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ガミラス戦役(2199)で一度は壊滅したものの、時間断層の活用により2202の地球防衛艦隊は急ピッチで再建・増強が進んでいます。
第一章で登場した多数の波動エンジン搭載型旧来艦や5隻のアンドロメダ級に加えて、第二章では主力戦艦クラスD(ドレッドノート級前衛航宙艦/量産型高能力武装運用システム)が14隻も実戦配備されているだけでなく、時間断層内の巨大軍需工場では更に多くの同級艦の建造も進んでいるようです。
これらの兵備は統括司令副長の芹沢らが主導する『波動砲艦隊構想』に基づき建造されたものとされており、構想の根幹たるクラスD群の配備が一定程度進捗した段階で、それをバックアップする新型の小艦艇群(巡洋艦や駆逐艦クラス)も順次配備されていくのかもしれませんね(先日の舞台挨拶でもそれら艦艇の今後登場が示唆されたそうです)。
今現在、この新生地球防衛艦隊において、気になっている装備が三つあります。
1)収束圧縮型衝撃波砲
2)拡散波動砲
3)空母型アンドロメダの発艦システム
まずはアンドロメダやクラスD(ドレッドノート級)の主砲として採用された新型砲――収束圧縮型衝撃波砲――について考えてみたいと思います。
第五話の木星演習において、14隻のクラスDがマルチ隊形で主砲の一斉射撃を行うのですが、山南さんは以下のように命じます。
『各艦、エリア内ターゲットを10秒で掃討せよ』
本命令により砲撃が開始され、当該エリアに無数の閃光が発生します。
普通、戦艦級主砲の射撃時間として、10秒間という時間はひどく短く感じますが、発生した閃光の数からして、クラスD群は速射によって掃討を達成しているのでしょう。
そしてそれは、同じく第五話のヤマトに対するアンドロメダの凄まじいペースの射撃でも証明されます。
まるで速射砲のようなハイペースの射撃は、各砲に設置されたコンデンサ(主砲用エネルギーを蓄えている補機)によるものとの事で、多少飛躍して言えば、こうした補機による速射性能まで含めて“収束圧縮型衝撃波砲”というシステムなのだと思えます。
今のところ、新型の収束圧縮型衝撃波砲と既存の陽電子衝撃砲の差異は明示されていませんが、第二章のパンフに陽電子収束器の存在が語られているように、前者はよりエネルギー密度が高められ、破壊力や射程距離が増大しているのでしょう。
パンフには“射程距離”について書かれていませんが、収束率が高いほうがエネルギーの減衰・拡散を低いレベルで抑えられると思いますので、射程距離についても有利だと思います。
まとめると、この新型砲は口径を“あえて”控え目とすることでエネルギー使用量を低減しつつ、収束・圧縮によってエネルギー密度をアップし、長射程化と高貫通力を実現しているのでしょう。
更に、一発あたりのエネルギー量を低く抑えた事と、コンデンサというエネルギープールの併用によって、短時間ながらとてつもない速射性能を実現している――そんな情景が見えてきます。
小口径化については、特にクラスDの31センチという口径に威力面での不足を危惧される御意見もあるとは思いますが、ガミラス軍において比較的新しいハイゼラード級やメルトリア級の主砲が砲身式の330mm口径で、特に威力が不足する描写がない点からしても、必要十分と判断して良いのではないでしょうか。
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さて、実際の戦場を想像した時、圧倒的多数の敵が真正面から襲い掛かってきた時、少数でそれを迎え撃たなければならないとしたら、どうするでしょうか?
降伏するケースを除いて誰もが思いつくのは“遠くから”“ハイペースで”“効率的に”敵を倒していくことでしょう。
先の述べた『収束圧縮型衝撃波砲』の特徴は、そうした目的に合致した兵器システムと感じますし、その点はもう一つの必殺兵器――拡散波動砲――の根幹と同じものに思えます。
1/1000ドレッドノート級の取説により、拡散波動砲の成立要素の一つに波動エネルギーの右旋波と左旋波にあることが明かされましたが・・・・・・そうした原理面の考察は置いておいて(笑)、ここでは現象面のみに注目します。
2202第一話において、アンドロメダはガトランティス艦隊と地球・ガミラス連合艦隊の遥か後方から拡散波動砲を発射しました。
その圧倒的威力と拡散ビームの個別照準に目を奪われがちですが、その射程距離も注目に値します。
通常砲戦を行っている艦隊戦の遥か後方、(当然、何らかの欺瞞処置は施しているでしょうけど)敵味方から全く存在を気取られない程の遠距離から拡散波動砲が放たれたということは、その実質射程は一般的な砲戦距離を遥かに上回っていると判断できます。
その点で言えば、見た目の派手さは段違いとはいえ、拡散波動砲と収束圧縮型衝撃波砲は『より遠くから』『より多数の敵を』『より効率的に』打ち倒すという同じ思想の下に生み出された兵器に思えるのです。
では、何故このような思想が生まれたのか?
