夜叉ヶ池…
福井と岐阜の県境の山中に 夜叉ヶ池とよばれる小さな池があります
昔から麓の人々はその 水底に 年を経た竜が棲むと言い伝えてきました
位置的には
夜叉ヶ池山と三周ヶ岳との鞍部である標高1,099 mの稜線直下北西側に位置し
森の奥に静かにたたずむ 深緑の池です
農村部に欠かせない、雨…日照りの酷い時などには 雨乞いをして
天の恵みを呼びます
夜叉ヶ池もまた、竜神の棲む池として雨乞い伝説が残されているようです
その 夜叉ヶ池…
なぜか…私の頭の奥底に印象深く残されています
頭の奥の海馬という記憶の扉が錆びついて
記憶が曖昧になりつつある中
この夜叉ヶ池に行った事があるという
断片的な記憶だけが残されているのです
でも、どうやって行ったのか…
どんな所を歩いて行ったのか…というと全く記憶になく
ただ、山頂の尾根の側にひっそりと佇む池の姿だけが残り
なぜか…行った事がある…という記憶にたどり着くのです
そこで、今回はチチにお願いをして
連れて行ってもらう事にしました
ちょうど災害に遭った林道も復旧したとの事で
岐阜県側から 夜叉ヶ池に入る事にしました
夜叉ヶ池伝説もまた 気になるところです
夜叉が池伝説のルーツ 美濃国(岐阜県)安八郡
安八郡の伝説
817年(弘仁8年)、この年の美濃国平野庄(現岐阜県安八郡神戸町)は大旱魃に見舞われ、あらゆる作物は枯れる寸前であった。ある日、郡司の安八太夫安次は、草むらの中に小さな蛇を見つけ、ため息まじりで、「もしそなたが雨を降らせるのなら、私の大切な娘を与えよう」と語った。
するとその夜、安次の夢枕に昼間の小蛇が現れ、「私は揖斐川上流に住む龍神だ。その願いをかなえよう。」と語った。すると、たちまちのうちに雨雲がかかって大雨が降り、作物は生き返り村は救われた。
翌日、約束どおり娘をもらう為、小蛇(龍神)は若者の姿に変えて安次の前に現れた。安次には3人の娘がいたのだが、安次が娘たちに事情を話すと、一番心がやさしい次女(三女の説もある)が、「村人を救っていただいたからには、喜んでいきます。」と答えた。驚いた安次は、「何か必要な物はないのか。」と問うと、娘は、「今、織りかけの麻布がありますから、これを嫁入り道具にいたします。」と答えた。
こうして娘は龍神の元へ嫁ぐことになり、麻布で身をまとい、若者(龍神)と共に揖斐川の上流へ向かっていった。
数日後、心配した安次は、娘に会う為に揖斐川上流へ向かった。やがて、揖斐川上流のさらに山奥の池に龍神が住むという話を聞き、その池にたどり着いた。安次は池に向かい、「我が娘よ、今一度父に姿を見せておくれ。」と叫んだ。すると、静かだった池の水面が波立ち、巨大な龍が現れた。龍は、「父上、これがあなたの娘の姿です。もうこの姿になったには人の前に現れる事はできません。」と告げ、池の中に消えていった。
安次は龍となった娘を祀るために、池のほとりと自宅に、龍神を祀る祠を建てた。
この娘の名を“夜叉”といい、池の名を娘の名より“夜叉ヶ池”と名づけたという(娘の名は不明で、後から池の名から“夜叉”とおくられたとの説もある)。
また、夜叉姫は、夜叉龍神社にて夜叉龍神という名で祀られている
ウィキペディアより 引用させていただきました
少しだけ内容が変わって伝わるもう一つの伝説…
その昔、美濃の国神戸(現在の安八郡神戸町)に郡司安八太夫という長者(石原伝兵衛氏の祖先)がいて、たくさんの田んぼをもっていた。
ある年、大変な日照りがつづき、安八太夫をはじめ多くの村人たちは途方に暮れていた。
信心のあつい太夫はこれを救おうと毎日お宮にお参りして願いをかけていたところ、ある日かわききった田んぼで小さなへびに出あった。
