ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【書評など】久坂部羊「日本人の死に時」/難波先生より

2016-04-18 11:31:50 | 難波紘二先生
【書評など】
 エフロブ「買いたい新書」のNo.317書評に、久坂部羊「日本人の死に時」(幻冬社新書, 2007/1, 201頁,\720)を取り上げた。
 副題が「そんなに長生きしたいですか」となっている。作家の山田風太郎が朝日新聞連載コラムで「国立大往生院」をつくり,65歳以上で死にたい老人を一箇所に集め,荘厳な儀式と音楽で安楽死させるというアイデアを披露したところ,非難の投書が山ほど来るかと思いきや,「死にたい老人」から賛意の手紙が殺到したという(p.246)。(「あと千回の晩飯」朝日新聞社, 1997)
 さすが「戦中派天才老人」,20年後に来るべき「長寿地獄の時代」をよく予言していたと思う。

 著者は阪大医学部卒の医師作家で「大学病院のウラは墓場:医学部が患者を殺す」(幻冬社新書, 2006/11)が初のノンフィクションだ。外務省海外医務官から大学医局の斡旋で「老人デイケア」クリニックに転職した経緯が書いてある。そのクリニックに4年勤務した後,現在の「在宅医療専門」クリニックでの経験を含めて,高齢者の周死期の現状をレポートしたのが本書だ。
 多数の看取りに立ち会っているだけに,個々の老人の臨終に至る過程がリアルに描かれていて,とても参考になる。以下はこちらに、http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1459139406
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