ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

4-18-2016鹿鳴荘便り/難波先生より

2016-04-18 09:45:04 | 難波紘二先生
 3月14日の「買いたい新書」書評欄で、鎌田浩毅「西日本大震災に備えよ:日本列島大変動の時代」( PHP新書 , 2015/11)を紹介した。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1457660141


 4つのプレートが衝突する日本列島では地震と噴火が絶えない。北米プレート上にある東日本は、東日本大地震により最大で5.3メートル東にずれ,これにより869年の「貞観地震」以来,日本列島全体が千年ぶりに「大地変動時代」に入った。


 案の定、4/14熊本でM 6.5(震度7)の直下型地震(深さ11Km)が発生した。その後も群発地震が続いている。


 本書は、プレート運動による巨大地震発生の仕組み,地殻の歪みが活断層のズレをもたらして起こる「直下型地震」,マグマの動きに影響を与えて生じる「巨大噴火」など、地震と噴火について統一的に,多くの図を用いて、分かりやすく解説している。
 ぜひ広く読まれるべきだろう。「備えあれば憂いなし」という。


4/14「毎日」が「日本全国の主要な活断層地図」を載せていた。

これを見ると、日本アルプスの造山にかかわった糸魚川=静岡断層(フォッサ・マグナ)の西側から「中央構造線」が発し、これが四国山脈を形成し、九州の阿蘇・雲仙に連なっていることがよくわかる。


今回の連続地震では、九州にある「中央構造線」の西端付近で、断層がずれる直下型地震が発生している。今後は火山活動も活性化する可能性がある。阿蘇・霧島・姶良(あいら)の火山帯が活動を高めたら、「死都日本」になりかねない。


悪いことに、志賀原発から高浜原発まで、関西電力の原子炉は「日本最高密度の活断層帯」に設置されている。この「毎日」地図を見ていると、「ひょっとしたら琵琶湖は日本最大のカルデラ湖(火口湖)ではないか?」と思えてくる。


四国電力の伊方発電所も、中央構造線の上にあり、非常に危険である。ここがメルトダウンしたら、瀬戸内海はおじゃんである。それに豊予海峡には海底カルデラがある。


 九州の地震多発地帯が「中央構造線」につながっていることは、4/17「日経」の地図がよく示している。

 赤で書き込んだAが「伊方原発」Bが「川内原発」の位置である。
「原発賛成」の「産経」はこの情報を報じていない


 熊本では停電と断水で、透析装置が稼働できず、透析患者の生命が危ないという。「修復腎移植」が欧米のように一般医療として認可されていれば、こういう事態は回避できたはずだ。


熊本県、大分県では避難者の数が20万人に達したという。
それって「ヒロシマ」で瞬時に死んだ人の数と同じではないか。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1456896132



 生命があるだけ幸せだろう。


 安倍首相の「国土強靱化」政策はどうなったのかな?
 天災にじたばたしても仕方がない。生命あってのものだねという。
 恐い人は、活断層が少ない広島県に移住すればよかろう。


 文政11(1828)年「越後三条」大地震(死者1607名)を経験した良寛は、以下の書簡を知人の見舞い状の返書として送った。(松本市壽編 「良寛:旅と人生」, 角川ソフィア文庫, 2009/4)


 「災難に遭う時節には、災難に遭うがよく候。死ぬ時節には、死ぬがよく候。
 これはこれ、災難をのがるる妙法にて候」


 この書簡につけられた歌は、
 「うちつけに死なば死なずて 永らえて、かかる憂き目を見るがわびしさ」
「うちつけに」とは「一気に」という意味である。「即死すればよかったのに」と彼は嘆いているのだ。


 名歌とはいえないが、彼の気持ちはよくわかる。
 私なら「新古今集」流にこう詠む。
「うちつけに死なばまほしを、永らえて、かかる憂き目を見るがわびしき」


今回は、

1.書評など= エフロブ「買いたい新書」のNo.317書評に、久坂部羊「日本人の死に時」(幻冬社新書, 2007/1, 201頁,¥720)を取り上げた。副題が「そんなに長生きしたいですか」となっている。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1459139406



2.修復腎移植・再申請,


3.書き込みを読んで4/11,


4.ゴミ袋,


5.里山の夕暮,


6.新聞記事,


7.テルミニ=上野駅と靖国神社


8.しっぽ切り=ヤモリの


9.ケトン食見本


という九つの話題を取り上げたので、少し長くなりました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月17日(日)のつぶやき | トップ | 【書評など】久坂部羊「日本... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

難波紘二先生」カテゴリの最新記事