【電子ペーパー】またはE-インクが、マイクロカプセル技術を使用し、透明な球形カプセル内面の 片側に黒い塗料を、他の片側に光反射性の 白い塗料を塗ったものとは、理解できた。
いま、西田宗千佳「電子書籍革命の真実:未来の本、本のミライ」(エンターブレイン, 2010/12) をキンドル版で読んでいるが、基礎技術の説明に納得がいかない。
まずこの電子ブックの図(画面をデジカメで撮影=写真1)
だと、
1)文字はすべて「反射光」で見える、
2)マイクロカプセルは動かないで、内部にある 白と黒の微粒子が、カプセルの脇にある電極の+とーに応じて移動し、黒い粒子が上に行くと黒く、白い粒子が上に行くと白く見え、
と説明されている。つまりマイクロカプセルは動かず、内部の微粒子が動くというわけだ。
日本語WIKI「電子ペーパー」も同じ図を用いている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/電子ペーパー
これはキンドルの旧い版ではそうなのかも知れないが、
1)私のKindle Paper-whiteでは、文字は「透過光」でしか読めない。その代わり部屋が暗くても読める。タブレット下側にあるスイッチを切ると、反射光による壁紙が出てくる。
(これは西田本が出版された2010/12時点では、「反射光式Kindle」しか発売されおらず、「透過光式 Kindle-Paperwhite」は2012/11に日本発売、ということで謎が解けた。)
2)西田の説明についている図では、内盤の電荷が+/-となったときに、どうして 底部と天井部の、黒粒子と白粒子が 半分ずつに分かれる(真ん中のカプセル)のか、説明がつかない。もし黒粒子が マイナスの荷電をもち、白粒子が プラス荷電をもつとすれば、互いにくっつき合って一塊になるはずである。(これは今もよくわからない。英語WIKI「Electronic Paper」を見ると、私のいうように白と黒の両極をもつマイクロカプセルが表面電極と下層電極の間に、1層に並べられている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Electronic_paper
要するに電極の変化により、マイクロカプセルが回転するから「電気泳動方式」と呼んでいるのだろう。)
著者が無知だったのか、それとも過去2年間に新技術が登場したのか、よくわからない。
電極板の間に マイクロカプセルが置かれていて、その回転により 白と黒が出るのなら、納得できる。
そこで、まずテキスト画面をデジカメで最大限に接写してみた。これは画面が透過光で光っているから可能になる。(写真2)
かなり拡大してあるが、画面を見て「紙印刷でない」と気づくひとは、少ないだろう。
もしかすると マイクロカプセルが見えるかも知れないと、顕微鏡で覗いて見た。透過型顕微鏡だから、光源が使えないが、キンドル画面が発光しているので、覗ける。ステージの標本押さえをはずすと、ちょうどうまく、ステージに載った。接眼レンズX10、対物レンズX4=40倍で見ると、正焦点で「B」の字が写真3
のように見える。
(撮影はデジカメを接眼レンズにくっつけて、液晶画面で確認しつつ行った。
正焦点だと文字の端がぼやけて見えるだけだが、正焦点より 少しアンダーに焦点を合わすと、同じ「B」の黒い部分が 小さなカプセルの集合により 成り立っているのが見える。(写真4)
7倍のルーペで最大まで拡大した文字を覗くと、文字の端が黒い点の集合により形成されているのがわかる。
私の眼の解像度を0.1mmとすると、100ミクロン(μm)だから、カプセルの大きさは100/7=径14.3ミクロン以上ということになる。
実際の文字画面で「B」の縦棒の幅を計測すると(電子顕微鏡写真用のルーペを使用)、0.3mmある。300ミクロン(μm)だ。顕微鏡写真を見ると、ここに約15個のミクロカプセルが横に並んでいるから幅約20ミクロンということになる。粒子の品質にもバラツキがあるはずだから、およそ径14~20ミクロン(μm) のマイクロカプセルが、画面にびっしりと 埋め込まれているのであろう。
この電子本では、目次の各章タイトルに 縦の破線が引いてあって、この部分をタップすると すぐその章に飛べるようになっている。一種のハイパーテキストだ。これは3年後の現在では、もっと便利な電子本に進化しているだろう。
そんなわけで、「電子ペーパー」、「電子インキ」を勉強した一日でした。
いま、西田宗千佳「電子書籍革命の真実:未来の本、本のミライ」(エンターブレイン, 2010/12) をキンドル版で読んでいるが、基礎技術の説明に納得がいかない。
まずこの電子ブックの図(画面をデジカメで撮影=写真1)

