思う・学ぶ・発達支援 心のケア サイト

特別支援教育の実践情報など。また,日々の喜びを見つけ、よくする手立てはないか考える、成長・教育のサイトです。

肯定的な言い方をする意味

2019年01月28日 | 教育
発達障害のある子に,

「ろうかは走っちゃダメでしょ!」

と否定で注意するのではなく,

「廊下はゆっくり歩くんだよ。」

と肯定的に伝えなければならない。

なぜか。

これまでダメなことを注意されても,

「だから?」

となってしまい,どうしてよいか分からないから,

否定するのではなく肯定的に

「どうすることがよいか」を伝えなければならないのだ,

と理解していた。

それは正しい一面である。

しかし脳のメカニズムから考えると

また違った必然性があることを研修会で学んだ。

シロクマワークである。

「白でない熊を書いてください。」

・黒い熊を画く人
・パンダを画く人
・熊以外の動物を画く人

いろいろいる。

この時頭の中では,

①まず,シロクマが浮かぶ。
②続いて,違うものを考える。

通常このステップを踏み①が頭から消えて②の作業に移る。

しかし発達障害がある子の中には,

この①が消えない子がいるのだ。想像性の障害の為である。

だから,

「廊下をはしっっちゃダメでしょ!」

はだめなのである。そのとき,

①廊下を走る映像が浮かぶ。
②きちんと歩く映像を浮かべる。


①で止まって②にいかない。

走るのをやめるわけはないのだ。

だから,

「廊下はゆっくり歩きましょう。」


と一発目から言うことが必要である。

それが脳のメカニズムからも,正しい指示だということになる。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする