この恋は、裸眼の距離で始まった。
ちょっぴり奥手な中学生男子の小村くんは、めがねをかけた隣の席の女の子、三重さんのことが好きである。
「その分厚いレンズ越しでいい。三重さんのきれいな目に見つめられてみたい」
不思議な魅力を持つ三重さんに惹かれつつも、話しかけることさえできないまま日々を過ごしていた。
そんな三重さんはいつもめがねを忘れてしまうド天然女子。クラス替えから3日。隣の席になった小村くんは、困っている三重さんをサポートしようと奮闘するが、そんな想いとは裏腹に一生懸命何かを見ようとする三重さんとの距離が近すぎてドキドキが止まらず・・!?
めがねを忘れた女の子と「ゼロ距離」から始まるムズキュン純真ラブコメディが始まる!
(俺には…気になる子がいる)
(俺は…いつもその子のことを)
(その子のことを…頭の中で)
(頭の中で…いつも想像している)
(三重さん)
『フフッ…』
(俺は…その子のことが…俺はその子のことが)
(俺は…その子が好きだ)
CGで描かれるこのアニメ。オープニングアバンの朝の登校シーンから、独特なカメラワークと流れるような視点移動が視聴者の距離感をも狂わせる。その圧倒的とも言える作風は、知る人には一見して、アニメ制作会社GoHandsの作品だと判定できるみたいです。
作画も制作スタッフの相当な拘りを感じる事が出来るのですが、キャラクターたちの表情や仕草などにも妥協を許さない描写が素敵です。特にヒロイン・三重さんのファサ~とした髪の毛。製作陣がこれでもか!と視聴者に強烈なインパクトを与えてくれる。この会社には、もぅ髪の毛フェチしかおらんやろ!と言いたくなるほどに。
更に「めがねっ子属性」の頂点を掴み取ろうとする心意気も感じます。
個人的には“めがねっ子”と言えば栗山未来ちゃん(境界の彼方)になるのですが、北白川たまこちゃん(たまこまーけっと)も存外、似合っていると思いつつ…。しかし、このアニメの三重さんも負けず劣らずのめがねっ子です。いや、実に魅力的なキャラクターに描かれていると感じます。
そんな思わず守りたくなるヒロイン・三重さんのCVを担当するのは若山詩音さん。井上たきな(リコリス・リコイル)役でも人気を博した注目株ですね。
キャラクターの造形もさることながら、めがねを主題に展開される全13話も中だるみする事無く、ストーリーが練り上げられています。そして主人公・小村くんの評価がお話の中で散りばめられているのですが、それらを伏線として、最終回のラストシーンで見事に回収すると言う、何とも爽やかな終わり方。
※↑上記文章は一体、何が言いたいねん?と思われている方。是非、このアニメを視聴してみてください。と言う事です。
OPテーマはあくまでも個人的な感覚なのですが、「神様になった日」や「Charlotte」を思い出してしまいます。楽曲が似ている訳でもないのですけどね。ホント、理由を聞かれても自分でも解らないのですけどね。
EDテーマは耳に覚えのある曲調です。「お隣の天使様・・・」のOPテーマを担当したオーイシマサヨシ氏による特徴のあるメロディは思わずスキップもしたくなる気分になりますね。
めがねを忘れて眉間にしわを寄せる睨み顔も、眼鏡越しに目をパチリと見開いた表情も、そのすべてが可愛い三重さん。初恋未満なラブコメアニメは数あれど、このアニメは特に見入りやすい作品だと感じます。