その一つに、仮想敵との国力面での絶対的な格差があることは間違いないでしょう。
劇中でも言及されている通り、ガミラスとの戦争によって総人口の2/3以上を失い、急速な復興を以ってしてもようやく単一星系国家から脱皮するかしないかというレベルの地球と、ガミラスやガトランティスのような銀河規模の星間国家とでは、それこそ天文学的な国力差があります。
もし、そうした星間国家から再び侵略を受けた場合、圧倒的多数の敵を絶対的少数の戦力で打ち払わなければならないという命題は、弱小国家故に避けて通れません。
もちろん、回避の手段として、他の巨大星間国家と手を結び、それを抑止力とするのは非常に現実的な策で、実際に劇中では地球は嘗ての侵略者――ガミラスと手を結んでいます。
しかし同時に、ガミラスで再び政変が起こるなどで、再び地球を侵略する可能性も絶無ではない以上、地球単独での備えを考えるのは極めて健全なことだと思います。
もちろん、どれほど新技術を投入したとしても、ヤマト出現以前の地球とガミラスくらいの圧倒的科学・軍事技術力格差でもなければ、少数で多数を押し留めるには限界があります。
その最大の限界を挙げるとすれば継戦能力でしょう。
拡散波動砲の発射直後は一時的に戦闘能力が低下するであろうことはもちろん、新型ショックカノンにしてもコンデンサ内のエネルギーを撃ち尽くしてしまえば、射撃ペースは低下せざるを得ないでしょう。
しかし、少数が堅実に戦っても敵の数に押し潰されるのが確実である以上、たとえ短時間であっても、圧倒的多数の敵を戦闘力で凌駕する瞬間を作り出し、その瞬間で以って敵侵攻戦力を殲滅する可能性に賭けるのも一つの見識だと思います。
こうした『限定的(短時間)ながら戦闘能力を極大化し、圧倒的多数の敵を制圧する』という思想は、空母型アンドロメダの発艦システムにも表出している気がします。
木星演習にて示された同時発艦能力は圧倒的で、三つの発艦用飛行甲板を持ち、見るからに同時発艦能力に優れていそうなガミラスのガイペロン級ですら足元にも及びそうにないほどです。
本性能は、遠距離からの航空戦においても発艦に要する時間を最小化できるという点で有効ですが、砲撃戦すら可能な比較的近距離の戦闘では更に有利になります。
そうした想定に対し、空母を砲戦に参加させるのかというご意見もあるとは思いますが、ガトランティスのナスカ級空母はしょっちゅうそんな戦闘を行っていますので、あながち非現実的ではないと思っていますw
そうした状況において、空母型アンドロメダであれば敵空母の発艦作業が完了する前に全艦載機の発艦を行って一時的であれ敵機を機数で圧倒したり、未だ発艦作業中の敵空母の攻撃すら可能かもしれません。
こうした一連の兵備が波動砲艦隊構想下で開発・配備された事を思えば、とにかく悪し様に言われることの多い芹沢さんですが、彼が国防と主権保持を真剣に考え、確たる構想力を有している人物であることは間違いなさそうです。
特にガミラス戦役中の実戦経験で砲兵器に対する威力信仰(コンプレックス)が強いであろう当時の地球防衛艦隊において、あえて小口径化して速射性能を上げた兵器を開発・配備するのは、理屈としては正しくても、感情的には拒絶反応が極めて強い筈です。
そうした抵抗(しかも実戦経験に裏付けられた)を押し切って新型艦の主砲にそれを採用した点だけ取っても、大したものだと思いますね。
二週間前に始まりました第二章“発進篇”の公開も多くの劇場で昨日が最終日でしたが、もう一週間上映している劇場もあります(^_^)
大きな画面と大音量は劇場だけの特権ですので、是非この機会に劇場まで足をお運びくださいませ♪
![]() | 輝艦大全 宇宙戦艦ヤマト2202 1/2000 地球連邦アンドロメダ級一番艦アンドロメダ 約220mm ABS&PC製 塗装済み可動フィギュア |
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![]() | 輝艦大全 宇宙戦艦ヤマト2202 1/2000 宇宙戦艦ヤマト 約165mm ABS&PC製 塗装済み可動フィギュア |
