来月公開予定の宇宙戦艦ヤマト2199 第五章では、ヤマトとガミラス双方で内紛(叛乱)が発生することが示唆されています。
既に公開されている第五章のあらすじやPVからすると、ヤマト艦内での叛乱の原因は『ヤマト計画の実現性』に起因しているようです。
また、これまでのストーリーでも『ヤマト計画』の対になる計画として『イズモ計画』が挙げられていました。
最近の当ブログ記事でのコメントのやり取りから、第五章公開前に少し頭の中を整理したくなったので、ちょっと文章にしみてます。
『ヤマト計画』:イスカンダル往還によるコスモ・リバースシステムの回収→汚染された地球環境の回復。
『イズモ計画』:地球脱出計画→“種”としての人類の保存と延命。
現在までの公開情報から両計画を簡潔に記すと、以上のようになるでしょうか。
また、作中で示唆されている両計画にまつわる情報を羅列してみます。
・『イズモ計画』は『ヤマト計画』より前に存在していた。
・『ヤマト計画』の採用によって『イズモ計画』は廃棄された。
・『イズモ計画』『ヤマト計画』それぞれに推進派が存在する。
この両計画、妥当性を考えた場合、どちらが現実的でしょう?
良くも悪くも我々のような古参ヤマトファンは『ヤマトがイスカンダルへ向かう』という状況を半ばDNAレベルで(w)肯定するようできています(ヲイ)
ですが、一歩退いて客観的に眺めた場合、ヤマト計画の危うさと不確実性は疑うべくもありません。
ここでの不確実性とは、イスカンダルの存在やスターシャメッセージの真贋ではなく、ヤマト計画完遂後の地球の状況です。
それを御説明する為に、オリジナル版のヤマトを例としてみます。
オリジナル版では、ヤマトはガミラス本星を殲滅し、帰路にはガミラス帝国元首まで倒し、地球に帰還しました。
そしてコスモクリーナーで地球環境を改善し、地球を復興します。
地球を滅亡寸前に追い込んでいたガミラスは本星を無茶苦茶にされた挙句、元首まで一時的に失って大混乱に陥ったのは間違いなく、故に地球がある程度の復興を遂げるまで復讐の牙が向けられることはありませんでした。
しかしそれは、イスカンダルとガミラスが近傍に存在したが故に発生した僥倖、偶然に過ぎません。
では、もしイスカンダルとガミラス本星が近傍に存在していなければ、どうなったでしょう?
仮に、そうした状況でヤマトがイスカンダルからコスモクリーナーを受け取って地球に帰還したとします。
その場合、本星にも元首にも全く被害を受けていないガミラスが地球侵攻を止めるとは考えにくいです。
むしろ、地球が立ち直る気配を見せたりすれば、一層激しい侵攻を呼び込む可能性の方が高いと思われます。
当然、たとえヤマトが存在したとしても、所詮は一隻の軍艦に過ぎず、ガミラス主力艦隊が千隻単位で押し寄せれば、国力でも軍事力でも科学力でも圧倒的に劣る地球が滅ぶのは常識的に見て確実です(いやまぁ、ヤマト世界では必ずしも常識では推し量れない事象が起こるのですがw)
えーーー、つまりオリジナル版ヤマト第一作が気持ちよくストーリーを完結できたのは、イスカンダルとガミラスが近傍に存在し、ヤマトがそれに大ダメージを与えることに成功したことが大きな要因になっています。
しかし、ヤマトが地球を発つにあたって、地球人はイスカンダルとガミラスが近傍に存在することを知りませんでした。
そして今のところ、その状況は『宇宙戦艦ヤマト2199』でも同じに思えます。
第四章までを観る限り、2199のヤマトに託された使命は、コスモ・リバースシステムを地球に持ち帰り、地球環境を回復させることとしか(今のところは)説明されていません。
しかし、仮にそれに成功したとしても、先に申し上げたような経過を辿れば、地球の敗北と滅亡が確実なのはオリジナル版でも2199でも同様に思えます。
人類が直面している最大の危機は『ガミラスの攻撃』であって、『敵性植物による地球の汚染』はそれによって発生した二次的被害に過ぎないからです。
二次的被害をいくら回避・解消しても、根本(ガミラスの攻撃)を取り除かなければ、いつまで経っても危機は解決されないことは言うまでもありません。
それならば、ある程度の地球人類をどこかに逃がす『イズモ計画』の方が、現実性と蓋然性が高いように感じるのですが、如何でしょうか?
もちろん、『イズモ計画』にも問題は多々あります。
・大遠距離探査が可能なのはヤマト一隻という状況で、人類が避難可能な場所を簡単に見つけられるのか?
・仮に避難地が見つかったとしても、ヤマト一隻でどれ程の人類が避難させられるのか?その数は“種”を存続させ得る最低数に届くのか?
