スポーツエトセトラ

スポーツ(主に野球・ラグビー)に関するさまざまな資料やデータをご紹介していくブログです。ぜひお楽しみください。

2020年度プロ野球出身大学ランキング

2020-08-16 08:49:26 | 2020年度 プロ野球出身チームランキング
2020年度のプロ野球における、出身チーム(高校・大学・社会人)ランキングを発表する企画の第2弾。
今回は出身大学ランキングです。

自分が手集計で調べたものですので、もしかすると間違いがあるかもしれません。ご了承ください。

今年度、大学球界を経由(中退者、社会人、独立リーグ含む)してNPBでプレーしている選手は、387名。
日本のアマチュア野球(高校、大学、社会人)出身選手は総勢844名ですので、
約半数となる46%が大学野球でプレーしていたことになります。

世の中全体の進学率が上がったこと、社会人野球の企業チームがかつてほど多くないこと、
地方の私学や新興の大学が知名度アップのためにスポーツに力を入れていることなど、色々な要素が考えられます。

それにしても、大学を経由したプロ野球選手がこれだけ多い、というのはちょっと驚きです。

それでは、現役のプロ野球選手を6名以上輩出している大学ランキングからご紹介します。



駒澤と近畿の(※)は中退した選手も含まれている、という意味です。

トップは日本の私学を代表する大学の一つである明治で、実に22名の現役選手がNPBで活躍しています。
続いては、東都リーグの雄・亜細亜です。こちらは17名の現役プレーヤーを送り出しています。

3位に続くは超のつく名門私学・早稲田です。
プロ野球創世期以来幾多の名選手を出してきた大学ですが、現在も存在感を示しています。

4位には東都リーグの東洋、5位には首都リーグの盟主・東海が名前を出します。
早稲田と並ぶ私学の象徴・慶應義塾が中央と並んで6位に。
8位には関西勢のトップとして、関西六大学の大商大が入りました。

上位は東京六大学、東都、首都、関西勢と伝統のあるリーグの大学が並びますが、
12位以降では東北福祉、上武、創価、富士、東農大オホーツク、白鴎といった
地方のニューウェーブ勢が食い込んでいます。
このような新興の大学野球部の存在も、NPBの底上げに貢献していることは間違いないでしょう。

続いて全日本大学野球連盟に加盟する、連盟別のプロ輩出数ランキング。
加盟している全26連盟すべてのリーグから、現役プロ野球選手が誕生しています。



歴史がある東都、東京六大学、関西学生、さらに高いレベルを誇る首都などが順調に上位に並んでいます。
プロ輩出人数=リーグのレベルと断言してしまっていいでしょう。

有望な高校生(付属高校がある大学は中学の段階から?)を集めているだけでなく、
「この大学でプレーしたい」という、多くの高校生を引き寄せる魅力ある大学が集まっているのだと思います。

さらに、5位に上武や白鴎が加盟している関甲新、6位に東北福祉を擁する仙台六大学が食い込んでいるほか、
北東北、東京新、東海地区などの地方リーグも10名以上の現役選手を送り込んでいるのが目につきます。

このあたりも毎年のようにプロ選手が誕生していますね。
知名度がさほど高くない大学も多く、関係者のスカウティングの熱意を感じさせます。

最後に、球団別の大学出身者及び日本のアマチュア球界出身者における比率をまとめましたので、ご覧ください。
日本球界出身者に対する比率についても表してみました。



トップは楽天で、実に45人もの選手が大学を経由してプロ入りしています。
また5球団で大学出身者が半数を占めていることが分かりました。
特に楽天と阪神は全体の6割近くにのぼっており、大卒の選手が幅を利かせているようです。

阪神はよくわかりませんが、楽天は球団の歴史が浅いため、
ドラフトで積極的に即戦力の選手を集めているからかもしれませんね。

一方、少ないのがソフトバンクで全体の3割弱にとどまっています。
社会人出身者も12球団中11位とかなり少なく、充実した三軍制度を活用して
高卒選手の育成を重視しているのでしょうね。

こうして見ると、各球団の新人選手獲得における戦略や姿勢までも浮かび上がってくるようです。

高校生編も近日中にアップする予定です。

2020年度 プロ野球出身社会人チームランキング

2020-08-13 08:13:20 | 2020年度 プロ野球出身チームランキング
プロ野球が開幕して2ヶ月近く経ちました。
ボーっとしているとあっという間に閉幕してしまいかねません。

