【タヌキ】2ヶ月ぶりに呉の病院に睡眠薬と炭酸リチウム製剤をもらいに行った。3/13に採血して検査した結果も教えてもらった。炭酸リチウム錠は200mgを1日1錠飲んでいるが、血中濃度は0.53nmg(有効濃度0.60~1.20)とやや低いので、朝晩と2錠にした方がよいかも知れない。
血糖値は昼食後1.5時間くらいだったので142mg/dl(正常範囲70~109)とやや高値。HbA1cは国際基準値5.9%(範囲4.6~6.2)とこれは同じ日の朝測定した「東広島医療センター」の値と一致した。(当たり前の話だが、一方は院内の生化学検査室の測定値。他方はFMLの測定値と検査所が違う。普通は測定誤差が出るものだ。)
というわけで糖尿病に関してはもうコントロールできているし、維持する自信もついた。
私は「糖質制限食」に効果があったと考えているが、帰りに本屋に寄り、岡本卓『本当は怖い<糖質制限食>』(祥伝社新書)というのを買った。家内と東広島市のココスで食事しながら重要な箇所に目を通した。食ったのはいつもの「ビーフハンバーグ、ソーセージ、チキンから揚げトリオにブロッコリーとポテト添え」で、生ビールも中ジョッキ1杯飲んだ。何しろ今日は暑かった。
驚いたのは<「血糖値を厳しくコントロールすれば、心筋硬塞は減少し、糖尿病患者の死亡率は大幅に減少する」と、誰もが(糖尿病専門医がの意)当時は考えていましたし、この研究(米NIHの2008年雑誌掲載論文を指す)も、その大前提に立って行われた。それが、まったく逆の「厳格な血糖コントロールは、低血糖のリスクを高め、死亡率を上昇させる」というデータが示され、厳しい血糖コントロールに警鐘を鳴らす結果となった。」(P38-39)
「2010年に英紙ランセットに発表された英国カーディフ大カリー博士らの研究によれば、4.8万人の糖尿病患者のデータを解析し、HbA1c値と死亡率の相関を調べたところ、死亡率がもっとも低くなったのはHbA1cが7.5%で、6.4だと死亡率は52%上昇、11.0では79%上昇と報告された。」(p.40)
長生きするためには、HbA1cで7.5%程度をキープするほうがいい。(p.42)>
と書いていることだ。つまり糖尿病学会が推進してきた従来の「糖尿病治療法」には、「エビデンスがなかった」ことを問わず語りに告白している。
それよりも驚いたのは「参考文献」に江部康二、山田悟という「糖質制限食」推進論者の本はあるが、糖質、脂質、タンパク質が分解され、ATP分子の産生に至る生化学的プロセスの理解がないこと。ちゃんとした生化学とか生理学の本とか、代謝地図を参考にしていないことだ。
「HbA1cの生成は、食後の高血糖値の際に起こる」ことを認めながら、血糖値上昇を止める糖質制限食の意義をどう否定するのか興味があったが、ぜんぜん否定根拠が提出できていない。
江部先生の本も山田先生の本もベストセラーになったから、その反対を唱えるトンデモ本が出るのであろう。私はできるだけ反対論の本にも目を通し、参考にしたいと思っているが、この本はダメだ。著者は「糖質制限食を5年も続けると、重篤な合併症が出る」と脅しているから、面白い、5年は続けてみようと思う。
自己実験だから「倫理委員会」なんてものにかけなくてすむから、気が楽である。
本を買った「啓文社」で、もうひとつ驚いたのは、近藤誠の本が新書ベストセラーNo.1になっており、近藤本コーナーまでできていたことだ。近藤先生は「来年3月で慶応大学を辞めたら、医業はやらない」と宣言している。執筆活動に専念するようだが、これなら大丈夫だろう。
(写真1)
自宅の付近まで戻ったら、路傍にタヌキとおぼしき動物が横たわっていた。家内に車を停めてもらい、確かめに行った。カラスがもうたかっていた。(
写真2)
近づいてみると、前足と後ろ足をそろえて突っ張ったかたちで、路端の白線を枕に道路に直角に横たわっている。通行する車はこれを引かないように避けて通っている。手で触るとダニなどにたかられるおそれがあるので、靴先で腰のところを押して、白線の外側に線と平行になるように移動させた。(
写真3,
写真4)
ペニスが見えるのでオスであり、眼の周りが黒く、尻尾が太く短いので間違いなく「ニホンタヌキ」である。靴先の感覚では体がまだ軟らかく、見たところ外傷も出血もなかった。はじめ「死後硬直がないな、死んで1時間くらいか」と思ったが、間もなく市の「廃棄物回収車」が来て、係員が黒いビニールのゴミ袋を手にしてやって来たので、立ち去った。
