前回の日付が11/20でしたのでPart 2として今回を配信します。
予告通り、ノーレス、ノー「お布施」の方を五十音順に配信リストから暫時、削除していきます。
東京での高校クラス会から戻って、書評のため河合雅司「未来の年表」(講談社現代新書)
を読んだら、旧知の<講談社学芸部「現代新書」編集者米沢勇基>さんへの謝辞が巻末に書いてあり、驚きました。
「第三の移植」原稿は残念ながらここでの出版がかないませんでしたが、原稿を縮めることができなかった筆者に落ち度があります。それにまだ「ハッピーエンド」で話を終わらせる見通しが立っていませんでした。
「買いたい新書」書評にはこの間、
1)上原善広「路地の子」10/23
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1507601575
2)吉野源三郎(原作)「君たちはどう生きるか」10/30
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1509319924
3)カズオ・イシグロ「遠い山なみの光」11/13
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1510281342
を取り上げました。
カズオ・イシグロの代表作「日の名残り」は、ノーベル文学賞受賞の3年位前に「買いたい新書」で取り上げていますので、「新着順」のリストからご覧ください。
「遠い山なみの光」は長﨑を舞台にした小説です。
「路地の子」は被差別出身の著者が屠畜・解体の現場をルポしたものです。広島ペンクラブの元会長にマスカン・ハムの創業者がおられますが、
「福島町の場を移転させたのはわしです」
と言っておられました。いまは「屠畜場」といい、正式には「殺」の字を使用しないのですが、そういうことにこだわらない方です。
自伝の献本を受けて読み感動しました。敬服している方です。
糖質制限食とケトン食のため、視力・聴力が鋭敏になったので、この前例会でお会いした時、「ああ自宅では喫煙されているな」ということが、前歯を見るとわかりました。
で、日曜日の「中国」読書欄を開いて驚きました。
広島市の書店啓文社と東京の丸善日本橋店で、
書評で取り上げた「漫画・君たちはどう生きるか」が売り上げ一位になっている、というのです。
地方でも東京でも一位という本はめったにありません。
評者としては漫画からでも、原作を読む気になってもらえたら、と思います。
私も老いて「選書眼」が衰えたら、宇和島の名医万波誠さんのように、潔く筆を置きたいと思います。
それにしても「読書欄」の目次が一面に横書きで載っていない新聞が増えたと思います。読書離れが新聞離れにつながることが理解されていないのでしょう。新聞によっては、土曜日に読書欄があります。土曜日に読んで、日曜日に本屋に出かけるというライフスタイルの方が合理的だと思います。
一面に横書きの目次があり、読書欄のページ番号を示しているのは、知る限り「産経」だけです。
少しずつ体調が回復して、「修復腎移植」への集中力が回復しました。やはり名医の主治医のおかげだと思います。
要は「指示通り」に服薬していなかったのが悪かったのだと思います。
今は看護婦さんの「奥方」の指示でちゃんと服薬しています。
夜はコーヒーを飲むのもやめました。
世の中は予想外の展開を見せると思ったのは、「病気腎移植」ではバッシングにまわった「読売」が
「修復腎移植」では以下のように、支持する立場にまわったことです。
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171109-OYTET50006/
学生時代に用いたドイツ語の病理学教科書やその後に買った「肉眼病理学図譜」(ドイツ語)には、
小径腎癌は「腺腫(アデノーマ)」と書いてありました。
Mという企業病院から妙な皮膚腫瘍の診断を頼まれたことがあります。
顕微鏡で見ると、皮膚の直下に「淡明細胞」があり、明らかに転移がんでした。
未染色のパラフィン切片をPAS染色という、グリコーゲンを染める染色をしてみるとバッチリ赤く染まりました。
これは腎がんの転移しかありえませんので、CTで腎臓を調べるようにその病院の臨床医に電話しました。
すると腎臓に浸潤がんが見つかりました。
これは小径腎癌ではありませんでした。
後輩の病理診断医へのアドバイスですが、原発不明の「淡明細胞がん」を認めたら、
まず腎臓がんの転移を考えて下さい。
「毎日」の子会社「WAC出版」が「毎日」3面にA級戦犯大川周明の「二千六百年史」の書籍広告を載せていて、驚きました。
竹橋の「KKRホテル東京」の北側に、みすぼらしい本社がある新聞社ですが、いったいどうなちゃったのだろう?