そこで、あらかじめ調べておいた2020年度のプロ野球における
出身チーム(高校・大学・社会人)ランキングを発表します。

いずれも自分が手集計で調べたものですので、もしかすると
間違いがあるかもしれません。ご了承ください。

今回は「出身社会人チーム」ランキングです。

2020年度、NPBに所属するプロ野球選手の中で、
日本のアマチュア野球チーム(高校・大学・社会人・独立リーグなど)出身(外国人を含む)の選手は
総勢で844名にのぼります(育成選手も含んでいます)。

そのうち、社会人野球チームを経由してプロ入りした選手は160名(ただし移籍・転籍した選手も含みます)。
高卒社会人が55名で、大卒社会人が101名。
高卒大卒問わず、独立リーグを経由した選手は4名です。
約20%弱の選手が、社会人球界でプレーしていたことになります。

現役のプロ野球選手が4名以上いる、社会人15チームを表にまとめました。



1位はJR東日本、JX-ENEOSの2チームで、11名が現役選手としてプロでプレーしています。
トヨタ、Honda、大阪ガス、日本生命…
上位には、現在の社会人野球をけん引しているチームの名前が並んでいますね。

表に出てくるのは、歴史がある名門チームが中心で、
都市対抗や日本選手権などの全国大会などで常に優勝争いに加わるところばかりです。

チーム数が多いということもありますが、関東・東海・近畿地区のチームが目立ちますね。
スキルの高い選手を集めているだけでなく、
予選の段階から高いレベルで競い合い、実力を磨いているのでしょう。

その意味では、全国大会でも目立った活躍を残していない
九州地区の九州三菱自動車が「11位」にランクインしていることが異彩を放ちます。

続いて、参考までに都市対抗の予選地区ごとに人数をまとめてみました。



北海道と四国はゼロです。

やはり近畿、東海、東京、神奈川を含む西関東と、
全国大会で好成績を残しているチームを要する地区が
多くのプロ野球選手を輩出していることが分かります。

ちなみに、日本選手権の予選では関東はひとまとめとなりますが、
その場合は75名となり、ダントツの数字となってしまいます。

もう一つ、こちらも参考までにプロ野球のチームごとに
社会人野球出身選手の人数をまとめたものをご紹介します。



最も多くの社会人出身者を抱えているのがオリックスです。
またオリックス、ロッテ、中日、DeNAは在籍する日本球界出身選手の1/4以上が、社会人球界を経由。
一方で広島、ソフトバンクは1割以下。高卒などの若手育成を重視しているのかもしれません。

大学編、高校編も近日中にアップします。

ドラフト外入団選手一覧【西武編】

2020-08-10 08:46:14 | 球団別ドラフト外入団選手
各球団のドラフト外選手一覧と一軍全成績を紹介するシリーズの第3弾は、「西武」です。
総勢は71名でした。






過去に紹介した近鉄、ロッテと比べても、成功した選手が格段に多いことが分かりますね。
西鉄、太平洋、クラウン時代は厳しい球団経営を強いられたため、
ドラフト外であろうと、一軍で戦力になりそうな選手は積極的に抜てきしたのでしょう。
若い背番号の選手がちらほらみられるのがその証拠です。

逆に、西武時代はチーム力強化、底上げのためスカウト網を駆使して
逸材を意欲的に“拾い上げ”、育成して戦力にしようとしたのだと思われます。
九州時代は地元・福岡や九州地区や隣県の山口県の出身者が多数を占めるのに対し、
西武(所沢移転)以降は入団選手の出身地も多彩になっていきます。

まず野手で目に付くのは、何といっても秋山幸二でしょう。
高校時代から逸材として注目される存在でしたが、大学進学を打ち出したこともありドラフト外でのプロ入り。
抜群の身体能力とセンスを活かし、5年目には早くも40本塁打をマークしてブレイクすると、
その後は西武黄金時代の中心選手として活躍。通算2000本安打、400本塁打、300盗塁を記録したほか、
ソフトバンクでは監督として日本一にも輝きました。

