○昔、あるところにサトリという化け物がおっての。
○サトリは人の思っておることがすぐにわかるんじゃと。
○きこりの男が、是非ともサトリを捕まえてやろうと思うたんじゃ。
○きこりがサトリに近づいて、捕まえようとすると、サトリは
「おまえ、ワシを捕まえようと思うておるな。」
と、ひょいと身をかますんじゃと。
○こんな調子じゃけぇ、きこりはサトリを捕まえることはできりゃあせん。
○きこりは何度サトリを捕まえよう思うても、できんもんじゃけぇ、とりあえず仕事をすることにした。
○無心で木を伐っておると、手から斧がすべって、サトリに当たってしもうたんじゃ。
○行ってみるとサトリは斧がささって、息絶えておったんじゃと。
○どうしても捕まえることができんかったサトリを捕まえることができたんじゃ。
○無心とは恐ろしいものよの。
○ほしいものが手に入らないのは、手に入れようとするからなんじゃ。
○ほしいという気持ちを忘れると手に入るものなんじゃ。
○じゃが、手に入れたときには、サトリは死んでおった。
○皮肉なものよの。
○サトリは人の思っておることがすぐにわかるんじゃと。
○きこりの男が、是非ともサトリを捕まえてやろうと思うたんじゃ。
○きこりがサトリに近づいて、捕まえようとすると、サトリは
「おまえ、ワシを捕まえようと思うておるな。」
と、ひょいと身をかますんじゃと。
○こんな調子じゃけぇ、きこりはサトリを捕まえることはできりゃあせん。
○きこりは何度サトリを捕まえよう思うても、できんもんじゃけぇ、とりあえず仕事をすることにした。
○無心で木を伐っておると、手から斧がすべって、サトリに当たってしもうたんじゃ。
○行ってみるとサトリは斧がささって、息絶えておったんじゃと。
○どうしても捕まえることができんかったサトリを捕まえることができたんじゃ。
○無心とは恐ろしいものよの。
○ほしいものが手に入らないのは、手に入れようとするからなんじゃ。
○ほしいという気持ちを忘れると手に入るものなんじゃ。
○じゃが、手に入れたときには、サトリは死んでおった。
○皮肉なものよの。