1)文字はすべて「反射光」で見える、
2)マイクロカプセルは動かないで、内部にある 白と黒の微粒子が、カプセルの脇にある電極の+とーに応じて移動し、黒い粒子が上に行くと黒く、白い粒子が上に行くと白く見え、
と説明されている。つまりマイクロカプセルは動かず、内部の微粒子が動くというわけだ。
日本語WIKI「電子ペーパー」も同じ図を用いている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/電子ペーパー
これはキンドルの旧い版ではそうなのかも知れないが、
1)私のKindle Paper-whiteでは、文字は「透過光」でしか読めない。その代わり部屋が暗くても読める。タブレット下側にあるスイッチを切ると、反射光による壁紙が出てくる。
(これは西田本が出版された2010/12時点では、「反射光式Kindle」しか発売されおらず、「透過光式 Kindle-Paperwhite」は2012/11に日本発売、ということで謎が解けた。)
2)西田の説明についている図では、内盤の電荷が+/-となったときに、どうして 底部と天井部の、黒粒子と白粒子が 半分ずつに分かれる(真ん中のカプセル)のか、説明がつかない。もし黒粒子が マイナスの荷電をもち、白粒子が プラス荷電をもつとすれば、互いにくっつき合って一塊になるはずである。(これは今もよくわからない。英語WIKI「Electronic Paper」を見ると、私のいうように白と黒の両極をもつマイクロカプセルが表面電極と下層電極の間に、1層に並べられている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Electronic_paper
要するに電極の変化により、マイクロカプセルが回転するから「電気泳動方式」と呼んでいるのだろう。)
著者が無知だったのか、それとも過去2年間に新技術が登場したのか、よくわからない。
電極板の間に マイクロカプセルが置かれていて、その回転により 白と黒が出るのなら、納得できる。
そこで、まずテキスト画面をデジカメで最大限に接写してみた。これは画面が透過光で光っているから可能になる。(写真2)

かなり拡大してあるが、画面を見て「紙印刷でない」と気づくひとは、少ないだろう。
もしかすると マイクロカプセルが見えるかも知れないと、顕微鏡で覗いて見た。透過型顕微鏡だから、光源が使えないが、キンドル画面が発光しているので、覗ける。ステージの標本押さえをはずすと、ちょうどうまく、ステージに載った。接眼レンズX10、対物レンズX4=40倍で見ると、正焦点で「B」の字が写真3

(撮影はデジカメを接眼レンズにくっつけて、液晶画面で確認しつつ行った。
正焦点だと文字の端がぼやけて見えるだけだが、正焦点より 少しアンダーに焦点を合わすと、同じ「B」の黒い部分が 小さなカプセルの集合により 成り立っているのが見える。(写真4)

私の眼の解像度を0.1mmとすると、100ミクロン(μm)だから、カプセルの大きさは100/7=径14.3ミクロン以上ということになる。
実際の文字画面で「B」の縦棒の幅を計測すると(電子顕微鏡写真用のルーペを使用)、0.3mmある。300ミクロン(μm)だ。顕微鏡写真を見ると、ここに約15個のミクロカプセルが横に並んでいるから幅約20ミクロンということになる。粒子の品質にもバラツキがあるはずだから、およそ径14~20ミクロン(μm) のマイクロカプセルが、画面にびっしりと 埋め込まれているのであろう。
この電子本では、目次の各章タイトルに 縦の破線が引いてあって、この部分をタップすると すぐその章に飛べるようになっている。一種のハイパーテキストだ。これは3年後の現在では、もっと便利な電子本に進化しているだろう。
そんなわけで、「電子ペーパー」、「電子インキ」を勉強した一日でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます