ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【書評など】アレックス・カー「ニッポン景観論」/難波先生より

2015-07-20 12:22:20 | 修復腎移植
【書評など】
 1)「買いたい新書」の書評にNo.278: アレックス・カー「ニッポン景観論」を取り上げました。痛烈な「美しい国」批判の書だ。手にしたらまず第8章末にある「ニッポンの景観テクノロジーを世界へ」という箇所を開いてほしい。ヴェネチアやブリュッセルの町並,ヴァティカンの広場やパリのノートルダム寺院やフィレンツェのダビデ像に,著者が画像処理により日本風の電柱や看板や標識を付け加えたら,どんな風に見えるかを美事に示していて,大笑いするだろう。
 30年以上前,休みにパリに行った医学生が戻ってきて,「大したことなかった。パリにあるものは全部日本にある」と日本自慢をするから,評者が「ではパリに電柱があったかね,大きな広告の看板があったかね」と聞くと答えられなかった。人間の眼には見たいものだけを見るという特性がある。
 評者は無批判な欧米崇拝論は退けるが,日本を愛し比較論的な視点での日本論には常に学ぶべきものが多いと考える。本書もそうした貴重な1冊だ。以下はこちらで、
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1435727097

 2)献本お礼:「医薬経済」7/15号のご恵送を受けた。お礼申し上げます。
 今号ではなんといっても、高橋幸春「恥ずべきは<学会の身内びいき>、生体肝移植事件で露呈した数々の矛盾」と題する4頁にわたるレポートに読み応えがある。宇和島「病腎移植」事件(2006年)の時にくらべて、元移植学会理事長が引き起こした今回の神戸生体肝移植事件において、あまりにも違う移植学会幹部の対応を批判したものだ。「修復腎移植問題とは180度違う対応を貫くなら、日本の移植医療に対する信頼はますます失われるだろう」という結語につよく同感する。
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