ビルの4階部分の雨漏りの工事です。
4階内部を拝見すると、複数か所の雨漏りがありサッシ廻りと建物の誘発目地コーキングが劣化していたので打ち替え工事となりました。
また、足場を組んでの作業なので折角ですからタイルの打診調査を行います。(タイルを叩き、音の違いでタイルの中に空洞があるかどうかを確認する事。タイルが浮いていると剥落の危険性がある為。)
左の写真ではタイル目地が劣化し、水の侵入が見られます。 右の写真では誘発目地のコーキングが劣化し、この周辺は全体的に浮きが見られます。
雨漏りの上の階にあるベランダは防水はされていましたが、手摺りの中に水が貯まり下にあるタイルを浮かせていました。
左側の写真は、手摺りの内側になります。
勾配(斜め)の部分は手摺りの中から水が浸入している為、全体的に浮いているので勾配の部分に関しては、タイルを撤去し塗装になりました。
タイルの撤去作業前には、安全面を考慮し厚いベニヤで養生してもらいました。埃も落とさないようにさらに2階部分でも養生しいます。
撤去後、やはり手摺りは中で腐っておりタイルの浮きと雨漏りの原因となっていました。
ひび割れや溝が深い部分は先に補修し、左官で下地調整、その後仕上げ左官後、乾燥期間2日ほどおいてからの塗装工程に移ります。
手摺りの周辺は、深くはつり(撤去)されているので型枠を作り流し込みます。 写真では、鉄筋代わりに針金とビスを打ちます。(当たり前と言われる作業かもしれませんが、やるか、やらないかでは長期的に考えると持ちがちがいます。
乾燥期間を終えて、シーラー(塗装前の接着剤)を塗布し、タイル(凸凹模様)を付けてます。 (凸凹模様を付けることで塗膜の厚みがつき長期的な保護になります)
そして、中塗り、仕上げとなります。工程的には、シーラ、タイル、中塗り、仕上げと全部で4工程になります。
左上の写真にあるように目地(タイルの周りのセメント)が経年劣化により痩せて穴が見えたり、水を吸っていました。 タイル面の目地を埋めなおす作業を行います。
タイルの目地材をタイルの上からこてでしごき(塗る)少しあとから、スポンジを水につけ落としていきます。(タイルに付着した目地材)
その後、タイル面の汚れをタイル専用薬剤にて再度落としていきます。
こちらが、躯体のコーキング誘発目地の剥ぎ取りとコーキングの押さえ作業です。
注入工事の風景です。 特殊な無振動ドリルを使用し、穿孔(穴あけ)しながら、中に水を循環させ粉塵を取ります。 そのままでは、濡れていますので乾燥期間で2日ほどおき注入工事に入ります。
乾燥期間後、エポキシ樹脂注入を行います。 直ぐに硬化がはじまりますので、後ろから化粧ピン(タイルの色に合わせ焼き付け塗装した物)をさしていきます。
高圧注入のガンは、30分に1回は固まらせないようにシンナーで洗います。
手摺りの処置は写真の撮り忘れでこちらが処理後です。
こちらの手摺りは上の部分が開いている為、水が入る構造なのでベランダの中に穴をあけ水が入れば出る状況を作り、そこの部分は樹脂を注入し底上げして躯体(建物)に影響がないようにしました。