「1ミリの後悔もない、はずがない」一木 けい
連作短編集。
由井の大人になるまでの人生は
とても厳しい環境だった。
ちゃんと大人になった、エライ。
出会った人々も様々だった。
きちんといい人、いい友にも出会った。
出会う人は数じゃない、
深さだ。
短い期間でもその深さは本物だっただろう。
「うしなった人間に対して一ミリの後悔もないということが、
ありうるだろうか」
そうだろう、ほとんどの人がそうだろう。
しかし、こう言ったのは中学生の桐原君だ。
随分と達観した中学生だ。
彼の13・4年の人生でそう思うことがあったのだろうか。
その話はここにはなかったけれど、
何故彼がそう思っているのか興味ある。
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1ミリの後悔もない、はずがない | |
一木 けい | |
新潮社 |