【論文の構造・続】
STAP細胞疑惑については、2/25「産経」が続報を載せている。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140225/scn14022508010000-n1.htm
<共著者の若山照彦山梨大教授は24日、産経新聞の取材に対して単純ミスによる画像の誤掲載があったとして、論文を修正すべきだとの考えを明らかにした。研究の成果自体に問題はないとしている。
…論文では、異なる実験で作ったはずのマウス胎児の画像2点が酷似していた。若山氏は「不作為の単純ミスだと思う。画像は数百枚あり、小保方さんが勘違いで同じものを使ってしまったようだ。私を含め、共著者全員のミス」と話した。
この問題をめぐっては理研とネイチャー誌が調査を始めている。他の研究機関から、実験の再現に成功したとの報告がない点について、若山氏は「小保方さんと何回も再現に成功しているが、最適な条件や環境を整えることが非常に難しく、ノウハウが必要」と述べた。>
この若山証言は、従来の
<「キメラマウスの実験は、理研で1回、小保方と一緒にやって成功したきりで、山梨では成功していない」。写真は「100枚近くをまとめて送った」。>
という証言とブレて来ている。
一般論としていうと、こういう発言のブレは政治家が公約を破る時とか、今の籾井NHK会長のように、企業のトップが失言を言いつくろう際に見られる。これはてきめん信用を失う。
その証拠に、米カリフォルニア大デーヴィス校のケップラー教授が開設しているブログに掲示してある、「小保方論文の真偽」に関する幹細胞研究者の信頼度調査グラフを見ると、信用度は3週間のうちに劇的に失墜した。(グラフ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/19/b5/d1975ad46c9b70fc169511a2f3a1b602_s.jpg)
小保方論文の信頼度は2月の第1週には図のグリーンが示すように、「イエス、イエスに近い、どちらかといえばイエス」を合わせて60%近くあった。しかし相継いで問題点が指摘され、追試の失敗が報告された第3週になると、「ノー、ノーに近い、どちらかといえばノー」が劇的に増加し、合わせて60%に達するように変化した。
2/24から始まった第4週の投票では7割の人が「インチキ」だと投票している。
http://www.ipscell.com/2014/02/do-you-believe-in-stap-stem-cells-week-4-poll/
科学は多数決では決まらないが、ここまで来ては、理研やハーヴァード大やネイチャーが肯定的な調査報告を出しても、科学界の信用は取り戻せないだろう。唯一、起死回生の策は、「酸性刺激を与えて、STAP細胞を作成する」ところを公開実験で示し、作成した細胞を複数の他のラボに引き渡し、T細胞受容体遺伝子が再構成したままで、幹細胞のマーカーが発現していることを確認してもらうことしかないであろう。
理研にそれがやれるかどうか、そこが問題だ。
この件に関しては知らない人からメルマガ送付の依頼があったり、幹細胞研究者を名乗る人からメールが届いて同じように小保方論文への疑惑を提示したり、週刊誌2社から電話があったりと、どうもメルマガがあちこちに転送されているらしい。
「転載自由」と表記してあるので、それは構わないのだが、応対にあまり時間を取られるようだと、こちらの研究時間を食われるので、お手柔らかに願いたいものだ。
私の計画では、画像の使い回しとか捏造疑惑だけでなく、論文本体をよく読み込んで「論文の構造」つまり、きわめて単純な事実を立証するのに、どうしてあれだけ長文の論文が必要とされたのか、なぜ100枚近い写真やグラフが必要とされたのか、それを執筆した側の意図が透けて見えるように、全体の構図を明らかにすることが緊急に必要だと考えている。
理研調査委は「3月に結果を公表する」と述べており、ネイチャーも週刊誌だから調査結果の公表を急ぐだろう。それより前に、自分なりの結論が出せればと思っている。
STAP細胞疑惑については、2/25「産経」が続報を載せている。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140225/scn14022508010000-n1.htm
<共著者の若山照彦山梨大教授は24日、産経新聞の取材に対して単純ミスによる画像の誤掲載があったとして、論文を修正すべきだとの考えを明らかにした。研究の成果自体に問題はないとしている。
…論文では、異なる実験で作ったはずのマウス胎児の画像2点が酷似していた。若山氏は「不作為の単純ミスだと思う。画像は数百枚あり、小保方さんが勘違いで同じものを使ってしまったようだ。私を含め、共著者全員のミス」と話した。
この問題をめぐっては理研とネイチャー誌が調査を始めている。他の研究機関から、実験の再現に成功したとの報告がない点について、若山氏は「小保方さんと何回も再現に成功しているが、最適な条件や環境を整えることが非常に難しく、ノウハウが必要」と述べた。>
この若山証言は、従来の
<「キメラマウスの実験は、理研で1回、小保方と一緒にやって成功したきりで、山梨では成功していない」。写真は「100枚近くをまとめて送った」。>
という証言とブレて来ている。
一般論としていうと、こういう発言のブレは政治家が公約を破る時とか、今の籾井NHK会長のように、企業のトップが失言を言いつくろう際に見られる。これはてきめん信用を失う。
その証拠に、米カリフォルニア大デーヴィス校のケップラー教授が開設しているブログに掲示してある、「小保方論文の真偽」に関する幹細胞研究者の信頼度調査グラフを見ると、信用度は3週間のうちに劇的に失墜した。(グラフ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/19/b5/d1975ad46c9b70fc169511a2f3a1b602_s.jpg)
小保方論文の信頼度は2月の第1週には図のグリーンが示すように、「イエス、イエスに近い、どちらかといえばイエス」を合わせて60%近くあった。しかし相継いで問題点が指摘され、追試の失敗が報告された第3週になると、「ノー、ノーに近い、どちらかといえばノー」が劇的に増加し、合わせて60%に達するように変化した。
2/24から始まった第4週の投票では7割の人が「インチキ」だと投票している。
http://www.ipscell.com/2014/02/do-you-believe-in-stap-stem-cells-week-4-poll/
科学は多数決では決まらないが、ここまで来ては、理研やハーヴァード大やネイチャーが肯定的な調査報告を出しても、科学界の信用は取り戻せないだろう。唯一、起死回生の策は、「酸性刺激を与えて、STAP細胞を作成する」ところを公開実験で示し、作成した細胞を複数の他のラボに引き渡し、T細胞受容体遺伝子が再構成したままで、幹細胞のマーカーが発現していることを確認してもらうことしかないであろう。
理研にそれがやれるかどうか、そこが問題だ。
この件に関しては知らない人からメルマガ送付の依頼があったり、幹細胞研究者を名乗る人からメールが届いて同じように小保方論文への疑惑を提示したり、週刊誌2社から電話があったりと、どうもメルマガがあちこちに転送されているらしい。
「転載自由」と表記してあるので、それは構わないのだが、応対にあまり時間を取られるようだと、こちらの研究時間を食われるので、お手柔らかに願いたいものだ。
私の計画では、画像の使い回しとか捏造疑惑だけでなく、論文本体をよく読み込んで「論文の構造」つまり、きわめて単純な事実を立証するのに、どうしてあれだけ長文の論文が必要とされたのか、なぜ100枚近い写真やグラフが必要とされたのか、それを執筆した側の意図が透けて見えるように、全体の構図を明らかにすることが緊急に必要だと考えている。
理研調査委は「3月に結果を公表する」と述べており、ネイチャーも週刊誌だから調査結果の公表を急ぐだろう。それより前に、自分なりの結論が出せればと思っている。
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