「インフルエンス」近藤 史恵
帯に書いてあるのが
【誰にも知られてはいけない。私たちが繋がっていることを】
「昨日、団地で男の人が殺されたの」
知っている。わたしが殺したのだ。
母は続けてこう言った。
「警察に里子ちゃんが連れて行かれたの」
気になるなぁ。なるでしょぉ。
私にはとても面白かった。
同じ団地で育って同じ学校に通う、
外から見ればどの子普通に暮らしている子ども達。
もしかしたら、
彼らの中に驚くような秘密を持っている子が
いるのかもしれない。
それくらい彼女たちは外から見れば普通だっただろう。
読まされたなぁ。
淡々としているのが
余計に引き込まれてしまった。
決してうなづけないし、
決して共感もしないけれど、
彼女たちは
3人の間には決して裏切ることのない
清廉な絆があるような気がしてしまう。
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