ヒメウツギ(姫空木)
ウツギ(空木)の名は、茎の中心が中空であることからの名です。
ただし、若い茎では髄が詰まっていますから、すべてが空というわけではありません
そして 姫の名は 本種よりも小さいとか、可愛らしいといった意味の命名です。
姫空木もまた かわいらしい小さな空木というわけでしょうか?
それと、ウツギは古い時代から親しまれてきていて「卯の花」の別名があります。
旧暦の 卯月(現在の暦では5月初旬の立夏から6月頃)に咲くという意味の名前ですが、
ヒメウツギを「卯の花」とは呼ばなかったのはなぜでしょう…
まずはウツギとヒメウツギの違いを探してみましょう
ヒメウツギの中をのぞいてみると
おしべの花糸には 翼の上端が角(ツノ)が突き出ていて
清楚な姿のその中に 鬼を見つけます
これがウツギとの違いの一つです
葉の裏は星状毛はなく無毛で すべすべしています
女形の様ななめらかさを持ちながら
先は細くとがって 細鋸歯の縁取りで これもまた
ウツギとの違いの一つです
五月咲きのウツギより気が早く
一ヶ月早めの四月咲きのお花がヒメウツギです
ヒメウツギを「卯の花」と呼ばなかったのは
そこに理由があるのではないでしょうか?
ウツギ=卯の花の別名について もうひとつ…
この「卯の花」という名前 おからの「卯の花」と関係しているそうな
ウツギの咲いている様を見立てて呼ばれたというのですが…
それは…
枝の芯が空洞になっていることを 空っぽのからに重ね、
それを おからのからに引っかけた言葉遊びとなって、
白い花を咲かせた様と一緒に見立てた 洒落だとか…
どこぞで繋がるウツギとおからのお名前…不思議です
ウツギには、邪鬼や悪霊を追い払う力があるとされ、
境界樹などとしてしばしば植栽されていたといいます
そのウツギの葉や果実を乾燥させ煎じると、
むくみや利尿などの効能があるとされています
ウツギは、厄払いや生薬として重宝されていたのですね?
しかし 姫ウツギを薬用に用いるという事は聞いたことがありません。
食用にはしないようです
姫が付くだけで…違いも大きいのですね
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