
朝、目を覚ましそそくさと朝食を済ませ、お弁当を用意し家を出る。親はいない、お金もない、趣味もない、友達と呼べる人も将来の目標もない。「ないないづくし」の女子高生「小熊」。そんな彼女がたまたま立ち寄った、とあるバイクショップで出逢ったのは古びた1台の中古バイク。後に、小熊の生活を一変させる「スーパーカブ」だった。
《山梨県北杜市。中央本線の日野春駅から伸びる下り坂は甲州街道を越えると緩い上りになる》




《親はいない。お金もない。趣味もないし友達と呼べる人も将来の目標もない》




《そう。私は…》




何?この背景作画。気合入ってますね。
淡い色使い。夜明けのシーンだけかと思ったら、全体的に薄めの色調。これが小熊ちゃんの感情の変化と共に色づく世界に変わっていくのですね。(すごい!)








抑揚無少なく、淡々と進んでいくストーリー。だけど、それがとても見やすい。
帰宅して駐輪場にバイクと止める小熊ちゃん。宝物を初めて手に入れた時の様に何度も見入ってしまう。誰しもが一度は経験した事のある感覚ですね。愛おしいバイクを眺める小熊ちゃんの笑顔が実に可愛い。何とも言えない笑顔がどうにも堪らなく、可愛い。













「ゆるキャンΔ」や「のんのんびより」とは違う穏やかで美しい自然と街の風景。
OPテーマは、耳に聞き覚えのあるメロディ。作詞作曲がnano.RIPEさん?
EDテーマは、ZAQさんが作詞を担当。










さて…。
モノクロームな生活を送っていた女子高生と世界最高峰のバイクが紡ぐ物語り。後半戦はどのように進展していくのかな。少しアツい青春系?それとも、ほのぼの日常系?ちょっと想像がつきませんね。

だからこそ!
新鮮に感じるこの世界観。引き込まれずには居られません。
ぼくが高校生の頃に乗っていたホンダモンキーはカブと同じエンジンで、音を聞くとキック始動の感触まで思い出してしまいます。ヘルメットホルダーも同じで懐かしくなります。
主人公の喜怒哀楽が少なく淡々と進む感じや、劇伴のピアノがまた良いです。
それにしても修学旅行先にバイクで行ったらキーごと没収でしょうし、自由行動の日に制服で二人乗りなんてしたら停学一ヶ月でしょうか…(笑)
入学早々くわえタバコで校門をくぐるようなアウトローぶりが実に面白く、視聴者のひとりとして見守って行きたいです。
不思議なのは主人公が「わたしは小熊、16歳」とモノローグで語ったり、周囲が名前を呼んだりしないことです。意図的にやっているのでしょうが、それも面白いです。
今季アニメの中でも結構、評判の良いアニメのようですね。一見、大人しそうな女子高生がスーパーカブと出会い、日常が変化していく___どことなく視聴者も共感できる内容がある作品なのかも知れませんね。
小熊ちゃんの笑顔。ついつい応援したくなる笑顔だと感じます。