ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【サボったリング】難波先生より

2015-03-16 15:32:40 | 難波紘二先生
【サボったリング】
 トイレの便器と水面が接するところに形成される黒い環を「サボったリング」というそうだ。
 仕事場のトイレとキチネットの陶製流し(これは蛇口から水滴が滴る場所に、縦に形成されている)に同じようなものが出来ている。
 仕事場を作ってから10年間、ろくに掃除していないから、いたしかたない。(写真1)

 水道管には途中に銅が使われている部分があるようで、緑色をした部分は酸化銅による「緑青」だと思う。薄汚れた部分はいわゆる「水垢」、黒褐色のリングは手や顔を洗った時に出た、脂肪やタンパク質が付着し、それに井戸水のミネラルが沈殿して結石になったものだろう。
(写真1)

 私はいつも昼過ぎに1日1回の食事をする。量は常人の一日分ある。これだけ食うと、正直なもので「胃直腸反射」が生じて、食後30分から1時間で便意を催すから、プルセニドを服用しているせいもあり、排便は毎日あり、2分もかからない。おかげで痔とはとっくの昔に縁が切れた。
 2/15の昼過ぎ、トイレに腰掛けていて、ふと足元を見たら「サボったリング」掃除用のキットがあった。DIY店で買ってきてそのまま忘れていたようだ。手にとって説明を読むと、化学薬品と研磨剤を併用するようになっている。
 そのとたんに新しい実験のアイデアを思いついた。「これなら砂消しの消しゴムで、緑青線も排水口の周りの黒いリングも消せるのではないか?」というものだ。
さっそく卓上に未使用のままあった、ぺんてるの黒い砂消しを利用した。(写真2)
(写真2)
 水垢の部分と緑青部分はこれで見事に消去できる。紙から、ちょっと濃いめのペン書きを砂消しゴムで消す感じで、あまり力はいらない。
 ところが、黒いリング部分はだめだ。縦に擦るのをやめ、横断するように削り、リングを分割して各個撃破作戦にしてみたが、あまりはかばかしくない。それでもトイレ用の研磨棒も動員して何とか写真3のところまで来た。これが2/26のことだ。
(写真3)
 消しゴムも大分ちびたが、排水口の周りに残ったリングの残り部分がとても頑強で、消えてくれない。

 そこで3/1になって考えた。「これは水成岩や堆積岩と同じように、薄い層が何枚も重なり、分子間引力で固く結合しているにちがいない。これを削って落とすより、セラミックの表面と堆積岩の隙間に金属製のヘラのようなものを差し込み、剥がす方が早いのではないか?」
 こういう時に便利なのがサバイバルナイフ(スイス・アーミーナイフ)である。ノミもついているのだが、刃先がシャープすぎてセラミック表面を傷つける恐れがある。そこで缶切りに付属している、マイナス・ドライバーの先端を利用した。(写真4)
(写真4)
 短いので柄を手のひらに収めると、ゆらぎがなく、手許が狂わないのがよい。これでこびりついた黒いうろこ状の小さな「結石」を横から削ぎあげるように剥がしたら、きれいに魚の鱗のように剥げた。(写真5)
 (写真5)
 これで10年ぶり位に、元の白い陶器面が姿を現した。やはり蛇口の下の緑色の筋が消えたのが、こうして写真で見ると、清潔な感じを与えてくれる。砂消しの摩耗度は、結局1/3にも達しなかった。

 これは「1例報告」にしか過ぎないが、シンク(sink)が乾燥した状態で砂消しを使うと、意外に簡単に付着した水垢や年を歴ていない「結石」は簡単に落とせるように思う。結石が乾燥していて、砂消しで擦ると「ぞりぞり」という音がすることが、消せるための前提条件で、「きゅっ、きゅっ」という音がする時は、石が湿っているので乾くまで待ったほうがよい。
 目に見えて石が小さくならなくなったら、そこが「摩擦法」の限界であり、ムダな努力は止めて、マイナス・ドライバーなどによる「剥離法」に移行するとよいのではないか、と思う。結局、クリーニングには化学薬品はいっさい使用しなくてすんだ。

 家内に話すと、彼女は料理の際に鍋を焦げ付かせた場合に、焦げた部分のクリーニングに大きな専用の消しゴムを前から使っているとのことだった。これだと鍋のコーティングを痛めないですむそうだ。
 皆さまの追試報告をお待ちします。
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