私は若い頃はオートバイに乗っていた。
真面目すぎた高校時代にはオートバイは不良の乗り物だと
決め付けてきたが、田舎の大学に入り移動に楽だからと
原付免許を取って以降、オートバイに乗るようになり
80ccから250ccまでいろいろなオートバイに乗ってきた。
大学生の頃のこと。
警察署の前にある信号で信号待ちをしていたら、
ひとりの警察官が警察署から出てきて、
私に向かって手招きをしている。
私は「なにか違反でも犯したのだろうか?」と考えながら
警察官に促されるままにオートバイを警察署に止め、
警察署の中に入り、応接室の椅子に座らされた。
すると警察官は私に向かってこう言った。
「この花を生けてくれているのは、君だろう」
と言って、コーヒーを淹れて下さった。
当時の私は華道部に所属し、毎週自分が生けた御花を
そのまま処分するのはもったいないと、
先輩の勧めで警察署の待合室に展示していたのだ。
ちなみに高校時代は近くの公民館で茶道を習っていたこともある。
両親が共に茶道も華道もしていた影響もあって興味があり
私も習うことにしたが、華道についてはセンスがなく
ナチュラリストの私には、師匠が言う
「一番きれいな時期にその花を切って生ける」ことよりも
野山に自然に花々が咲き誇り、そして枯れていくことの方が
自然で美しいという価値観は受け入れられず
大学卒業以降は花を生けたことはない。
今にして思えば、警察官と言えども信号待ちをしている私を
手招きをして警察署に招き入れ、コーヒーを淹れるなんて
到底考えられないことでコンプライアンス違反になりかねないが
長閑な田舎の町の警察署での出来事であり、
今にしてみれば懐かしい思い出である。
真面目すぎた高校時代にはオートバイは不良の乗り物だと
決め付けてきたが、田舎の大学に入り移動に楽だからと
原付免許を取って以降、オートバイに乗るようになり
80ccから250ccまでいろいろなオートバイに乗ってきた。
大学生の頃のこと。
警察署の前にある信号で信号待ちをしていたら、
ひとりの警察官が警察署から出てきて、
私に向かって手招きをしている。
私は「なにか違反でも犯したのだろうか?」と考えながら
警察官に促されるままにオートバイを警察署に止め、
警察署の中に入り、応接室の椅子に座らされた。
すると警察官は私に向かってこう言った。
「この花を生けてくれているのは、君だろう」
と言って、コーヒーを淹れて下さった。
当時の私は華道部に所属し、毎週自分が生けた御花を
そのまま処分するのはもったいないと、
先輩の勧めで警察署の待合室に展示していたのだ。
ちなみに高校時代は近くの公民館で茶道を習っていたこともある。
両親が共に茶道も華道もしていた影響もあって興味があり
私も習うことにしたが、華道についてはセンスがなく
ナチュラリストの私には、師匠が言う
「一番きれいな時期にその花を切って生ける」ことよりも
野山に自然に花々が咲き誇り、そして枯れていくことの方が
自然で美しいという価値観は受け入れられず
大学卒業以降は花を生けたことはない。
今にして思えば、警察官と言えども信号待ちをしている私を
手招きをして警察署に招き入れ、コーヒーを淹れるなんて
到底考えられないことでコンプライアンス違反になりかねないが
長閑な田舎の町の警察署での出来事であり、
今にしてみれば懐かしい思い出である。