太夫はこのへびにむかって、「お前が雨を降らせてくれたなら、どんな願いもかなえよう」と一人ごとを言って家へ帰った。
太夫が家に帰ると、不思議に待ちに待った雨が降りだした。
雨は、一日中降りつづき、田んぼにたっぷりと水がたまり、農作物はみんな生き返った。
村人たちは小おどりして喜びあった。
その喜びも束の間、雨の翌日へびは山伏姿になって現れ、太夫の三人娘のうち中の娘を嫁にとつれて、揖斐川をのぼっていった。
泣きながらつけた紅、おしろい、水鏡にうつった不びんな夜叉姫の面影を太夫は忘れることができなかった。
その後、安八太夫は、たびたび夜叉ヶ池を尋ね、龍神となった夜叉姫の姿をしのぶのであった。
こうしたことがあってから、日照りが続くと村人たちは、紅、おしろいを土産に、龍の池、夜叉ヶ池にささげるならわしとなった。
いまも美しい伝説として語り伝えられています
他にも、微妙に違う伝説があるようです
小松和彦氏の夜叉ヶ池伝説の話もまた、面白い…
→ http://www.spac.or.jp/culture/?p=160
伝説には 類似したところはあるものの
どこかに話の相違がみられ、その発想の豊かさ 伝説の曖昧さ等が 面白く伝わってきます
ここでも、竜神に嫁いだ娘が 竜神はすでに既婚者で後妻だったとか…
先妻の妻の嫉妬に遭う様子など 伝説として残されています
不思議な事に
どれも本当のように感じるのもまた、
この池の不思議な雰囲気からなのでしょうか?
涸れる事を知らない夜叉ヶ池…
竜神の棲む雨乞いの池としてその名は知られていますが
静かな佇まいの奥には どんな時の流れを 暗緑色の池の中に沈めているのでしょうか…
それを感じるためにも
自分の記憶の中の夜叉ヶ池と重ねて見てみたいです
早朝の道を 一路 岐阜に向けて 車を走らせます
関西からは岐阜を通ると時間が掛るので、木之本から国道303号を通ります
北陸道 木之本ICより国道303号線経由、
揖斐川町坂内川上地内で池ノ又線にて登山口に向かいます。
林道の最後の7kmは1車線です。
離合は厳しく、一部分広くなっている所で…
チチはかなり気を遣いながら運転をしていました
ガードレールはなく
切れた谷の細い一車線ですから…
わたしは… 時折 ウトウトしておりました…が…
気が付けば 崖っぷち!
ひぇ~~~
ヒヤリする所で起きてしまう事もありました…
高速道路より
一般道を走る方が、距離を感じました
もっと早く着くのかと思いましたが
思いの外に時間がかかり、登る時間に支障を来すほどでした…
前夜発で出発した方が…よかったかも…
(後の祭りの事後談です…)
今回の登山コースの情報です
車は、岐阜県揖斐郡揖斐川町の池ノ又林道終点の
夜叉ヶ池登山口駐車場に駐車します
駐車場手前におトイレがあります
登山道の前半は沢を横断したり整備されて歩きやすい道で高度を稼ぎます
後半の夜叉壁の基部あたりから岩場が稜線まで続きます
この間は補助ロープは設置されているが慎重に通過した方が良いです
夜叉ヶ池には、
ヤシャゲンゴロウ、モリアオガエル、クロサンショウウオ、アカハライモリなどが生息し、
保護地として管理されております
夜叉ヶ池では、夜叉ヶ池パトロール員の方が
「夜叉ヶ池は火気厳禁(ガスコンロ、タバコ含む)です」と教えてくれました
登山届は
①夜叉ヶ池の里さかうち
②夜叉ヶ池観光案内所
③登山口
上記の3か所に設けてあります。
下山後の休憩&お食事は、
夜叉ヶ池の里さかうちか、道の駅星のふるさとふじはしでできます。
汗を流す立ち寄り温泉は、
道の駅星の「ふるさとふじはし」 大人一人 510円なり~♪
登山入り口の看板
…と いう事で 本題にまいりましょう(^^)v
本当に 来たことがあるのか…ないのか…
ただのデジャヴだったのでしょうか…?
