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特別支援教育基礎基本Q&A レッスン1

2019年01月26日 | 教育
次の質問に自分なりに考えてください。

Q1 子ども達が学習に集中するために,黒板の周りはどのようにしたらよいですか。

 A 黒板の周りはすっきりと何も貼らない。黒板の中にも通常,ものを貼らない。

  発達障がいのある子は,視覚的に興味を引くものがたくさんあると気が散りやす
 い。黒板の周りに「姿勢の写真」,「子ども達の顔の絵」などがあると,そこに目
 がいってしまいやすい。一度気持ちがそれると,元に戻る調整力が弱いので,授業
 に乗れず,「きちんと前を見なさい」と注意することになる。多くの情報から整理
 して,必要なものを注視することが難しい。できるだけ教師が整理した状況で行う
 ことが基本である。

Q2 音に敏感で,すぐに気を散らしてしまう子がいます。どのような配慮が必要です
  か。


 A 教師は運動靴で静かに歩く。場合によっては水槽のエアーポンプなど一旦止める。

  聴覚的に過敏な子がいる。そういった子は,ちょっとした音に引きつけられて,す
 ぐに気をそらしてしまう場合がある。誰かが長い発表をした後,廊下で物音がした後
 は気持ちが飛んでいないか配慮して,「黒板になんて書いてある?」など,視覚的に
 注意を向けて戻すことも必要である。

Q3 机の中をぐじゃぐじゃにしてしまう子がいます。どのようにしたらよいですか。

 A3 きれいな状態を写真で見せて「このように入れます」とモデルを示す。

  きれいにしなさい,片付けなさいといわれても,どの状態がきれいか分からない場
 合がある。モデルが必要である。また,全部ができないなら,筆箱をきちんと入れる
 など,一つに限定してできるようにすることも効果がある。全部一度にきちんとさせ
 ようとすると,どれもうまくできないことになり,自己肯定感を下げる恐れがある。
コメント
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