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![]() | 宇宙戦艦ヤマト2202 地球連邦主力戦艦 ドレッドノート級 ドレッドノート 1/1000スケール 色分け済みプラモデル |
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![]() | 宇宙戦艦ヤマト2202 地球連邦アンドロメダ級二番艦 アルデバラン ムービーエフェクトVer. 1/1000スケール 色分け済みプラモデル |
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![]() | 宇宙戦艦ヤマト2202 地球連邦 アンドロメダ級一番艦 アンドロメダ ムービーエフェクトVer. 1/1000スケール 色分け済みプラモデル |
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![]() | ヴァリアブルアクション Hi-SPEC 宇宙戦艦ヤマト2202 零式52型空間艦上戦闘機コスモゼロα1 約200mm ABS製 塗装済み可動フィギュア |
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この艦は時間断層内のドックで建造されたとは何となくですが、考えにくいです。
あちらはあくまで完成した図面を基に量産艦を効率よく建造する施設。
運用試験を目的とするこの艦をあの場所で設計から行なうのはわざわざ貴重な人財を失うリスクが大きいと思うので。
この艦の運用実績を基に改設計した量産型の図面をガミロイドに渡せばい
い話ですから。
配属基地名プラス1、2、3 と配備順に数字がふられるそうです
それとイワシの群れは15000どころか数十万隻とか バルゼー艦隊はドエライ規模になりそうです
旧ヤマト2を見る限りではシーガル並みの搭載能力持ちが最低でも2機は必要なんですよねえ・・・
揚陸艇の出番はあるのか?
NNSJ様
充分納得できる理由だと思います
でも、第3章では1万匹の凶悪なイワシの群れなんですよね、どうにもやりすぎ感が漂うので大丈夫か?と心配になります
艦載機はコスモタイガーⅠは大きすぎて第一第二格納庫には入らないそうなので、第三第四格納庫に、キーマン機も同様なので、第二格納庫を使う機体は38機となります
2199時より2機増となりますが、拡張されたか第三第四格納庫に搭載されたか、ということになるかと
今回シーガルとか、100式空偵とかは搭載してないのかな、とは思いますが
私も演出の問題と思いますが、当たり所の問題と,私は思います。方舟の時魚雷がピンポイントで艦橋に当たるか、エンジン(下部エンジンを含む)に直撃していたのに対して、ヤマトが煙突のSSMを撃った時、下の部分に当っていたのでさほど駆逐艦にダメージが入らなかったのではないでしょうか?
コスモタイガーIがミサイルを駆逐艦に撃って下部に直撃した時もダメコンの為か下部を捨ててヤマトに特攻しようとしていたので
あとヤマトって40機も戦闘機搭載(コスモファルコンの格納庫)できましたっけ?2199のときは32機+予備4機だったので、
改装で40機搭載可能になったのなら納得ですが
数点反論お許しください
航空隊の山本以下8名はヤマトに合流することを事前に合意していたと思われますので、最低8機の運用を可能にする物資は用意したと思われます(+32機 加藤、教え子たち、キーマンは想定外かも)
波動エンジンが停止してますから、一部の武装は使えませんがミサイルの威力には関連しないでしょう
仮に、ミサイルが箱舟戦時のままの旧式だとしても
そのミサイルで駆逐艦を撃沈出来ていますので、やっぱり仕留め切れないのはヘン、と感じます
ガトランティスの艦艇が大幅な強化でもしていない限り、ですが
でも、村雨改型でも撃沈できてるんですよねぇ
と、いうわけで、やっぱり強さの演出の失敗では?と思う次第です
階級呼称の統一への過渡期にある
か、かつての各国家が連邦内の各自治体として存在し、独自に軍令と軍政を行っているために階級呼称にばらつきがあるかのどちらかですね。
土方さんの現在の補職は外洋防衛師団長ですが、この人の階級は宙将で
す。