つづく
福井と岐阜の県境の山中に 夜叉ヶ池とよばれる小さな池があります
昔から麓の人々はその 水底に 年を経た竜が棲むと言い伝えてきました
位置的には
夜叉ヶ池山と三周ヶ岳との鞍部である標高1,099 mの稜線直下北西側に位置し
森の奥に静かにたたずむ 深緑の池です
農村部に欠かせない、雨…日照りの酷い時などには 雨乞いをして
天の恵みを呼びます
夜叉ヶ池もまた、竜神の棲む池として雨乞い伝説が残されているようです
その 夜叉ヶ池…
なぜか…私の頭の奥底に印象深く残されています
頭の奥の海馬という記憶の扉が錆びついて
記憶が曖昧になりつつある中
この夜叉ヶ池に行った事があるという
断片的な記憶だけが残されているのです
でも、どうやって行ったのか…
どんな所を歩いて行ったのか…というと全く記憶になく
ただ、山頂の尾根の側にひっそりと佇む池の姿だけが残り
なぜか…行った事がある…という記憶にたどり着くのです
そこで、今回はチチにお願いをして
連れて行ってもらう事にしました
ちょうど災害に遭った林道も復旧したとの事で
岐阜県側から 夜叉ヶ池に入る事にしました
夜叉ヶ池伝説もまた 気になるところです
夜叉が池伝説のルーツ 美濃国(岐阜県)安八郡
安八郡の伝説
817年(弘仁8年)、この年の美濃国平野庄(現岐阜県安八郡神戸町)は大旱魃に見舞われ、あらゆる作物は枯れる寸前であった。ある日、郡司の安八太夫安次は、草むらの中に小さな蛇を見つけ、ため息まじりで、「もしそなたが雨を降らせるのなら、私の大切な娘を与えよう」と語った。
するとその夜、安次の夢枕に昼間の小蛇が現れ、「私は揖斐川上流に住む龍神だ。その願いをかなえよう。」と語った。すると、たちまちのうちに雨雲がかかって大雨が降り、作物は生き返り村は救われた。
翌日、約束どおり娘をもらう為、小蛇(龍神)は若者の姿に変えて安次の前に現れた。安次には3人の娘がいたのだが、安次が娘たちに事情を話すと、一番心がやさしい次女(三女の説もある)が、「村人を救っていただいたからには、喜んでいきます。」と答えた。驚いた安次は、「何か必要な物はないのか。」と問うと、娘は、「今、織りかけの麻布がありますから、これを嫁入り道具にいたします。」と答えた。
こうして娘は龍神の元へ嫁ぐことになり、麻布で身をまとい、若者(龍神)と共に揖斐川の上流へ向かっていった。
数日後、心配した安次は、娘に会う為に揖斐川上流へ向かった。やがて、揖斐川上流のさらに山奥の池に龍神が住むという話を聞き、その池にたどり着いた。安次は池に向かい、「我が娘よ、今一度父に姿を見せておくれ。」と叫んだ。すると、静かだった池の水面が波立ち、巨大な龍が現れた。龍は、「父上、これがあなたの娘の姿です。もうこの姿になったには人の前に現れる事はできません。」と告げ、池の中に消えていった。
安次は龍となった娘を祀るために、池のほとりと自宅に、龍神を祀る祠を建てた。
この娘の名を“夜叉”といい、池の名を娘の名より“夜叉ヶ池”と名づけたという(娘の名は不明で、後から池の名から“夜叉”とおくられたとの説もある)。
また、夜叉姫は、夜叉龍神社にて夜叉龍神という名で祀られている
ウィキペディアより 引用させていただきました
少しだけ内容が変わって伝わるもう一つの伝説…
その昔、美濃の国神戸(現在の安八郡神戸町)に郡司安八太夫という長者(石原伝兵衛氏の祖先)がいて、たくさんの田んぼをもっていた。
ある年、大変な日照りがつづき、安八太夫をはじめ多くの村人たちは途方に暮れていた。
信心のあつい太夫はこれを救おうと毎日お宮にお参りして願いをかけていたところ、ある日かわききった田んぼで小さなへびに出あった。
太夫はこのへびにむかって、「お前が雨を降らせてくれたなら、どんな願いもかなえよう」と一人ごとを言って家へ帰った。
太夫が家に帰ると、不思議に待ちに待った雨が降りだした。
雨は、一日中降りつづき、田んぼにたっぷりと水がたまり、農作物はみんな生き返った。
村人たちは小おどりして喜びあった。
その喜びも束の間、雨の翌日へびは山伏姿になって現れ、太夫の三人娘のうち中の娘を嫁にとつれて、揖斐川をのぼっていった。
泣きながらつけた紅、おしろい、水鏡にうつった不びんな夜叉姫の面影を太夫は忘れることができなかった。
その後、安八太夫は、たびたび夜叉ヶ池を尋ね、龍神となった夜叉姫の姿をしのぶのであった。
こうしたことがあってから、日照りが続くと村人たちは、紅、おしろいを土産に、龍の池、夜叉ヶ池にささげるならわしとなった。
いまも美しい伝説として語り伝えられています
他にも、微妙に違う伝説があるようです
小松和彦氏の夜叉ヶ池伝説の話もまた、面白い…
→ http://www.spac.or.jp/culture/?p=160
伝説には 類似したところはあるものの
どこかに話の相違がみられ、その発想の豊かさ 伝説の曖昧さ等が 面白く伝わってきます
ここでも、竜神に嫁いだ娘が 竜神はすでに既婚者で後妻だったとか…
先妻の妻の嫉妬に遭う様子など 伝説として残されています
不思議な事に
どれも本当のように感じるのもまた、
この池の不思議な雰囲気からなのでしょうか?