・ガミラスに避難地が発見されてしまえば、今度こそ終わりではないのか?
数え上げればキリがありませんが、それでも種としての地球人類の生存確率は最低限確保できる気がします。
正直、私には何故『イズモ計画』が破棄され、より不確実性が高いと思われる『ヤマト計画』が実施に移されたのかが理解できません。
地球環境さえ改善すれば、ガミラスを打ち払えると考えるのはあまりに能天気な考えの気がするからです。
オリジナル版ならまだ多少分ります。
オリジナル版には『波動コア』のような自給不能アイテムが存在しないので、地球環境と共に工業力も復活してくれば、波動エンジン搭載艦をある程度量産でき、地球防衛の目処も限定的ながら立てられるかもしれません。
でも、2199では『波動コア』の縛り故に、その目処すら立てられないでしょう。
何やら随分と長くなってしまいましたが、私の中の結論(いや、願望か?w)は、為政者たちが『ヤマト計画』にGOが出す上で決定打となったファクターが、コスモ・リバースシステムの供与以外に最低もう一つくらいあるんじゃないか?ということです。
そのファクターは『イズモ計画』を吹き飛ばすほどのインパクトを持ち、更にガミラスの脅威を根本から除去できるほどのものでないと話の辻褄が合わない気がします。
しかも、乗員へのヤマト計画発表時にも公けにできない後ろ暗い(?)部分まで持っている・・・・・・。
残念ながら、私はそれに見合うようなファクターを思いつくことはできませんでしたが(^_^;)
はてさて、皆さまはどうお考えになられますでしょうか???
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お浚い&追加です。
移民するまでのリスク
・移住先の発見にかかる時間
ヤマトⅢの時より太陽系外の情報の少なさ。
・移住先の発見にかかる時間に起因する情勢不安
ヤマトですら不安からの反乱が起こる、エリートは弱いw。
・他勢力との遭遇
居るかどうか判りませんがボラーやディンギル等。
・移民船の事故等のトラブル
移民できた場合のリスク
・移住先が再発見される
ヤマトⅢでガミラス残党からあの領宙になるのに2年足らずですし、ワープ自体トレース出来る様ですし。
・初期調査で判明しなかった風土病
・移民時の一時的な生活水準の低下とそれに起因する情勢不安
さらにMJさんの記事で思いついだしたのが移民人数ですね、うっかりしてました。
>『ヤマト計画』にGOが出す上で決定打となったファクター
幾つか思い浮かんだのは
楽観的要因
・コスモ・リバースシステム以外、特に『波動コア』の技術供与を受けるもしくは盗む(MJさんの記事にある後ろ暗い部分その①)
地球では可能な限り波動エンジン搭載艦を建造している(もちろん動きはしない)。
・成功度の見積もりの甘さ
新見の発言通りガミラスは銀河系内でありイスカンダルへは比較的妨害無しで進めると判断、及び『イズモ計画』より成功率が高いと判断(ちょっと弱いなぁ)。
後ろ暗い部分的要因
・イスカンダル又は他の星へ移民
『ヤマト計画』は脱出者選定等の不満からの世界的暴動などを避ける為の方便で『ヤマト計画』自体が『イズモ計画』(女性搭乗員の多さはこれが起因?)
恐らくヤマトがイスカンダルへ辿り着く(帰還の可能性は除外)のが一番可能性が高いと判断したので芹沢虎鉄も表立った反対や妨害はしなかったのではなかろうか。
私が移民否定派なのはDNAレベル(w)ではありません、他の作品(移民や長期宇宙航行等)に影響されている所が大きいですね、
マクロス7やF、古い所ではイデオンやギャラクティカ等世界は違っても2199時の地球を取巻く状況や技術的な問題などと比較して考えると"種としての地球人類の生存確率は最低限確保できる"という考えにいたらないのですよ、こまったちゃんです。
本当に現実的に考えるなら一番可能性が高いのは"従属"になるのでしょうね(;△;)。
さつま重工ワールドの話ですがw
各国の脱出船が破壊された状況で、国連首脳陣が出した結論が全か無の選択と思います。
イズモ計画=日本人の種の保存用の脱出計画
ヤマト計画=全人類を可能な限り救済
日本政府としては、各国の支援と期待を背負ったので、表向きにはヤマト計画に移行せざるをえなかったと思います。
で、内部のゴチャゴチャが発生したと。
もしかしたら、両計画共に絶望視されていたのかもしれません。脱出しても、生存可能域が見つからず、途中で撃破される可能性大でしょうし。
波動コアは、最高であと二つは存在するので、そのまま使用は無理として、後々の解析にて実用化に至ると。
キリシマ再出撃は、火星の波動コア探しだったらしいです。
難しい問題ですねf^_^;
「計画」そのものの「疑問点」は、ヤマト乗艦前から薄々感じていたのではないかな~ まして、ガミラスとの戦闘で仲間が次々と犠牲になっていくありさまを見れば、反乱者が出てきてもおかしくない…
まぁ今回は首謀者が「島」?
