京都アニメーションが誇るオリジナルアニメ「たまこまーけっと」___
その優しく温かみのある作品は10年を過ぎても尚、根強い人気を博しています。メインヒロイン・北白川たまこたちが暮らす“うさぎ山商店街”のモデルとなった「枡形商店街」には決して多くは無いけれど、物語りの魅力に惹かれて訪ねてくるアニメファンの姿は絶えることないようです。
しかし、時は移ろうもの…
アニメに登場した背景や舞台などは時が経てば変わりゆくものです。舞台めぐりをしていると、時にはそんな変化に戸惑う事も少なくないでしょう。そして、この桝形商店街にも大きな時代の流れを感じる出来事がありました。
昨年(2023年)、10月末___
数多のアニメファンの来訪を手厚く歓迎し続け、「たまこま交流ノート」の管理もしていただいていた「鮮魚・さが喜」さんが高齢を理由に閉店することになったのです。「たまこまノート」の管理は「セルフ岸本屋」さんが引き継いでもらえたようなのですが、「さが喜」さん閉店のショックは大きかったです。自分にとって、この商店街から始まった「舞台めぐり・舞台訪問」。何度となく訪ねるうちにいつしか“ただいま”と思えるような“うさぎ山商店街”になっていたのです。自分にとってこの商店街はフランチャイズ。いつの間にか「さが喜」さんの存在は、精神的支柱となっていました。
そして、凡そ1年が経とうとした今年(2024年)8月。五山の送り火となる16日に立ち寄ったところ、何と!屋号「さが喜」をそのままに焼き肉店として復活している事を知ったのです。この時は昼間休業時間帯でお邪魔する事は出来なかったのですが今回、やっと訪ねる事が出来た次第です。
暑い、暑い!時は9月17日。真夏の陽射しとは違うものの、日陰に入れば少しは暑さも凌げるだろうと…大間違いの自分です。京都独特の蒸し暑さ、照り付ける太陽。間違いなく、この日も猛暑日だと感じさせます。今回の目的地は“うさぎ山商店街”の「さが喜」さん。でも、その前に自分は三条駅で下車します。
三条通りを暑さに抗いながら歩くこと、ひと駅。東山の「あるぺんrose」さんに立ち寄りです。
午前9時半ごろ。少しパンを食べたくなったのでお邪魔しちゃいました。お客さんの隙間時間かなぁ~と思っていたのですが、とんでもない。入れ替わり立ち替わりの盛況ぶりです。スタッフさんの自分を見る視線が≪ハッキリ≫しているように感じます。(それとも自意識過剰か…)
直線的に「久美葉」テーブルに案内された自分は「パンを3つとキャラメルフロート」を注文です。
やはり、店内焼き上げのパンは美味しいです。午前なら「パンを単品」で。午後なら「スパゲティ類」の注文でパン2つ付きが嬉しいですね。
交流ノートも書き込みが続いています。拝見するのが楽しいです。
さて。次はいつ頃、お邪魔できるかな。「さが喜」さんに行くにはまだ少し、時間が有るので、東山から出町柳まで歩くことにした自分です。結果、キャラメルフロートの水分も一気に汗となって蒸発してしまいましたが…
歩くこと小一時間。桝形商店街に向かう前に自分は出町橋の下で小休止です。持参したペットボトル(スポーツ飲料)は大正解でした。「ふたば」さんには既に、列が形成されはじめていました。
11時30分の開店から15分遅れの45分ごろに「さが喜」さんの扉を開けた自分です。
今回はランチタイムメニューから「三種盛り焼肉ランチ」をオーダー。お昼時で既に、体力を消耗していた自分には堪らないセットメニューでした。
赤が印象的なお店の名刺を頂いたところ、裏面記載のお名前を知り尋ねてみました。先代「鮮魚さが喜」さんと同じ苗字。何と、息子さんだったのです。なんかもぅ、泣きそうなくらい嬉しかったです。
ロケ地を訪ね、その舞台となった所を巡っていると、「舞妓さんちのまかないさん」では、その台所のモデルとなった店舗(宿泊施設)が取り壊され、時間貸しの駐車場となっていたり、「響け!ユーフォニアム」では高坂麗奈が孤高のトランペットを響かせた天ケ瀬ダムの橋が場所を変えて架け替えられたり、と時の流れの儚さを感じる事も多いのですが、こうして業態を変え、人も代わっても屋号が残る嬉しさは言葉に言い尽くしがたいものがあります。
この日は忙しそうにしておられ、あまり話せなかったのですが、次は少しお話が出来ると良いなと思います。
お店を出た自分は「たまこま交流ノート」に書き込みし、セルフ岸本屋さんで「たまこまTシャツ」を、鳥扇さんでカラアゲを購入。カラアゲは、いつもは鴨川河畔でいただくのですが、今回は流石に食べれません。持ち帰って夕食に添えることにしました。
“ただいま。うさぎ山商店街___”
懐かしくも安らげる空気感。そして新たに“帰れる場所”を与えてくれた「焼肉さが喜」さんに感謝です。
桝形商店街では「有頂天家族10周年記念スタンプラリー」のリーフレット。はて?自分にチャレンジする余裕はあるのだろうか…
叡山電鉄出町柳駅には「まんがタイムきらら展FINAL」(東京凱旋展)のチラシ。6年もの歳月をかけた全国巡回展が東京に凱旋します。表紙を飾るキャラクター達も数えきれないほど増えましたね。きららジャンプも壮観です。
そして…
『小山内さん、どうしたの』
「小鳩くん、これを見て」
『えっと…地図だね。でもスィーツセレクション夏はもう終わった筈だよね』
「ううん、違うの。これは小山内スィーツセレクションイン京都、編なの」
「だけど私、土地勘が無いから困っているの。だから小鳩くんが」
≪そっ閉じ≫
「一緒に行ってくれないの?」
小山内さんが泣いて喜びそうな「叡山電車スィーツマップ」。小鳩君の胃が心配ですね。