昔は「半ドン」といって、土曜日も半日働いていましたから、ゆっくりできるのは日曜日だけだったし、田舎には書店もなく取りよせになりましたから、それでよかった。
だが世の中が変わったのに、時代の変化について行けない新聞が多いように思います。それに書評の質も落ちたと思います。
話が変わります。
元もと「修復腎移植」のPRのために始めたメルマガですが、厚労省の「先進医療」承認後も、宇和島市立病院名誉院長近藤俊文先生の言葉によれば、
<厚労省がなんとか修復腎移植を承認したのに、
医師会筋の反対と思われる動きが露骨ですね。
やはり一兆ウン千億の圧力は凄いでしょうね。>
今の厚労省保険局医療課は透析患者31万人、透析医療費約2兆円という事態を回避するためには、修復腎移植を推進するのが切り札とちゃんと理解しています。
広島県医師会は、大きな呉市で透析病院を経営している高杉さんという医師が副会長の時に、全国の医師会で唯一「修復腎移植」支持を表明した団体です。
反対しているのは「医は仁術より算術」と考えている透析医学会関連の団体です。
ちなみに日本病理学会は病気の理論に一番詳しい学会なのに、2017/3末の「4学会共同声明」には参加を断りました。
これは誇ってよいことだと思います。
2016年秋の「日本病理学会秋季総会」は東京で開かれ、会長は慶応大医卒の向井清君でしたが、「小径腎がんが移るなんて、(臨床の学会は)バカではないか」と言ってくれました。病理医の常識、臨床医の非常識ですね。
日本移植学会、泌尿器科学会、腎臓病学会の3学会だけでは、かっこうがつかないので、臨床腎移植学会や透析医学会まで巻き込んだのです。
学問の真実は多数決では決まりません。いわんや、「患者にサービスするのが仁術」である医療においてをや…。
<それに、日本の移植システムはあまり機能していないので、それも問題点の一つです。>
これも、近藤先生の言われるとおりだと思います。
救急医療の現場が疲弊しているので、心臓死からの腎臓移植も、脳死体からの臓器移植も、ちっとも伸びません。
日本の腎移植は「生体腎移植」が相変わらず主体で、これは近藤先生の言われる「透析ガラパゴス島」につながっています。
「ガラケー」の意味がガラパゴス諸島から来ていることも、
ダーウィンが探検船「ビーグル号」に乗り、ガラパゴス諸島を訪れた時、
「ダーウィン・フィンチ」と呼ばれるようになった鳥が、島毎に独自の進化をとげていることを発見したこと(C.ダーウィン「ビーグル号航海記(上・中・下)」(岩波文庫)も、知らない人が多くなりました。
「記事転載は事前に著者の許可が必要です。必ずご連絡いただきますようお願いいたします」
予告通り、ノーレス、ノー「お布施」の方を五十音順に配信リストから暫時、削除していきます。
東京での高校クラス会から戻って、書評のため河合雅司「未来の年表」(講談社現代新書)
を読んだら、旧知の<講談社学芸部「現代新書」編集者米沢勇基>さんへの謝辞が巻末に書いてあり、驚きました。
「第三の移植」原稿は残念ながらここでの出版がかないませんでしたが、原稿を縮めることができなかった筆者に落ち度があります。それにまだ「ハッピーエンド」で話を終わらせる見通しが立っていませんでした。
「買いたい新書」書評にはこの間、
1)上原善広「路地の子」10/23
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1507601575
2)吉野源三郎(原作)「君たちはどう生きるか」10/30
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1509319924
3)カズオ・イシグロ「遠い山なみの光」11/13
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1510281342
を取り上げました。
カズオ・イシグロの代表作「日の名残り」は、ノーベル文学賞受賞の3年位前に「買いたい新書」で取り上げていますので、「新着順」のリストからご覧ください。
「遠い山なみの光」は長﨑を舞台にした小説です。
「路地の子」は被差別出身の著者が屠畜・解体の現場をルポしたものです。広島ペンクラブの元会長にマスカン・ハムの創業者がおられますが、
「福島町の場を移転させたのはわしです」
と言っておられました。いまは「屠畜場」といい、正式には「殺」の字を使用しないのですが、そういうことにこだわらない方です。
自伝の献本を受けて読み感動しました。敬服している方です。
糖質制限食とケトン食のため、視力・聴力が鋭敏になったので、この前例会でお会いした時、「ああ自宅では喫煙されているな」ということが、前歯を見るとわかりました。
で、日曜日の「中国」読書欄を開いて驚きました。
広島市の書店啓文社と東京の丸善日本橋店で、
書評で取り上げた「漫画・君たちはどう生きるか」が売り上げ一位になっている、というのです。
地方でも東京でも一位という本はめったにありません。
