ、上方らしい情緒あふれる世話物をお楽しみください。
自分の故郷五條市の五條新町にはこの演衣のモデル茜屋半七の生家跡があり、櫻井寺には三勝と半七の比翼塚も建てられています。
今頃は半七様どこにどうしてござらうぞ。
今更返らぬことながら
私といふ者ないならば
舅御様もお通に免じ、
とくにも呼び入れさしやんしたら、
半七様の身持も直り御勘当もあるまいに、
というお園のくどきが有名ですね。
そもそもお園は坂田藤十郎が何度も演じた役ですが、今回は息子扇雀。
藤十郎は今回は三勝を演じる予定でしたが開幕から体調不良で休演。
代役は扇雀です。
昼の部が終わり、一旦劇場をでます。
国立文楽劇場の様に夜の部のチケットを持っていれば劇場内に残れることはないです。
近くのスタバで時間を過ごし、また劇場に入ります。
夜の部
一、義経千本桜 川連法眼館の場
吉野の山奥にある、川連法眼の館に匿われている源義経のもとへ家臣の佐藤忠信が一人で訪ねて来ます。ほどなく静御前も到着しますが、ともに旅をしてきたはずの二人の話が、まるで忠信が二人いるかのように食い違います。詮議の命を受けた静御前が初音の鼓を打つと忽然と現れる忠信。実はこの忠信こそ、鼓の皮に用いられた狐の子で、両親を慕い、忠信の姿に化けて鼓と静御前に付き添い旅をしていたのでした。
義太夫狂言三大名作のひとつ『義経千本桜』の四段目の最後で「四の切」の通称で親しまれるひと幕です。狐の術を様々な趣向で見せるケレン味にあふれた華やかな作品をご覧ください。
次回の文楽公演はこの義経千本桜の通しです。
同作品でよく出るのが渡海屋・大物浦の段、椎の木の段、小金吾討死の段、すしやの段、そしてこの段ですね。
いろいろなケレンがあって初心者にもわかりやすい。
後の初老の男性もどうも初心者の様で、お~っ、ひゃ~っ、は~っなどとちょっとうるさいくらい。
狐忠信の両親を思う愛情に、毎回涙が出ますね。
二、夕霧名残の正月 由縁の月
病によってこの世を去った遊女、夕霧の四十九日。彼女の恋人であった藤屋伊左衛門は、放蕩の末に家を勘当されたうえに、借金を抱え、夕霧の死に目にも会うことができませんでした。 すっかり落ちぶれていた伊左衛門は、夕霧の死を知り、起請を香華の代わりに手向けようとするところ、気を失います。そこへ在りし日の姿の夕霧が現れ、喜ぶ伊左衛門は夕霧との逢瀬を楽しみますが、やがて夕霧はその姿を消すのでした。
地唄の「由縁の月」などをもとに書かれた舞踊劇をご覧いただきます。
初春文楽公演で出た「曲輪文章」と同じ「夕霧」ものですね。
夕霧が死んでいた、というのが大きく違うところ。
舞台上に舞台が設置されていたのも面白い。
この後30分の幕間。
買ってきた弁当はこれですね。
三、熱いご要望にお応えして再上演
「鳰の浮巣」より 大當り伏見の富くじ お稲荷様ご神託より霊験あらたか「抜け雀」まで
元は質屋の紙屑屋幸次郎は、潰れた店を再興しようと一所懸命働いていますが、遊女の鳰照太夫に見惚れてしまい、うっかり犬を踏みつけ、すねを噛まれるような不運さが玉に瑕。それでも頭は鳰照太夫のことでいっぱいです。そんなある日、幸次郎は一攫千金を夢見て、伏見稲荷の富くじを買うことにしました。その富くじが何と大当たり。しかし本当の札は…。
平成24(2012)年の初演で好評を博し、このたび皆様の熱いご要望にお応えして再演します。笑って笑って、ほろっと泣ける、歌舞伎の新しい喜劇をお楽しみください。
う~ん、全くよくわからない。これって歌舞伎?
笑って笑ってって、吉本以下のドタバタギャグ。まったく笑えない。
(例の後のおじさんはゲラゲラ笑っていましたが)
ほろっと泣けない。
最後にこんな演目・・・
夜の松竹座。
夜の道頓堀。
やはりグリコのネオン(いや今はLED?)広告は外せませんね。
道頓堀には観覧船。
土産に551豚饅を買って帰ろうと戎橋筋を南下。
ジャガーの鞄ディスプレイ。
旧新歌舞伎座。
歌舞伎をしない歌舞伎座として有名だった「新歌舞伎座」。
老朽化などのため2009年6月に閉館され、
2010年に大阪上本町駅南側の近鉄劇場跡地「上本町YUFURA」の6階に場所を遷し、2代目「新歌舞伎座」がオープン。
そしてその後には隈研吾氏設計のホテルロイヤルクラシック。
帰ってから551蓬莱で買ってきた海鮮粽を。