涸れる事を知らない夜叉ヶ池…
竜神の棲む雨乞いの池としてその名は知られていますが
静かな佇まいの奥には どんな時の流れを 暗緑色の池の中に沈めているのでしょうか…
それを感じるためにも
自分の記憶の中の夜叉ヶ池と重ねて見てみたいです
早朝の道を 一路 岐阜に向けて 車を走らせます
関西からは岐阜を通ると時間が掛るので、木之本から国道303号を通ります
北陸道 木之本ICより国道303号線経由、
揖斐川町坂内川上地内で池ノ又線にて登山口に向かいます。
林道の最後の7kmは1車線です。
離合は厳しく、一部分広くなっている所で…
チチはかなり気を遣いながら運転をしていました
ガードレールはなく
切れた谷の細い一車線ですから…
わたしは… 時折 ウトウトしておりました…が…
気が付けば 崖っぷち!
ひぇ~~~
ヒヤリする所で起きてしまう事もありました…
高速道路より
一般道を走る方が、距離を感じました
もっと早く着くのかと思いましたが
思いの外に時間がかかり、登る時間に支障を来すほどでした…
前夜発で出発した方が…よかったかも…
(後の祭りの事後談です…)
今回の登山コースの情報です
車は、岐阜県揖斐郡揖斐川町の池ノ又林道終点の
夜叉ヶ池登山口駐車場に駐車します
駐車場手前におトイレがあります
登山道の前半は沢を横断したり整備されて歩きやすい道で高度を稼ぎます
後半の夜叉壁の基部あたりから岩場が稜線まで続きます
この間は補助ロープは設置されているが慎重に通過した方が良いです
夜叉ヶ池には、
ヤシャゲンゴロウ、モリアオガエル、クロサンショウウオ、アカハライモリなどが生息し、
保護地として管理されております
夜叉ヶ池では、夜叉ヶ池パトロール員の方が
「夜叉ヶ池は火気厳禁(ガスコンロ、タバコ含む)です」と教えてくれました
登山届は
①夜叉ヶ池の里さかうち
②夜叉ヶ池観光案内所
③登山口
上記の3か所に設けてあります。
下山後の休憩&お食事は、
夜叉ヶ池の里さかうちか、道の駅星のふるさとふじはしでできます。
汗を流す立ち寄り温泉は、
道の駅星の「ふるさとふじはし」 大人一人 510円なり~♪
登山入り口の看板
…と いう事で 本題にまいりましょう(^^)v
本当に 来たことがあるのか…ないのか…
ただのデジャヴだったのでしょうか…?
つづく
下道で2時間も要します。
夜叉ヶ池は福井県にあるお池なので福井の監視員が頻繁に注意を促しておりますね!
標高は思ったほど高くないけど夏でも意外と涼しかった記憶があります。
クロサンショウウオは可愛かったです(≡^∇^≡)
高速道路の方が短く感じました(笑)
2度も行かれているのですね
いいところでしたよ♪
クロサンとてもかわいらしかったです…あっ!
クロサンショウウオの事です(^m^ププ
コメントありがとうございます♪