今日のレッスンで、先生に、「自分の感情の直感のままに歌ってみるんですよ!」
と言われて、ちょっと思い返してみました。
「後宮からの誘拐」の、コンスタンツェも最初はもっと強い女性かと、以前、私自身は思っていたのですが、最近ではあまりそうは思いません。今回のリサイタルで歌わせて頂く中で、一番弱い女性なのかもしれないなあ、という気がする・・・
弱い女性だからこその、感情のプレを表現するために、あれだけさまざまな音色を要求されている気が、するんです。
コンスタンツェの二曲目のアリア、
「あらゆる拷問が」は、1つの曲の中で、他の役ではあり得ないくらいの、さまざまな楽器の音を要求されているように思います。
どうしてこれだけの音色を要求してるのに、歌みたいな一番不完全な楽器にそれを要求するのかな・・・楽器だったらもっと確実に音色を出せるのに。
と、つぶやいたら、ピアニストさんが、
「いや、それは歌だからこそ、じゃないですか?」
と。
うーん、何か禅問答みたいだぞ。
何か深いよーな気がする・・・
そもそもハ長調というだけで、モーツァルトの気合や推して知るべし、といった感じで。
そして一分以上の前奏。
あれは前奏などではない・・・すでにアリアだ・・・歌だ・・・
だって、初めてのドイツ語のオペラですもんねえ。そりゃあ気合も入ってるでしょうねえ・・・
しかも奥さんと同じ名前のヒロインだもんねえ。
あ、余談。
今回歌わせて頂く中に、「フィガロの結婚」をウィーンで再演した時に追加されたスザンナのアリアがあるんですが、その曲の気合の入れ方、すごいものがあります。
他の曲で決して手を抜いてるわけでは、もちろんないと思いますが、モーツァルトの気合いがムンムンに伝わってくるんです・・・楽譜の間から匂いたつように・・・私のように若輩者にまで伝わってくるんですよ~!
これはなにゆえ・・・と思って、先生に質問してみたら、疑問氷解。
当時のモーツァルトの愛人が、そのウィーンでのスザンナだったそうです。
しかも、その愛人は、スザンナを歌ったら、イギリスに行ってしまうことになっていて。モーツァルトは、彼女と一緒にイギリスに行こうかと、真剣に考えていたそうです。
その人のために、作った曲。
彼女とは、これを歌ったらもうずっとお別れかも。
そんな気持ちで書いた曲。
そりゃー気合入るわ。
なるほどねえ・・・
長くなりましたので、コンスタンツェについては、続きはまた後日・・・
今月20日(金)の川口リリア
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