評者としては漫画からでも、原作を読む気になってもらえたら、と思います。
私も老いて「選書眼」が衰えたら、宇和島の名医万波誠さんのように、潔く筆を置きたいと思います。
それにしても「読書欄」の目次が一面に横書きで載っていない新聞が増えたと思います。読書離れが新聞離れにつながることが理解されていないのでしょう。新聞によっては、土曜日に読書欄があります。土曜日に読んで、日曜日に本屋に出かけるというライフスタイルの方が合理的だと思います。
一面に横書きの目次があり、読書欄のページ番号を示しているのは、知る限り「産経」だけです。
少しずつ体調が回復して、「修復腎移植」への集中力が回復しました。やはり名医の主治医のおかげだと思います。
要は「指示通り」に服薬していなかったのが悪かったのだと思います。
今は看護婦さんの「奥方」の指示でちゃんと服薬しています。
夜はコーヒーを飲むのもやめました。
世の中は予想外の展開を見せると思ったのは、「病気腎移植」ではバッシングにまわった「読売」が
「修復腎移植」では以下のように、支持する立場にまわったことです。
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171109-OYTET50006/
学生時代に用いたドイツ語の病理学教科書やその後に買った「肉眼病理学図譜」(ドイツ語)には、
小径腎癌は「腺腫(アデノーマ)」と書いてありました。
Mという企業病院から妙な皮膚腫瘍の診断を頼まれたことがあります。
顕微鏡で見ると、皮膚の直下に「淡明細胞」があり、明らかに転移がんでした。
未染色のパラフィン切片をPAS染色という、グリコーゲンを染める染色をしてみるとバッチリ赤く染まりました。
これは腎がんの転移しかありえませんので、CTで腎臓を調べるようにその病院の臨床医に電話しました。
すると腎臓に浸潤がんが見つかりました。
これは小径腎癌ではありませんでした。
後輩の病理診断医へのアドバイスですが、原発不明の「淡明細胞がん」を認めたら、
まず腎臓がんの転移を考えて下さい。
「毎日」の子会社「WAC出版」が「毎日」3面にA級戦犯大川周明の「二千六百年史」の書籍広告を載せていて、驚きました。
竹橋の「KKRホテル東京」の北側に、みすぼらしい本社がある新聞社ですが、いったいどうなちゃったのだろう?
昔は「半ドン」といって、土曜日も半日働いていましたから、ゆっくりできるのは日曜日だけだったし、田舎には書店もなく取りよせになりましたから、それでよかった。
だが世の中が変わったのに、時代の変化について行けない新聞が多いように思います。それに書評の質も落ちたと思います。
話が変わります。
元もと「修復腎移植」のPRのために始めたメルマガですが、厚労省の「先進医療」承認後も、宇和島市立病院名誉院長近藤俊文先生の言葉によれば、
<厚労省がなんとか修復腎移植を承認したのに、
医師会筋の反対と思われる動きが露骨ですね。
やはり一兆ウン千億の圧力は凄いでしょうね。>
今の厚労省保険局医療課は透析患者31万人、透析医療費約2兆円という事態を回避するためには、修復腎移植を推進するのが切り札とちゃんと理解しています。
広島県医師会は、大きな呉市で透析病院を経営している高杉さんという医師が副会長の時に、全国の医師会で唯一「修復腎移植」支持を表明した団体です。
反対しているのは「医は仁術より算術」と考えている透析医学会関連の団体です。
ちなみに日本病理学会は病気の理論に一番詳しい学会なのに、2017/3末の「4学会共同声明」には参加を断りました。
これは誇ってよいことだと思います。
2016年秋の「日本病理学会秋季総会」は東京で開かれ、会長は慶応大医卒の向井清君でしたが、「小径腎がんが移るなんて、(臨床の学会は)バカではないか」と言ってくれました。病理医の常識、臨床医の非常識ですね。
日本移植学会、泌尿器科学会、腎臓病学会の3学会だけでは、かっこうがつかないので、臨床腎移植学会や透析医学会まで巻き込んだのです。
学問の真実は多数決では決まりません。いわんや、「患者にサービスするのが仁術」である医療においてをや…。
<それに、日本の移植システムはあまり機能していないので、それも問題点の一つです。>
これも、近藤先生の言われるとおりだと思います。
救急医療の現場が疲弊しているので、心臓死からの腎臓移植も、脳死体からの臓器移植も、ちっとも伸びません。
日本の腎移植は「生体腎移植」が相変わらず主体で、これは近藤先生の言われる「透析ガラパゴス島」につながっています。
「ガラケー」の意味がガラパゴス諸島から来ていることも、
ダーウィンが探検船「ビーグル号」に乗り、ガラパゴス諸島を訪れた時、
「ダーウィン・フィンチ」と呼ばれるようになった鳥が、島毎に独自の進化をとげていることを発見したこと(C.ダーウィン「ビーグル号航海記(上・中・下)」(岩波文庫)も、知らない人が多くなりました。
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