西鉄時代に入団した基満男も成功選手。1年目からレギュラーの座を獲得すると、
中距離ヒッターながら堅実な小技、正確な二塁守備で球界屈指の内野手に。
大洋移籍後も含めて、2度のベストナインを獲得しています。

加藤博一は西鉄、太平洋では芽が出ず、阪神移籍後の80年に打率3割、30盗塁をマークした遅咲きの選手。
大洋では高木豊、屋鋪要と“スーパーカートリオ”として話題に。
明るいキャラクターとしても知られ、引退後はバラエティ番組にも引っ張りだこでした。

小川史は高校時代は1番・ピッチャー。入団後、いきなりレギュラー級の番号を与えられましたが
黄金時代の選手層の厚い西武では出番に恵まれず、南海移籍後に遊撃のレギュラーの座を獲得。
最終的にプロ生活は18年に及びました。

西岡良洋は西武黄金時代にあって左キラーとして知られ、代打やスタメンで積極的に起用されました。
安定した外野守備も持ち味で、ゴールデングラブ賞を受賞したことも。
広橋公寿はいわゆる“ユーティリティプレーヤー”として、
内外野の守備固めや代打など、いろいろな場面で起用されていました。

羽生田忠之はいわゆる“鉄砲肩”として、外野の守りで重宝された選手です。
秋元宏作は西武では出番がなかったものの、大洋、横浜では堅実なリードを武器に正捕手まであと一歩に迫っています。

投手ではまず、加藤初。71年の産業対抗で優勝に貢献し、複数の球団からのアプローチの末、西鉄入り。
黒い霧事件で戦力不足のチームにあって、1年目に17勝をマークして新人王を獲得。
巨人移籍後もローテの一角を占め、通算141勝。マウンド上ではポーカーフェースだったことから“鉄仮面”と異名を取りました。

松沼博久、松沼雅之の松沼兄弟のドラフト外でのW入団は大きな話題となりました。
先に台頭したのは兄・博久で、1年目に16勝をマークして新人王を獲得。38歳まで現役を続けました。
弟・雅之も2年目からは5年連続で二ケタ勝利と、兄弟で西武黄金時代を支えています。

小野和幸は西武では5年目にローテに定着も勝ち星を伸ばせませんでした。
88年に中日に移籍すると18勝をマークして最多勝。優勝に大いに貢献しています。
西本和人は層の厚さからなかなか一軍に定着できませんでしたが、89年、90年に中継ぎとして4勝を上げています。

藤本和宏は西鉄では活躍できなかったものの、広島移籍後の71年にノーヒットノーランを含む10勝を記録し、
最優秀防御率を獲得するなど“一瞬の輝き”を見せました。
佐藤玖光は71年に25試合に登板も勝ち星はゼロ。広島では53歳まで打撃投手を務めました。

次回は日本ハムを予定しています。

千葉県高校出身者・ドラフト指名選手一覧(1990~1993年)

2020-08-07 08:23:04 | 千葉県高校出身者ドラフト指名一覧
千葉県の高校出身プロ野球選手を紹介するシリーズの7回目は、1990年~1993年です。



球歴の緑色は高校生、薄い緑色はドラフト外となります。

1990年はわずか2名でした。
小林敦司は高校進学後に投手に転向。拓大紅陵では控えでしたが素材の良さを評価されプロ入り。
5年目に初勝利、9年目には中継ぎに定着して30試合に登板しています。
秋葉直樹は入団テストを経てのプロ入り。187センチの長身で3年時には公式戦9試合で94奪三振をマーク。
プロではファームので登板も果たせず、1年で退団しています。

ドラフト外が廃止された1991年は6名が指名されています。
単独でヤクルトから1位指名を受けた石井一久は、甲子園とは無縁でしたが下級生の頃から評判の大型右腕で、
3年夏は35イニングで52奪三振をマーク。プロでも1年目から起用され、5年目には13勝を挙げて日本一に貢献。
球界を代表する左腕としてメジャーも経験。日米通算182勝を記録し、現在は楽天のGMを務めています。

増田政行は高校時打は捕手。大学進学後に投手に転向してリーグ通算12勝をマーク。
185センチの長身右腕として注目されましたが、勝ち星は96年に1勝したのみに終わっています。
花島寛己は187センチの大型右腕で、最後の夏は県大会ベスト8止まりながら、県内では好投手の一人として注目されていました。
ロッテの千葉移転後初の地元選手として期待されたものの、一軍登板はゼロ。