ってのが、気になるけどね…
大5章前に一からお復習してみるのもよろしかろう…(((^_^;)
自分で振っておいてなんですが、このネタは書けば書くほど、考えれば考えるほど、ズブズブと深みにはまっていく気がします(^▽^;)
2199は、戦端を開いたのが地球であるってことが既に判明しているので、ドス黒いのも有りなんですよね。
故に考えれば考えるほど、ある意味恐ろしい( ̄Д ̄;;
波動コア・・・・・・これ絶対、出渕監督が後で勝手に続編を作らせないように仕込んだトロイの木馬の気がするなぁw
抜け道はありそうな気も
1.ミレーネル女史は波動コアの事を当然のように知っていた。
2.ガミラスがイスカンダルの救済?を受けていたのなら、波動コアが有り得る事。
3.次元波動機関に波動コアが必須だとすると、ゲシュタム機関にもゲシュタムコアが存在し得る事。
となると、妄想製作も充分可能かと。
鹵獲艦等々の波動コアがありますよね。
材料のイスカンダリウム、ガミラシウムの違いで、効率の差はあるでしょうが。
妄想ヲヤジの独り言でしたw
性悪、、、いやいやw、、、お嬢さんは、確かにコアの存在を御存じでしたものね(^^;)
ヤマトとガミラス艦の個艦性能を比べると、ガミラスの波動コア(ゲシュタムコア?)はイスカンダル製に比べると単体性能では劣る雰囲気ですよね。
その分、コストパフォーマンスは100倍くらいガミラス製の方が優れていそうですけどw
既に地球を防衛できる有力な艦隊が存在せず、まして移民船に随伴させられる艦艇もない状態で、移民可能な星の調査が可能でしょうか?
先に戦端を開いたのが地球側なのですから、単独航行する調査船や移民船はガミラスの格好の標的です。
幸か不幸か波動コアによって唯一ガミラスの艦艇に対抗できるヤマトが完成し、イスカンダルに行ければコスモリバースシステムの提供が受けられ、環境の回復が望めるという「ヤマト計画」と、前述したように成果が望めない「イズモ計画」を天秤にかけてみれば、「ヤマト計画」の方が僅かに希望がありませんか?
「ヤマト計画」に傾く理由を挙げます。
両計画ともに、期限は1年、失敗すれば地球滅亡。
完成したヤマトで「イズモ計画」を実行しても、一年後には地球自体は生存不能の星となりますが、この間に何隻の移民船が建造できるのか不明ですし、併せてガミラスの攻撃は続きます。
「ヤマト計画」を実行し、イスカンダルまで往復できればガミラスを壊滅させなくてもコスモリバースシステムで人類の生存期間を延ばすことができますし、イスカンダルのオーバーテクノロジーをフィードバックした防衛艦隊の再建を図る事もできます。
劇中でもヤマトのエンジン始動に地球上のエネルギーを集めねばならないほど物資等は底を尽きかけています。
この状況で移民船の大量建造ができるならヤマトの完成を待つまでもなく、ドンドン脱出していることでしょう、ガミラス艦隊に遭遇すれば殲滅の憂き目でしょうが・・・。
以上の事から、一年前までは「イズモ計画」しか選択肢はありませんでしたが、イスカンダルの使者が来て可能性を見出した以上、「ヤマト計画」にシフトするのが自然に感じますが如何でしょうか。
乱文すみませんでした。
langleyさんの見解、大変興味深く拝見させていただきました(^o^)
基本的な考えに異論はありません。
一点だけ私の考えと違うところがあるとすれば、移民船についてでしょうか。
私が思うに、『イズモ計画』における移民船は実質的にヤマト一隻のみと考えています。
その理由もまたlangleyさんの御指摘の通りです。
なので『イズモ計画』は、残存する何億という地球人類を脱出させるというよりも、徹底的に選別した数千・数万ほどをか細い人類の命脈とする計画だと思っています。
早々に移民可能な星が見つかればヤマトで可能な限りピストン輸送するでしょうし、最悪の最悪はヤマトのみを箱舟として、その乗員千人足らずを最後の人類としてまうことすら考慮されているかもしれません。
はたしてその程度の人数で人類が命脈を繋いでいけるかは謎ですが・・・・・・。
その可能性と、ヤマトがイスカンダルからコスモリバースシステムを持って帰還し、更に地球と戦力を回復させ、ガミラスを追っ払う可能性・・・・・・。
両者の可能性を考えると、やはり後者は相当ハードルが高く、簡単には決断できない気がします。
そのハードルを飛び越えるファクターがコスモリバースシステム以外にも何かあるというのが私の考えです(^o^)