【府立医大事件、最終章へ】
2/17「毎日」がネットでこう報じていた。
<虚偽報告書:組長収監逃れ 京都府立医大学長に辞任勧告へ 組長との会食で 評議会>
https://mainichi.jp/articles/20170224/ddf/001/040/002000c
< 暴力団組長をめぐる京都府立医大付属病院(京都市上京区)の虚偽診断書類作成事件で、組長との交際が指摘されている吉川敏一学長(69)に対し、大学の評議会が全会一致で辞任を勧告することを決めたことが関係者への取材で分かった。勧告に応じない場合は、権限を持つ「学長選考会議」に解任を請求する。(中略)
辞任の勧告を決めたのは、人事などの重要事項を審議する教育研究評議会で、吉川学長や、偽診断書類を作成した疑いがもたれている吉村了勇(のりお)病院長(64)、教授、外部識者ら19人で構成する。一連の問題を受けて23日に会合が開かれ、吉川学長、吉村病院長と外部識者を除く14人が出席。この中で、吉川学長と高山受刑者との関係を問題視する意見が出て、対応を協議し、全会一致で辞任勧告を決めたという。
一方、大学が25、26日に入学試験、3月3日に卒業式を控えていることから、評議会は吉川学長と吉村病院長の職務を副学長や副病院長らが分担することも確認した。>
「朝日」の報道では、吉川氏は欠席、吉村氏は途中で退席したという。2/27「毎日」の速報ではhttp://mainichi.jp/articles/20170227/k00/00e/040/177000c
学長は辞任を拒否したので、<今後は人事権を持つ「学長選考会議」(委員6人)が解任を審議し、府公立大学法人の長尾真理事長に会議としての意見を伝える。>という。これでは卒業式や学位審査なども混乱するだろう。「悪あがき」としか言いようがない。
私の知る限り、かつてこの医大には佐野豊(解剖学)、藤田晢也(せつや)(病理学)という人格識見に優れた学長がいた。佐野豊「組織学研究法」(南山堂)は大学院時代から病院勤務の時代を通じて私のバイブルで、アメリカ留学にも持参した。余技に小説「落葉樹(上下)」(溪水社)も書かれた。医局や教授の腐敗を描いていて、いまになってみると「落葉樹」というタイトルは府立医大の未来を暗示したものだとわかった。
藤田名誉教授は脳のミクログリアと呼ばれていた間質細胞が神経由来ではなく、骨髄由来のマクロファージであることを解明し、合わせて脳に幹細胞があることを証明された。「脳の履歴書:幹細胞と私」(岩波書店、2002)という著書もある。
これには「脳室の(内面を覆う)上衣にある間質細胞(マトリックス細胞)が脳細胞の幹細胞だ」とはっきり書かれている。
府立医大関係者とOBが力を合わせ、この大学を刷新し1970〜80年代の黄金時代を取り戻すことを期待したい。「落葉樹」は冬には葉を落とすが、春になるとまた芽を生やし鬱蒼たる巨木になる。今は府立医大の冬だ。
2/17「毎日」がネットでこう報じていた。
<虚偽報告書:組長収監逃れ 京都府立医大学長に辞任勧告へ 組長との会食で 評議会>
https://mainichi.jp/articles/20170224/ddf/001/040/002000c
< 暴力団組長をめぐる京都府立医大付属病院(京都市上京区)の虚偽診断書類作成事件で、組長との交際が指摘されている吉川敏一学長(69)に対し、大学の評議会が全会一致で辞任を勧告することを決めたことが関係者への取材で分かった。勧告に応じない場合は、権限を持つ「学長選考会議」に解任を請求する。(中略)
辞任の勧告を決めたのは、人事などの重要事項を審議する教育研究評議会で、吉川学長や、偽診断書類を作成した疑いがもたれている吉村了勇(のりお)病院長(64)、教授、外部識者ら19人で構成する。一連の問題を受けて23日に会合が開かれ、吉川学長、吉村病院長と外部識者を除く14人が出席。この中で、吉川学長と高山受刑者との関係を問題視する意見が出て、対応を協議し、全会一致で辞任勧告を決めたという。
一方、大学が25、26日に入学試験、3月3日に卒業式を控えていることから、評議会は吉川学長と吉村病院長の職務を副学長や副病院長らが分担することも確認した。>
「朝日」の報道では、吉川氏は欠席、吉村氏は途中で退席したという。2/27「毎日」の速報ではhttp://mainichi.jp/articles/20170227/k00/00e/040/177000c
学長は辞任を拒否したので、<今後は人事権を持つ「学長選考会議」(委員6人)が解任を審議し、府公立大学法人の長尾真理事長に会議としての意見を伝える。>という。これでは卒業式や学位審査なども混乱するだろう。「悪あがき」としか言いようがない。
私の知る限り、かつてこの医大には佐野豊(解剖学)、藤田晢也(せつや)(病理学)という人格識見に優れた学長がいた。佐野豊「組織学研究法」(南山堂)は大学院時代から病院勤務の時代を通じて私のバイブルで、アメリカ留学にも持参した。余技に小説「落葉樹(上下)」(溪水社)も書かれた。医局や教授の腐敗を描いていて、いまになってみると「落葉樹」というタイトルは府立医大の未来を暗示したものだとわかった。
藤田名誉教授は脳のミクログリアと呼ばれていた間質細胞が神経由来ではなく、骨髄由来のマクロファージであることを解明し、合わせて脳に幹細胞があることを証明された。「脳の履歴書:幹細胞と私」(岩波書店、2002)という著書もある。
これには「脳室の(内面を覆う)上衣にある間質細胞(マトリックス細胞)が脳細胞の幹細胞だ」とはっきり書かれている。
府立医大関係者とOBが力を合わせ、この大学を刷新し1970〜80年代の黄金時代を取り戻すことを期待したい。「落葉樹」は冬には葉を落とすが、春になるとまた芽を生やし鬱蒼たる巨木になる。今は府立医大の冬だ。
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