畳一畳もない檻の中にぼくは、
今年の二月から閉じこめられいます。
部屋の外に出るときは、人目につかない
厚手の布製のズックに押し込められ
隣近所の目にさらされないように
朝早くとか夜暗くなってから、
出かけます。
一度電車に乗っているとき周り
の人に助けを求めようとしたときなど
布の上からこづかれました。
もちろん部屋の中では首輪をはめられ
百円ショップで買ってきたお皿でまるで家畜の餌の
ように食事を食べさせられます。
こんな生活が五ヶ月も続いて私は、どうして
生きていけばいいのでしょう。
そもそもぼくが生まれたときお母さんの顔
をかろうじて覚えているのですが1ヶ月もしない
うちにヤンキーズのキャッブを被った若作りの
おじさんの車に乗せられお母さんと別れた日、
最後にお母さんがぼくの手首を噛んだ糸を
引くような痛さと泣き叫ぶ濡れた瞳だけは鮮烈
に覚えいてます。
ああ。いま部屋のカーテンを開ける音がしました。
あいつが来た。じゃ、又。さよなら!

今年の二月から閉じこめられいます。
部屋の外に出るときは、人目につかない
厚手の布製のズックに押し込められ
隣近所の目にさらされないように
朝早くとか夜暗くなってから、
出かけます。
一度電車に乗っているとき周り
の人に助けを求めようとしたときなど
布の上からこづかれました。
もちろん部屋の中では首輪をはめられ
百円ショップで買ってきたお皿でまるで家畜の餌の
ように食事を食べさせられます。
こんな生活が五ヶ月も続いて私は、どうして
生きていけばいいのでしょう。
そもそもぼくが生まれたときお母さんの顔
をかろうじて覚えているのですが1ヶ月もしない
うちにヤンキーズのキャッブを被った若作りの
おじさんの車に乗せられお母さんと別れた日、
最後にお母さんがぼくの手首を噛んだ糸を
引くような痛さと泣き叫ぶ濡れた瞳だけは鮮烈
に覚えいてます。
ああ。いま部屋のカーテンを開ける音がしました。
あいつが来た。じゃ、又。さよなら!

