【福島と除染】「復興増税」の財源のうち1.5兆円が、東北の被災地とは何の関係もない地方の事業に使われているとか報じられている。こういうのを昔から「火事場どろぼう」という。
除染事業にも多額の予算が使われているが、福島から入ってくる情報だと住宅地や農地の除染をしても阿武隈山系の東側山地がひろくが汚染されており、雨が降れば放射性物質が流れてくるので、元の黙阿弥だという。地形的に「浜通り」つまり、かつての相馬郡、双葉郡がこれに該当する(今は北から、相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町に相当)。うち福島第一原発は大熊町に、第二原発は富岡町にある。
地図を見ると、この辺の町はすべて幅8~10キロの海岸線をもち、阿武隈山系の東山麓まで海から10~16キロほど延びている。地形を見ると、阿武隈山系が指状に当方に支脈を延ばしており、元はリアス式海岸であったが、プレート移動により海岸が隆起して、南の富岡から北の相馬にかけて平野が発達したことが明瞭だ。
ここを走る「常磐線」が蛇行しているのも、建設当時は海岸線が蛇行していたからだろう。
要するに相馬市から広野町に至る平地は、北米プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込むために隆起した部分に、阿武隈山系の東側斜面から河川により土砂が運ばれ、堆積して形成されたものだ。だから表層土(Top soil=作物の栽培に必要な沃土)は阿武隈山系由来の腐葉土なのである。この山系は一部宮城県南部を含みおよそ80キロメートルわたり、南北に延びている。多数の枝山系が東にせり出しているから、放射能汚染を受けた山麓の表層土はとてつもなく多い。この放射性物質は植物に入り、二次的に野生動物に蓄積し、雨水となって川に入り、地下水となって飲料水、灌漑用水を汚染し、最終的に海に蓄積する。
一番簡単なのは広野町の浅見川以南に屹兔屋山と海岸を結ぶ長さ8キロの城壁を作り、北への立ち入りを禁止する。
北は相馬市の南、真野川の北方に長さ16キロの城壁を作り、同じく南への立ち入りを禁止する。西の阿武隈山系は山越えの道路をコンクリート壁で閉鎖する。
これで南北約80キロ、東西約20キロにわたるスペース(約1600平方キロの面積)ができるので、放射性がれきはすべここに運び込んだらよい。その費用は東電と国が負担する。私有地はすべて国が買い上げ、住民には適切な立ち退き料および生活再建費を支給する。
南相馬=いわき間の常磐線が使用できなくなるが、この区間は無人地帯となるので、実害は少なかろう。貨車はいわき駅から磐越東線=東北本線という迂回線がある。
南は屹兔山(876m)、西は南から万太郎山(960m)、日山(1058m)、花塚山(918m)、北は手倉山(672m)に観光客用の展望台を設け、「世界遺産」として世界中の観光客に公開する。見わたすかぎり汚染がれきが拡がる無人の荒野を見れば、「原子力が制御できる」という人間の思い上がりが、どういう結果をもたらしたか、何よりも貴重なメッセージを発信するだろう。
1000年に一度の大災害だ。その程度の費用はちゃんと説明すれば、国民は喜んで負担するだろう。ただし、今のような「火事場どろぼう」を他県の自治体がやっているようではダメだ。
除染事業にも多額の予算が使われているが、福島から入ってくる情報だと住宅地や農地の除染をしても阿武隈山系の東側山地がひろくが汚染されており、雨が降れば放射性物質が流れてくるので、元の黙阿弥だという。地形的に「浜通り」つまり、かつての相馬郡、双葉郡がこれに該当する(今は北から、相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町に相当)。うち福島第一原発は大熊町に、第二原発は富岡町にある。
地図を見ると、この辺の町はすべて幅8~10キロの海岸線をもち、阿武隈山系の東山麓まで海から10~16キロほど延びている。地形を見ると、阿武隈山系が指状に当方に支脈を延ばしており、元はリアス式海岸であったが、プレート移動により海岸が隆起して、南の富岡から北の相馬にかけて平野が発達したことが明瞭だ。
ここを走る「常磐線」が蛇行しているのも、建設当時は海岸線が蛇行していたからだろう。
要するに相馬市から広野町に至る平地は、北米プレートがユーラシアプレートの下にもぐり込むために隆起した部分に、阿武隈山系の東側斜面から河川により土砂が運ばれ、堆積して形成されたものだ。だから表層土(Top soil=作物の栽培に必要な沃土)は阿武隈山系由来の腐葉土なのである。この山系は一部宮城県南部を含みおよそ80キロメートルわたり、南北に延びている。多数の枝山系が東にせり出しているから、放射能汚染を受けた山麓の表層土はとてつもなく多い。この放射性物質は植物に入り、二次的に野生動物に蓄積し、雨水となって川に入り、地下水となって飲料水、灌漑用水を汚染し、最終的に海に蓄積する。
一番簡単なのは広野町の浅見川以南に屹兔屋山と海岸を結ぶ長さ8キロの城壁を作り、北への立ち入りを禁止する。
北は相馬市の南、真野川の北方に長さ16キロの城壁を作り、同じく南への立ち入りを禁止する。西の阿武隈山系は山越えの道路をコンクリート壁で閉鎖する。
これで南北約80キロ、東西約20キロにわたるスペース(約1600平方キロの面積)ができるので、放射性がれきはすべここに運び込んだらよい。その費用は東電と国が負担する。私有地はすべて国が買い上げ、住民には適切な立ち退き料および生活再建費を支給する。
南相馬=いわき間の常磐線が使用できなくなるが、この区間は無人地帯となるので、実害は少なかろう。貨車はいわき駅から磐越東線=東北本線という迂回線がある。
南は屹兔山(876m)、西は南から万太郎山(960m)、日山(1058m)、花塚山(918m)、北は手倉山(672m)に観光客用の展望台を設け、「世界遺産」として世界中の観光客に公開する。見わたすかぎり汚染がれきが拡がる無人の荒野を見れば、「原子力が制御できる」という人間の思い上がりが、どういう結果をもたらしたか、何よりも貴重なメッセージを発信するだろう。
1000年に一度の大災害だ。その程度の費用はちゃんと説明すれば、国民は喜んで負担するだろう。ただし、今のような「火事場どろぼう」を他県の自治体がやっているようではダメだ。
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