まじ卍

生活の中で気が付いたことを書いています。

障がい

2023-11-14 | 受け止め方
私が学生時代、障がい者福祉輪を学んだことが人生に於いて大きく影響している
ことは、これまでも書いてきたことだが
最も衝撃を受けた考え方がある。

当時私が学んでいた聴覚障がいについて先生からこんな質問を受けた。
ある手術を受けたら完全に障がいが無くなる。そんな手術を受けるべきか?
というもので、当時はまだ人工内耳の手術が始まる前のこと。
私はすかさず、そんな手術があれば受けるべきと答えたが
答えは「まちがい」。どうしてだろうと思っていると、
その考え方は、健常者が〇、障がい者は✖、という考え方によるからだ。
正に目からウロコが落ちるほどに驚いたことだったが
それから価値観を変えていく中で人工内耳の手術の成功には
複雑な思いをしたのを覚えている。
この考え方は、かつてNHKの『バリバラ』でも特集されており、
ある木の実を食べたら脳性まひが無くなると言われて木の実を採りに行くが
いよいよ口に入れる際に思い悩み、最後には捨ててしまう。

そこには障がいがあることはダメなことであり、障がいが無くなることが正しいと
される優生思想があり、かつては障がいのある人から生殖機能を取ったり、
座敷牢に隠した歴史もあり、私の学生時代にも座敷牢の話を耳にした。
障がいが病気ではなく、恥ずかしいことでもないし、
障がいがあってもふつうに生きる権利があるという考え方も十分理解できるが
障がいは軽い方が良く、人工内耳の手術を受けて助かる人も居る。
私自身にも障がいがあり、その障がいによりイジメも経験したし
障がいを恨んだ時期もあるが、そのおかげで反骨精神が生まれ
障がいを乗り越えていく中で身に付いたアイテム(特性)もあり
痛みで辛い時もあれば、むしろ感謝している面もある。

話は変わるが、自分自身の醜さを苦にして自死を選ぶ人がいる。
「人間は見た目じゃない」と言われるけれど、「人は見た目が9割」という
本もあり、見た目に強いコンプレックスを抱く人は少なくない。
妻の魅力を感じる部分が、妻にとってのコンプレックスな部分のこともある。
親にもらった身体にメスを入れることに否定的な人もあるが
自死を選ばなければならないほどに悩むくらいなら手術も選択肢にすべきで
さまざまな価値観があるけれど、それぞれがいきいきして暮らせることが大切で
「人が幸せに生きる」生き方を選んでいけばいいのだと思う。