帰宅してカメラの画像をパソコンに転送し、死体を動かす前(
写真3)と動かした後(
写真4)という、2種の写真を比較して、重要なことに気がついた。左前足ははじめ伸びていたが、移動後は首の方に曲がっている。つまり死後硬直はなく、タヌキが自分で動かしたのである。
夜行性のタヌキがなぜ昼間に出てきて、車にはねられたのかわからないが、このタヌキはまだ死んでおらず、仮死状態なのであろう。前にタヌキに似た外来動物アナグマが車にはねられ、鼻から血を出して路上に横たわっていた。夜だったのでよく見えず、車のトランクに入れて持ち帰り、檻に入れておいたら、翌朝元気になり、その日のうちに檻の柵をひろげて、脱走した。
タヌキは脳しんとうを起こすと、仮死状態になり、「死んだふり」をするとか「タヌキ寝入り」とかいわれる。
あのタヌキを市の回収車はどこにもって行くのか知らないが、途中、ゴミ袋の中でゴソゴソ動き出すかも知れない。
近くの家の庭や山際に卯の花が白い花を咲かせはじめた。ホトトギスはあちこちで鳴いている。
「うの花のにおう垣根に、時鳥(ほととぎす)早もき鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ…
…
さつき闇、蛍とびかい、水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて…」(佐々木信綱「夏は来ぬ」, 堀内敬三・井上武士編『日本唱歌集』, 岩波文庫より)
というわけで、国道の向こうの山際の小川まで、夜8時過ぎに懐中電灯をもって出かけました。マムシに咬まれると困るので、サンダルでなく、ちゃんと靴をはきました。
田圃の間の路は、カエルの大合唱でした。水路のそばで、ゲンジボタルが3匹ほど飛んでいるのを見かけました。ただ最近はイノシシの被害が多く、付近の農家がイノシシ除けに赤い強烈なランプを点滅させているので、目障りです。蛍は光の点滅に反応するので、例えば車のオレンジ色のハザードランプをつけておくと、蛍が寄って来ます。
色にかかわらず、点滅灯は蛍の生殖には有害なのです。
ISOのセッティングを3,200にしておいたので、イネにとまった蛍の発光は撮影できましたが、一匹だけでは絵になりません。
新聞に載っている見事なホタルの飛行写真は、やはり、あれはプロの腕だな、と思いました。
血糖値は昼食後1.5時間くらいだったので142mg/dl(正常範囲70~109)とやや高値。HbA1cは国際基準値5.9%(範囲4.6~6.2)とこれは同じ日の朝測定した「東広島医療センター」の値と一致した。(当たり前の話だが、一方は院内の生化学検査室の測定値。他方はFMLの測定値と検査所が違う。普通は測定誤差が出るものだ。)
というわけで糖尿病に関してはもうコントロールできているし、維持する自信もついた。
私は「糖質制限食」に効果があったと考えているが、帰りに本屋に寄り、岡本卓『本当は怖い<糖質制限食>』(祥伝社新書)というのを買った。家内と東広島市のココスで食事しながら重要な箇所に目を通した。食ったのはいつもの「ビーフハンバーグ、ソーセージ、チキンから揚げトリオにブロッコリーとポテト添え」で、生ビールも中ジョッキ1杯飲んだ。何しろ今日は暑かった。
驚いたのは<「血糖値を厳しくコントロールすれば、心筋硬塞は減少し、糖尿病患者の死亡率は大幅に減少する」と、誰もが(糖尿病専門医がの意)当時は考えていましたし、この研究(米NIHの2008年雑誌掲載論文を指す)も、その大前提に立って行われた。それが、まったく逆の「厳格な血糖コントロールは、低血糖のリスクを高め、死亡率を上昇させる」というデータが示され、厳しい血糖コントロールに警鐘を鳴らす結果となった。」(P38-39)
「2010年に英紙ランセットに発表された英国カーディフ大カリー博士らの研究によれば、4.8万人の糖尿病患者のデータを解析し、HbA1c値と死亡率の相関を調べたところ、死亡率がもっとも低くなったのはHbA1cが7.5%で、6.4だと死亡率は52%上昇、11.0では79%上昇と報告された。」(p.40)
長生きするためには、HbA1cで7.5%程度をキープするほうがいい。(p.42)>
と書いていることだ。つまり糖尿病学会が推進してきた従来の「糖尿病治療法」には、「エビデンスがなかった」ことを問わず語りに告白している。