今回初めて土方さんは大将相当官の方ではなく、中将相当官の宙将だと分かったんですが、これがアメリカやイギリス等だと少将職、中将職は他にブラジル等准将を置いていない国に見られます。
後者の可能性が高いかもしれません。
NATO階級符号を流用して擦り合わせればよいのですから。
例えば師団長級の将官をOF-7に統一すれば、階級呼称をそのままにしても問題は生じないのでしょう。
よく見ればわかりますが左下と右上に結構小さいですがナスカ級が1隻ずついますよ。
「愛の宣伝会議」を拝見すると特にそう思うのですが
どうもヤマト愛と、30年後にリメイクすることとの齟齬があるようです
制作陣は「原作への愛」原理主義の半歩手前にあるかと
当時の作画技術と思想の限界を踏襲する必要もないでしょう
原作をリメイクするに際し21世紀の現在では違和感のある部分を理屈を付けなおし、ボリュームが足りなかった処を補正したのが2219だとします
2202は原典の無理矢理な部分に今の技術と方法論で近づこうとしているように見えます
原典大好きで変えたくないならリメイクする必要はありません
とはいえ、アンドロメダ進水式や地下都市訪問の下りなど見事な演出が盛沢山なので期待しております
>2202は強さの演出を失敗
同意見です。2202は確かに面白いんですけど、艦の大きさ表現なども含めて違和感が先にたってしまうのですよね。その辺は他にも色々あって、旧地下都市から発進するのなら、わざわざ海底ドッグの周りに水避けの堤防付けなくてもヤマトのドッグは地上でも良かったのではないかとか(旧地下都市の設備はヤマトからのコマンドが最優先される設定にして、その為にヤマトは旧地下都市に降りるとか)、古代は命がけで月の大使館に行くのに帰りはキーマンに送ってもらった上に何事も無く最重要機密の設備に入れてしまったりとか。何処か演出のポイントがずれてる感じがしていてスケジュールの余裕がなくなる後半が心配です。最後まで楽しみなのは変わりませんけど。
また第二章冒頭10分を見て、ロバート.レドランズ教授が言っていた参謀本部からの推薦状を、拡大して見ると日本語と英語で書いてあって、
日本語の最後の段落に国連軍統合参謀本部〜〜とあってその下の推薦者の名前が
中将トマス.L.クラークとありました。
2199のときは中将ではなく宙将でしたし、
古代の階級も一尉のままでしたので、地球連邦防衛軍も中央にいる人から階級を変えているのかな?と、思いました。
それでも相手は、アンドロメダの主砲すら通用しない大戦艦を一万隻以上簡単に用意できるとなれば対抗のしようが有りません
どうも2202は強さの演出を失敗しているのではないかと思えてなりません
第11番惑星での戦闘をみると、「星巡る箱舟」では空母部隊を航空隊で抑えきったのに今回は小数の駆逐艦すら足止めできない、ヤマトのSAMで撃沈できた駆逐艦が今回は三式弾まで打ち込まないと沈まない、などで、コスモタイガーがファルコンより弱く見え新型の意味がないように見えてしまいました
このあたり、今後どうするつもりなのか心配です
戦訓に学びながら、地球艦隊も寡兵で
大軍事国家と渡り合うことを前提に
編成せざるを得ないのでしょうね。
アンドロメダや主力戦艦がその大火力で
敵の大軍を撃滅し、小型の補助的軍艦が
隙間をカバーする…というのが妥当な構想
なのだと考えます。
地球の一般市民からしてみれば、
ヤマトの大航海が人類滅亡の危機からの
奇跡の救済をもたらすと共に、宇宙に実在する
強大な軍事国家の脅威をも知らしめた訳ですから、
政府に対して絶対的な地球の安全保障や防衛力の
強化を求めるのが自然な成り行きでしょう。
芹沢たちが波動砲艦隊構想を進めるのも
地球市民の支持があるからだと思われます。
ある程度威力を抑えても連射性能が欲しい所なんでしょうね。
だがしかし、この流れだと、質的に圧倒的な戦力で、量的に圧倒的なバルゼー艦隊を葬り去ったアンドロメダ艦隊が、質的にも量的にも更に圧倒的な白色彗星に鎧袖一触に葬り去られ、発進篇のOPの様にヤマトが単艦で都市帝国と戦い、あの結末に辿り着くと思うと、それは悲しいことだとおもいますが、私は発進篇を見て、「ヤマト2202愛の戦士たち」には 素晴らしい結末が用意されていると確信しています。
明日、三週目の三回目鑑賞します。