島崎毅は高校時代は無名でしたが、大学では東都2部リーグ通算15勝、
社会人では都市対抗で2年連続マウンドに上がっています。
95年に中継ぎに定着し、翌年にはパ・リーグ初の最優秀中継ぎに輝きました。引退後はコーチを務めています。

伊藤真は高校では県大会ベスト16が最高成績。大学では野球部がなかったため、仲間とともにチームを創設。
3年時に千葉大学リーグに加盟し、4年秋には3部リーグで7勝を挙げ、1試合17奪三振をマーク。プロでの登板は1試合に終わりました。
金子貴博は高校では千葉大会ベスト8が最高。プロ5年で一軍登板は果たせませんでした。

1992年は2名です。
和田孝志は高校時代は一塁手兼控え投手で、88年の夏の甲子園では2試合で3安打。
大学時代は2年春に史上8人目のノーヒットノーランをマーク。
プロでは9年目の01年に38試合に登板も、翌年に引退。19年より母校・拓大紅陵の監督に就任しています。

多田昌弘は高校3年夏、4投手の継投で準優勝を勝ち取った拓大紅陵の一員として活躍。
8イニングで自責点ゼロの好投を見せてチームに貢献しました。
プロ入り後は故障に苦しみ、わずか2年で現役を退き打撃投手に転向しています。

1993年は5名で、うち高校生が4名を占めます。
立川隆史は2年夏の甲子園で5安打を放ち、準々決勝では最終回に逆転ツーランを放つ活躍で準優勝に大いに貢献。
高校通算32本塁打のスラッガーであり、地元出身ということもあって大きな期待を集めましたが、
プロではレギュラー定着にあと一歩及びませんでした。

度会博文は高校時打は無名でしたが、大学では千葉リーグ通算で打率4割7分5厘、
MVP1回、首位打者3回とリーグを代表する打者として君臨。
プロでは勝負強さを活かした代打の切り札として重宝され、36歳まで現役を続けました。

“長嶋茂雄の後輩”井上貴朗は甲子園とは無縁も、
1年秋の県大会でノーヒットノーランをマークするなど県内では知られた存在に。
阪神では二軍で最優秀防御率を2度獲得も、一軍では98年の2勝が最高でした。

工藤友也は高校3年夏は3回戦で敗退しています。
187センチの長身から投げ下ろす速球が武器でしたが、現役生活は2年で終止符を打っています。

福浦和也は高校時代はエース兼4番も甲子園には出場できず。
プロ入り後、打撃センスを活かすために打者に転向し、5年目にレギュラーに定着。
01年には首位打者に輝く活躍を見せました。2018年には2000本安打を達成し、今季よりコーチに転向しています。

次回は94年~96年の予定です。

地域別プロ野球中継一覧【7月後半】

2020-08-04 08:35:34 | 2020年プロ野球中継
全国各地(首都圏、関西圏、東海圏、札幌、仙台、広島、福岡)における
プロ野球中継の実態について調査するシリーズ。

今回は7月後半(7月17日~31日)についてご紹介します。






太字は全国ネットでの中継。オレンジ色は本拠地(地元)の中継を表します。

BSが積極的にプロ野球を中継していることが分かりますね。
ほぼ連日、2~3局が試合を流しています。

地上波のトピックとしては、7月23日の中日対巨人(TBS系)、
7月28日の巨人対DeNA(日テレ系)戦が全国ネット中継されたことが挙げられます。

しかし、28日の方は関東以外の主要都市が地元球団の試合を流しており、
これで全国ネットというには厳しい感じもあります。
しかも仙台以外の東北、広島以外の中国、福岡以外の九州地区の放送局は
巨人戦を流していますので、逆にいうと主要都市の巨人ファンは地上波で試合が見れないわけです。

中日、阪神、広島、ソフトバンク戦はほとんどのホームゲームが中継されています。
地域密着のチームは強いですね。
楽天と日本ハム戦はやや減少傾向のようです。

一方で、相変わらずヤクルトとオリックスのゲームは、地上波で無視され続けています。
7月24日~26日のヤクルト対巨人の3連戦はBSフジが中継していますが、
1試合くらい地上波で流せないものか…とも思いますね。
やはりスポンサーがつかないのでしょうか。