1 発現の原因は大きく以下2つに分けられる。
①個人要因(40%)として,遺伝または神経伝達物質の何らかの異常が働いた場合
が考えられている。
②環境要因(60%)として,喫煙,食事,アルコール,IT社会,喫煙,低出征体重
遊び,子育てといったことがあげられる。
実に,環境要因の方が高いといわれている。
環境を整える重要性がここにある。
2 現れ方の要因は大きく分けて以下の3つである。
①個人要因・・・遺伝や周産期の問題
②社会環境・・・学校や社会の中でどのように関わり
③養育環境・・・家庭で育つ中での環境
3 現れ方の要因の解説
遺伝など個人要因のもと,状態が現れていくことが一つある。
続いて,社会環境の要因である。適切な環境が整えられていなければ,際立って発
現が顕著となる。さらに悪化することで二次障害が表出する。ゲームやデジタル機器
の危険も叫ばれている。発達障害の様相を呈した幼児が,1か月間一切のテレビやデ
ジタル機器の操作をやめたことで,健常な状態に戻ったという報告研究もある。
そして養育環境である。今や虐待が発達障害を作るという研究や報告が数々現れる
ようになった。生まれて以来,柵から出されず,排せつまみれの中生き抜いた子は,
幼児期に様々な発達障害の状態を表していた。特に対人関係でそれが顕著であった。
スペシャリストが様々な取り組みを試みたが,目立った改善が見られなかった。乳児
期の成長過程で,前頭前野周辺,その他の脳部位が適切に育たず,改善が難しいので
はないか,という見解であった。
現代において,環境が発達障害を生み出す要因がここにある。
成長の過程においても,環境調整は極めて重要である。