それよりも驚いたのは「参考文献」に江部康二、山田悟という「糖質制限食」推進論者の本はあるが、糖質、脂質、タンパク質が分解され、ATP分子の産生に至る生化学的プロセスの理解がないこと。ちゃんとした生化学とか生理学の本とか、代謝地図を参考にしていないことだ。
「HbA1cの生成は、食後の高血糖値の際に起こる」ことを認めながら、血糖値上昇を止める糖質制限食の意義をどう否定するのか興味があったが、ぜんぜん否定根拠が提出できていない。
江部先生の本も山田先生の本もベストセラーになったから、その反対を唱えるトンデモ本が出るのであろう。私はできるだけ反対論の本にも目を通し、参考にしたいと思っているが、この本はダメだ。著者は「糖質制限食を5年も続けると、重篤な合併症が出る」と脅しているから、面白い、5年は続けてみようと思う。
自己実験だから「倫理委員会」なんてものにかけなくてすむから、気が楽である。
本を買った「啓文社」で、もうひとつ驚いたのは、近藤誠の本が新書ベストセラーNo.1になっており、近藤本コーナーまでできていたことだ。近藤先生は「来年3月で慶応大学を辞めたら、医業はやらない」と宣言している。執筆活動に専念するようだが、これなら大丈夫だろう。

自宅の付近まで戻ったら、路傍にタヌキとおぼしき動物が横たわっていた。家内に車を停めてもらい、確かめに行った。カラスがもうたかっていた。(

近づいてみると、前足と後ろ足をそろえて突っ張ったかたちで、路端の白線を枕に道路に直角に横たわっている。通行する車はこれを引かないように避けて通っている。手で触るとダニなどにたかられるおそれがあるので、靴先で腰のところを押して、白線の外側に線と平行になるように移動させた。(


ペニスが見えるのでオスであり、眼の周りが黒く、尻尾が太く短いので間違いなく「ニホンタヌキ」である。靴先の感覚では体がまだ軟らかく、見たところ外傷も出血もなかった。はじめ「死後硬直がないな、死んで1時間くらいか」と思ったが、間もなく市の「廃棄物回収車」が来て、係員が黒いビニールのゴミ袋を手にしてやって来たので、立ち去った。
帰宅してカメラの画像をパソコンに転送し、死体を動かす前(


夜行性のタヌキがなぜ昼間に出てきて、車にはねられたのかわからないが、このタヌキはまだ死んでおらず、仮死状態なのであろう。前にタヌキに似た外来動物アナグマが車にはねられ、鼻から血を出して路上に横たわっていた。夜だったのでよく見えず、車のトランクに入れて持ち帰り、檻に入れておいたら、翌朝元気になり、その日のうちに檻の柵をひろげて、脱走した。
タヌキは脳しんとうを起こすと、仮死状態になり、「死んだふり」をするとか「タヌキ寝入り」とかいわれる。
あのタヌキを市の回収車はどこにもって行くのか知らないが、途中、ゴミ袋の中でゴソゴソ動き出すかも知れない。
近くの家の庭や山際に卯の花が白い花を咲かせはじめた。ホトトギスはあちこちで鳴いている。
「うの花のにおう垣根に、時鳥(ほととぎす)早もき鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ…
…
さつき闇、蛍とびかい、水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて…」(佐々木信綱「夏は来ぬ」, 堀内敬三・井上武士編『日本唱歌集』, 岩波文庫より)
というわけで、国道の向こうの山際の小川まで、夜8時過ぎに懐中電灯をもって出かけました。マムシに咬まれると困るので、サンダルでなく、ちゃんと靴をはきました。
田圃の間の路は、カエルの大合唱でした。水路のそばで、ゲンジボタルが3匹ほど飛んでいるのを見かけました。ただ最近はイノシシの被害が多く、付近の農家がイノシシ除けに赤い強烈なランプを点滅させているので、目障りです。蛍は光の点滅に反応するので、例えば車のオレンジ色のハザードランプをつけておくと、蛍が寄って来ます。
色にかかわらず、点滅灯は蛍の生殖には有害なのです。
ISOのセッティングを3,200にしておいたので、イネにとまった蛍の発光は撮影できましたが、一匹だけでは絵になりません。
新聞に載っている見事なホタルの飛行写真は、やはり、あれはプロの腕だな、と思いました。
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